ライバルの出現は突然に!⑦
言ーちゃった‥‥言ーちゃった‥‥つーいーに言っちゃった。
‥‥言っちゃったよ、嘘でも嫌いって。
「怖い‥‥。」
何が怖いって、杏奈ちゃんと優ちゃんの反応が真反対なことだ。
「玲司くんが私のことを嫌い‥‥?なんで!なんでそんなこと言うの!?嘘だよね!!」
嘘だと思おうとするも、もしかしたらを考える杏奈ちゃん。
「玲ちゃん‥‥。(これで証明された)」
どこか頑張る子供を見守るような優ちゃん。
(余計なことをした‥‥?)
1人は落ち着いたけど、もう1人はパニック状態だ。プラスマイナス0だな。‥‥だな。
「なんで何も言わないの?、私のこと本当に嫌いになっちゃった?‥‥私、嫌。そんなの嫌だよ‥‥。」(うる
考えて黙り込んだからか、杏奈ちゃんが泣いてしまう。
(このまま何もしないのが正解なのか?)
そうかもしれない。だって、俺が好きなのは杏奈ちゃんではなくて、優ちゃんなんだ。俺は浮気をされた。ただ、それでも『好き』なんだ。
なぜだろう?‥‥中学生の時は、詳しい話も聞けず離れ離れになって、悶々としたが、それが今では過去になっている。
俺は杏奈ちゃんを恋愛的に好きにならない。だから、杏奈ちゃんは失恋をする。
それでも、杏奈ちゃんは乗り越えるはずだ。浮気されたやつも乗り越えたんだ。
ただ、それは少し早いと思う。
「2人とも大好きだよ。嫌いなんて嘘を言って‥‥ごめんね。」
「玲ちゃん!!」
「‥‥玲司くん?」
そうして、『2人』を抱き寄せる。優ちゃんもしないと大変なことになりそうだから。
でも、それ以上に思うことがある——
(——あぁ‥‥すごい浮気してる気分だ。)
正確には浮気ではない。優ちゃんと今、付き合っているわけではない。
ただ‥‥なんだろう、このモヤモヤ。
そのモヤモヤを吹っ切るたまに周りを見ると、正くんが腰のを抜かして、尻餅をついていた。
(お漏らししてなくて良かった‥‥。)
こんなこと言えば、正くんは怒るだろうが、優ちゃんと杏奈ちゃんにはそれくらいの雰囲気があった。
俺へ正くんに手を伸ばす。
「正くん大丈夫?立てる?」
「‥‥うん、大丈夫。‥‥ありがとう。」
(正くんに初めてお礼言われたかも。)
過去、今までにこんなことはなかった。‥‥正くんとの未来が変わり始めている?
そうして、長いかくれんぼを終えて、俺の家に帰ることになった。
玲司にもっと普通の恋愛させたかった。
なんでこんな考えることの多い恋愛になっちゃったんだろ?
次回は優子、杏奈、正、達の視点にします。




