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悪魔の子  作者: 柊 カスミ
じんわり馴染む
2/14

実験

同時投稿…できてる?


 〜〜〜???〜〜〜


 「じゃあ、頼みますよ。いい素材を、連れてきてください」

 「お願いしますよ。ちょうどいい被験体を、持ってきてください」


 全く同じ見た目をした二人に頼まれる。

 

 この二人は依頼主だ。


 見てると、気持ち悪くなる。仮面のせいで、どちらがしゃべっているかわからないのだ。


 こんななりでも、依頼主だ。邪険にはできない。


 「あぁ、分かってるよ。誰でもいいんだろ?」


 「えぇ、ですが、許可はきちんと、取ってくださいよ」


 「へいへい。分かってるさ」


 こんな怪しい人体実験に誰が好んで参加するんだか。


 どっかから、適当な餓鬼ガキ攫って来りゃいいかな。



〜〜〜アスラ領首都〜〜〜


 アスラ領。ここは犯罪の温床だ。


 首都であろうと、少し道から外れると誘拐、強姦、窃盗、殺人。


 もはやスラムだ。


 その癖、表通りはこの国で、1、2位を争うほどの治安の良さを誇っている。


 全く、ふざけた国だぜ。


 ふと、脇道に子供の足が見えた。


 覗きに行くと、そこには重傷を負った餓鬼がいた。


 こいつでいいか。


 死んでは…ねぇな。俺は、餓鬼の血に濡れた右手で血判を押させる。


 「……な…なんだ…よ。このやろう…」

 

 こいつ…目を覚ましやがった。めんどくせぇ。


 餓鬼に依頼主から預かった昏睡の魔具を取り付けて、抱える。


 俺は依頼主のいるダンジョンに向かった。



〜〜〜ダンジョン内部???〜〜〜


突然だが、ダンジョンについて解説しよう。


ダンジョンとは、国が管理する『資産』である。


そのため、ダンジョンの入り口には、見張りの兵士が立つ事になる。


だが、ここは違う。


未発見のダンジョンには当然ながら、見張りはつけられない。


ここは発見されておらず、我々によって隠蔽されている。


さらに、小規模のまま『成長』しないよう抑えている。


そのため、安全に実験を行うことができるのだ。


さて、話を変えよう。


「5番目の子はどうなった?ほら、このあいだ施しただろう?」


「あぁ?確か、三日前に死んだな。急に衰弱してな」


「そうか、残念だなぁ。じゃあ、残っているのは?」


「2番目と4番目だな。1番目は確認できなくなった」


「あらら、振り切られたのか。失態だなぁ」


「別に構わんだろう?他の支部もほとんど失敗らしいしな」


「次の子はどんな子だろうかね?元気な子だったら成功するかもだけど」


「成功した後の影響が何も分かってないんだ。何とも言えんだろう?」


「番号の振り分けが終わってるのに、実験するなんて初めてだもんな。『それ』が何なのか分かってないのに差別化できてるんだろ?見た目は全く変わらないのにな」


「上の考えはいつも謎だろ?そんなもんなんだよ」


そんな会話の中、ここに近づく人間の存在に気づいた。

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