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ウサギの餅つき
今日は張り切ってもちつき大会
周囲のウサギたちが甘酒飲んで
「やいのやいの」と盛り上がる
一匹一匹木槌を持って
餅をひとつきしていく
「よいしょー、よいしょー！」
ハチマキ撒いた小柄なウサギが
「んんしょ！」と木槌を持った
その瞬間
すってんころり後ろに1回転
「やいやれがんばれ！」応援の声
ぴょんぴょん跳ねるウサギたち
それ見た小柄なウサギ
「んしょ、んしょ」と木槌を持って
もいちど餅をつこうとする
何度転んでも
何度木槌を落としても
小柄なウサギは諦めない
なぜならこの餅つかぬと
格好がつかぬから
「んしょ、んしょ」
あらま風が吹いた
その瞬間
――ペタン
木槌が餅をついた
「やったぁ！」と小柄なウサギ
それ見て
「やった、やった！」と
周囲のウサギも跳ね上がる
宴は大いに盛り上がったそうな
しかしあの風は誰の仕業だろうか
酔いに酔ったウサギたちは考えなかったとさ
