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寝る前の思考実験  作者: NEN
3/4

「さとう」と「油」

ミステリーっぽい何かです。

これは私が高校生の時の話です。

良く晴れた秋空で、私は自転車に乗り学校に向かって居ました。

と言っても、私は電車通学で、駅まで自転車、その後電車で学校の最寄り駅まで、そこから歩きと言う感じ。

なので正確には駅に向かって居ました。

当たり前ですが、自転車は駐輪場に置いて置かなくてはいけません。

私も例に習い駐輪場へ自転車を置きに行ったのですが、その時にご近所の佐藤さんに会いました。

所詮はご近所、されどご近所、私は日頃からご近所付き合いは心がけて居ます。

なので佐藤さんの事も良く知っています。

とは言えこちらは、そして恐らく向こうも、通学(通勤)中の身、その時は軽く挨拶して終わりました。


時間を飛ばして、帰宅中。

当然駅から家まで自転車です。

部活に所属している私は帰りも遅く、空は暗くされど澄んで居ました。


ところで、私が住んで居る場所は、都会と言えば都会でした。

都内へ向かう電車の通る、所謂ベットタウンでした。

そして悲しい事に急行や特急の止まらない鈍行限定の駅でしたし、街頭は駅周辺に何台かと言った感じでした。

なので都会と言えば都会でしたが、胸を張って都会とは言えませんでした。


此処で話を戻しますが、

前述の通り私の地元は街頭が皆無でした。

そして其れは、駐輪場も同じなんですよね。

暗い中頑張って自分の自転車を探さ無くてはいけません。

とても苦行でした。

最も慣れましたが。

そんな訳で、真っ暗い中でも自分の自転車を見つけ出した私は、家に漕ぎ出しました。


またもや時間を飛ばして、家です。

家に着いた私は、夕飯を食べその後は趣味の時間です。

因みに夕飯は揚げ物でした。

当然脂っこいくて、高校生の私としてはカロリーが気になるところです。

でも大丈夫です。

何故なら、私の趣味は散歩です。

張り切って脂ぎったカロリーを消費しましょう。

なので、その日も散歩へ出掛けて行きました。

行先は駅です。

正確には駅周辺を適当にブラブラしようと考えていました。

何せ駅は街頭が有りますから、散歩がし易いのです。

そしてついさっきまで居た駐輪場へ辿り着きました。

別に意味は無いです。

なんと無く駐輪場へ向かいました。

しかし此れが全ての間違いでした。


暗い筈の辺りが急に明るく成り、次に熱を感じ、気付けば逃げて居ました。


火です。

駐輪場で火が燃えています。

有る程度逃げて冷静になった私は、どうしようかとパニックになりました。

消火器?場所知らない。家に帰る?流石に其れは不味いでしょ。電話する?これ一択だったわ。

って事で、消防へ急いで電話。

他に出来そうに無い私は、少し離れた場所で火の燃える様子を見ていました。

不謹慎ながら綺麗でした。


暫くして消防隊が駆けつけ、程なく火は消えました。

夜だった事もあってか、負傷者は誰も居ませんでした。

しかし、これで一件落着とは成りませんでした。


その次の日、警察が家に来ました。。

理由は当然昨日の件でした。

火元が、自転車の間に置かれた『灯油の掛かった新聞紙』で、放火の可能性が高いそうです。

「何故あの時あの場所にいたのか。」や「誰か不審者を見なかったか。」などを聞かれました。

何故居たかに着いては正直に、「散歩してた」と答えて、目撃については「見てない」と答えました。

その日は其れで終わりました。


それから暫く、1週間程経った頃でしょうか。

またもや私の所へ警察が来ました。

用件は改めてあの時の事を聞きに来る事でした。

しかし私は何も話す事は有りませんでした。

事件直後に全く同じ事を聞かれたからです。

だから私は聞き返しました。

「何故同じ質問をするのですか。」

警察の方は暫く考えた後、

「正式な発表までは極力広めないでください。」

と言いつつ教えてくれました。

「隣の街で放火が有りました。今度は住宅です。そして其処に住んで居た82歳ぼお婆さんが死にました。火元は『灯油の掛かった新聞紙』です。警察は今回の事件を1週間前の事件と同一犯の可能性も考えています。其処で貴方に改めて何か見てないか聞きに来ました。」

当然衝撃を受けました。

何せ人の死です。

ボヤ騒ぎとはレベルが違います。

笑えません。

『綺麗』とか言っていられません。

私も捜査に協力出来ないかと、あの日の事を思い出しますが、出て来た答えは結局「何も見てません」でした。

警察は「何か思い出した事が有ったら、こちらに連絡を下さい」と言いながら、名刺を渡して来ました。

その後「それでは失礼しました。」と言い去って行きました。

名刺には名前や電話番号などが書いてありました。

名前は佐藤と言う様です。

ご近所さんと同じ名前ですが、良くある名前です。

偶々でしょう。


その後は、平穏な日々でした。

隣町で人が焼けたりした方がおかしいです。

平穏と言うより、在るべき姿というべきでしょう。


因みに放火犯ですが、無事捕まったそうです。

防犯カメラにバッチリ写って居た様で。

ただ駐輪場の方は捕まって居ません。

街頭が無いのに防犯カメラがある訳無いですよね。

事件は闇に葬られました。

まぁ、人殺しは居なくなったので大丈夫でしょう。

これで安心出来ます。


これでこの話は終わります。

オチですか?

残念ですが用意してませんので、ちょっとしたゲームでもしましょうか。

2つ用意しました。


1つ目

この話はの中で、「さとう」と「油」が出て来た数はいくつでしょう。


2つ目

駐輪場を燃やした犯人は誰でしょう。

犯人はもう出てきて居ますよ。

1つ目は分かるでしょうけど。

2つ目は分からないだろうな。

最も上手く文章書けたら、伏線で推理出来るんだろうけど、私には難しいですね。

まぁ、当たったら当たったで問題が有るので、良いですけどね。

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