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11 恋愛と呪い2

私は別にルイのことは嫌いな訳では無い。むしろ、冷たい態度をとらないと気持ちが移ってしまうかもしれない。そう思っていた。だが、ルイの話がホントなら私はルイのことを愛せるということだ………



それでも……人を好きにならないように今まで生きてきた私にとってはそれはとても難しいことなのだ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「で、なんでそんな呪いを自分にかけたかとかツッコミたい気持ちは山々ですが、それ以上に本当に私の呪いを打ち消せるのですか。」


ルイが自分にかけた馬鹿げた呪いのことは後から色々と言うとしてまずは本当にそれが真実なのか当然の疑問を問いかけた。


「母上の言葉を信じるならですが……試せる方法はリズ様に愛してもらう他ないですから。」


「そうでもないですよ。一応試せる方法はあります。でももしダメだったらルイの命は保証出来ないですけど。」


「それは大丈夫です。僕の気持ちと黒魔術の技術は最強ですから。それにリズ様に殺されるなら本望ですから。」


試す方法というのは簡単で私がルイに愛を囁けばいいのだ。この呪いはいい加減なもので、気持ちと言うよりも言動や行動に作用される………そしてその呪いの効力は相手の身体を病むもので、最悪の場合は死に至る。


「本当にいいんですか。」


私は再度問いかける。


「ええ…でもどうやって試すのでしょうか。」


「それは簡単です。ルイ……あなたのこと大好きですよ。」


「………」


私がそう言うと少し間を開けルイは顔を真っ赤にしてその場で倒れた。






「く、僕は一体……」


数分たった後ルイは目を覚ました。


「どうやら完全には呪いを消せてなかったみたいですね。力は軽減されていて命には別状はないですが、気を失うくらいには呪いが働くようです。」


「そんな馬鹿な……私はただ、あなたの言葉に驚いて意識を失っただけです。それにこの心臓の痛みも愛から来るもののはずです。」


ルイはそういったものの、少し咳き込んで軽く口から血を流した。


「これも愛ゆえに………」


そう言って少しふらつきその場に倒れ込んだ。


「少しそこのソファで横になっててください。もし、酷ければ医者も呼びますから。」


渋い顔をしているルイを私はソファまで運んだ。



「すみません迷惑をかけて………どうやらあなたの言う通り呪いをうち消せてなかったようです。私の愛が足りないばかりに迷惑をかけて……。」


「そんなことはどうでもいいんです。それよりもルイが自分にかけた呪いはどうするのですか。確かにその呪いのおかげで私の呪いは軽減されましたけど、結局だめだったわけですから。」


私への愛が薄まると死ぬ呪いとか普通に考えれば絶対に達成不可能な呪いだ。


「ひと時の気の迷いみたいなもので死ぬかもしれないんですよ。」


「別にそれは大丈夫です。リズ様への愛が深まることはあっても薄まることなどあるはずがないのですから。」


本当にこの人は私のことをどれだけ愛してくれているのだろうか。その気持ちに答えられないのが心苦しい。


「それに呪いは多少は打ち消せることがわかりましたからあとは私の愛と黒魔術の技術が高まれば打ち消せるはずです。その時は覚悟しておいて下さい。」


そう言ってルイはソファの上で眠りについた。




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