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そうそうに離婚の危機。②

母さんの言葉が聞こえなかった俺は、

浮気パンツを持ったまま、リビングに来た。


母さんは少し前に、お隣の家に行くと言って、家を出た。

‥‥子供を置いて。‥ねぇ、おかしくない?


「でも、まぁ、ホントに、このパンツどうしよう?

父さんの部屋に母さんがいたし‥‥。」


意外だったが、これで、父さんの部屋も安全とは言えない。


でも、何で母さんがいたんだ?


「捨てようかな?」


仮に、このパンツを捨てれば、父親もその浮気相手も怪しむ。


当たり前だ。パンツが急になくなることはないし、

もしかしたら母さんが浮気に気づいているのか?と疑問に思うかもしれない。


「じゃあ、こっそり俺が持つか‥‥?」


これもあまり、良くない。

母さんが俺のオムツを変えるタイミングが危ない。


「ホント、離婚なんて、面倒臭いことすんなよ‥‥。」


そんなことを考えていると、ピンポーンという、よくあるチャイムの音が鳴った。


「まずい!母さんか!?」


だが、俺の予想とは反して、


「玲子、帰ったぞ〜。」


帰ってきたのは父さんだった。

「チャンスだ‥‥!

子供になりきろう‥!」


「いない‥‥おかしいな‥‥。」


何か聞こえたけど無視だ!


「パパ!」


俺は浮気パンツを持ったまま、父さんに近づいた。


「そ、それは‥‥。」

狼狽える父さん。


「パンツ!パンツ!『ママの』パンツ!!」


俺の作戦は俺が母さんのパンツだと勘違いをしていると、父さんに思わせることだ。

ちょうど、派手で、子供が興味を引く。


‥‥今、思ったけど、わざわざ、こんな派手なの持ってくんなよ。


それでも、俺の作戦は上手くいき


「そ、そうだな。でも、ママのパンツだから、ダメだぞ〜。パンツを渡して〜。

ダメな子は怒られちゃうぞ〜。」


ダメで怒られるのはお前だろ。まぁ、素直に返すけど。


「?、うん、わかった〜!

パパ、ママにナイショだよ!にしし!」


我ながら名演技だ。まぁ、そこそこ本心に近いが、父さんは固まって。


「‥‥!?、そ、そうだな〜、そうしようか!」

と、慌てる。

どうしたんだ?まぁ、別にいいだろう。


そんなことをしていると、


「玲司、ただいま〜!」

と言って、母さんが帰ってきた。


俺はすぐに、玄関に向かった。子供らしくしないとね。


「俺にも似ている‥‥?」

そんな言葉は聞こえず。


「あら、パパも帰ってるの?玲司?」

顔を赤くした、母さんが話す。


「うん!そうだよ、ママ!」


そして、日常に戻る。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] NTR(浮気)された経験がある三十路男が、何故婚姻関係が破綻している両親の再構築が可能だと思えるのでしょうか?施設に行くよりも家族ごっこのほうがまだましということでしょうか。
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