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一人でないこと

外は夜だろうか。

電波の具合が最近おかしい所為か、

朝なのか夜なのかが、わかりにくい。

タケトリは自室の椅子に腰掛けて、

ぴりぴりした電波よりも、もっと物騒な気配を感じる。

戦艦ミノカサゴが、照準を天狼星の町に合わせたままだということ。

そのまま、空に浮かんでいること。

空に浮かんでいるということは、

当然地上から乗り込んでいくのは、普通は無理。

ただ、こちらにはオウムガイがある。

チャイが独断で作らせた、電装。

タケトリはため息をつく。

独断というのが引っかかりもするけれど、

チャイが、オトギのように痛みを引き受けるために走っているような。

そういう感じを持ってしまう。


タケトリは、せめて何かの助けができないものかと思い、

オウムガイの動力の電気を調達しようかと、情報を探した。

しかし、探した電力は、みんなクロックが許可をすでに出していて、

タケトリは苦笑いするしかなかった。

クロックがここにいたら、決断できるようになったんだと、笑うかもしれない。


一人の少女を引き渡し、取り返すという、

まったくもって自己満足の計画だ。

けれど、それをしなければ、この町は壊されていた。

ミノカサゴで破壊されていた。

破壊したら、瓦礫の山から掘り出しでもしたのかもしれない。

少女の名前はネココ。

タケトリも情報を探していたが、

不意にあらわれたものだという可能性が高い。

チャイやクロックがつかんでいるかはわからないが、

あれはただの少女ではないらしいと。


電波がぴりぴりする。

最近だいぶおかしい。

国が電波をゆがめているかどうかはわからないが、

ミノカサゴが飛んでいることで、違うことはあるかもしれない。


空の上には電波が届きにくいという。

それが吉と出るか凶と出るか。

そして、タケトリは思う。

空の上にいるであろう、オトギは今どうしているだろうか。

電波はぴりぴりと。

老頭になるはずだったオトギを思い、

タケトリは書類に目を通す。


静かな、夜。

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