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植物と電波

ガラクタの植物園。

ガラクタは、よくわからないなりに電気街で買ってきた計測器を使っていた。

電波を測る計測器。

フウセンなら簡単に使いこなせる機器だ。

ガラクタの専門は植物だけど、

ガラクタは思うところあり、電波の計測に、一番簡単なのを買ってきた。


マルに手伝ってもらい、

ガラクタは植物園の中と外の電波を計る。

マルは不平も言わずに手伝ってくれる。

写真機と同様、機械を扱うのはちょっと手馴れているらしい。

ガラクタがわからないことも、すぐに理解して修正してくれる。

マルがガラクタの内側まで知っているのではないか。

あるいは、ガラクタがマルに何か影響しているのではないか。

ガラクタはそういうことを少し考え、頭を振る。


電波がよくないんだと思う。

肌にぴりぴり来るほどの電波。

ギムレットが大穴をあけると、

ここに来たカミカゼが伝えていって走っていった。

揺れがあったからそれだろうか、

そのとき、マルをとっさにかばったからそのときだ。

そのときから、どうも何か調子が狂ってよくない。

大穴から電波が来ているのだろう。

マルを意識してよくない。

ガラクタは再び頭を振る。

調子が悪いわけでない。

ただ、電気が直接走っているような感覚がする。


「ガラクタさん」

マルが呼びかける。

「数値が出ました。植物園の中は、電波が届きにくいみたいです」

マルは数値を読んで見せる。

ガラクタにはわかりにくいけれど、

マルの数値を指す指が、声が、それらが何かを揺さぶってくる。

ガラクタは頭を何度も振る。

考えるべきはそれじゃない。

考えろ、植物と電波の関連性を。

ガラクタは必死になる。必死になって自分に言い聞かせる。


「一つ、思いついたことがある」

ガラクタは、考えた末、仮説を思いつく。

「植物が電波を吸収している可能性だ」

あながち突拍子ないことともガラクタは思わない。

マルはガラクタをじっと見ている。

「植物の種の粥を食べていたりして、そうして過剰な電波から身を守っていたと思う」

ガラクタは、仮説をぽつぽつと語る。そして、

「マル、しばらく植物園にいてくれ」

ガラクタはそういう。

「君をこれ以上電波にさらしていたくない」


ガラクタにも考えもしなかった言葉が、導かれる。

「君を守らせてくれないか」

ガラクタは、気がついたらそういっていた。

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