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電波の要

カミカゼはフウセンのいる電波局に来ていた。

フウセンからの連絡が来ていて、至急来て欲しいということだった。

フウセンは抱え込むことができない。

今に始まったことではないが、それでも連絡が頻繁になったと、

カミカゼは思うが、愚痴ることはしないでおこうと思う。

フウセンがそれを気に病んだら、電波がそこから悪くなる気がする。

ただでさえここのところ磁気があちこち過剰で、

電波が少しばかりゆがみ気味である。

とにかく、フウセンの言いたい事を聞こう。

カミカゼは機器をいじっているフウセンを見ている。

フウセンはわかりやすくカミカゼに示そうと、必死になっているようだ。

「ええと、ええと」

フウセンは言葉を探して探してを繰り返し、ええとしか出てこない。

「緊急なのか?」

カミカゼはまずはそこから尋ねる。

「うん、ええと、電波」

「よくないのでも出たか?」

「うん」

膨れたフウセンは、こくこくとうなずいて、専門用語らしいものを言おうとして、

カミカゼには通じにくいということを思い出すのか、また、ええとに戻る。

「違法局か?」

「わからない、外なんだ」

「外?」

カミカゼの鋭い目が、不可解という表情を作る。

フウセンも、説明しようと努力する。

「うん、今まで違法局は、多かれ少なかれ町の中だった」

「摘発されていない局もあるらしいが…そうらしいな」

「でも、町の外から、違法な周波数の電波が届いてるんだ」

「強いのか?」

「今は、微弱。でも、強くなってきたら、大変になると思う」

カミカゼは少し考える。

「それは今までになかったことなんだな?」

「この局に来てからは、なかった」

「ありがとう、引き続き電波を頼む」

カミカゼはフウセンをねぎらう。

フウセンは、何か伝えようと、ええとを繰り返す。

「まだ何かあるか?」

「うんと、町のために、なっているのかな」

フウセンは不安そうに。

「なっている。電波の要はお前が握っている」

「かなめ」

「不安になったら俺を呼べ。少しは助けになるかもしれない」

カミカゼはフウセンの頭をなでる。

フウセンは泣きそうな顔をして、うなずいた。

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