君を追いかける、鬼ごっこ。〜私を捕まえて〜③
そうして、鬼ごっこが始まった。
人数は、祐樹くんの友達の男の子5人と
祐樹くん、亜衣ちゃん、俺、ゆうちゃんの9人だ。
鬼の祐樹くんは、俺達とは、少し離れたところにいる。
「じゃあ、行くぞーー!!」
と、祐樹くんの掛け声とともに鬼ごっこが
スタートした。
(祐樹くんは誰を狙うのかな?‥‥やっぱり、ゆうちゃんかな?)
少し、モヤモヤしたものがあるが仕方ないのかもしれない。
好きな子を狙いたい気持ちが溢れてしまうことは、よく分かるから。
‥‥主に、ゆうちゃんで。
だが、そんな考えもすぐに塵となって消える。
(俺の方に走ってくる‥‥?まさか!、ゆうちゃんに続いて、祐樹くんも変わって‥‥!)
あれ?でも、なんで俺を狙うんだ?
それなら、俺じゃなくて、別の男の子を狙ってもおかしくないのに‥‥。
その答えもすぐに分かった。
祐樹くんは、「殺してやる!」とでも、言いたげな顔で、拳を振り上げ、俺に迫って来ていたからだ。
(全然、変わってない!!)
分かってはいた。そうそう、人は変わらない。
誰であっても‥‥。
そうこうしていると、祐樹くんの拳が目前に迫ってきた。
「‥‥!!」
それをなんとか、右に体を大きく動かして、
なんとか避けることに成功した。
祐樹くんのパンチは、幼稚園児とは思えない程、強くて速かったため、避けるのがやっとだった。
「危なッ!!」
「避けんなー!!」
「無茶言わないでよ!」
「うるせー!いいから、殴らせろ!!」
(‥‥めちゃくちゃな幼稚園児理論だ。
もう、ジャ◯アンなんて軽く越えてるぞ‥‥。)
そもそも、なんで、わざわざ暴力に頼ろうするんだよ‥‥。
そう、考えると、違和感だらけだ。
「なんで殴ってくるの!?」
「そんなことも分からないのか?
それは———」
きっと、ゆうちゃんが俺と仲良くしてるからだろうな。
誰だって、好きな人にとっての1番になりたくなるはずだ。
「俺様がヒーローでお前が悪のリーダーだからだ!やっぱり、そんなことも分からないやつに、あの子はもったいない!!」
(いや、分からん、分からん。)
ヒーロー?悪のリーダー?
そんなのになった覚えないって‥‥。
俺は、祐樹くんに呆れてしまった。
大人の精神からしたら、幼稚園児の考えが分からないのは仕方ないかもしれない。
前回の優子視点、宣言から一転、
まさかの玲司視点。
‥‥正直、玲司視点の方が圧倒的に書きやすかったんです。
あと、0時にもう1話投稿します!




