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新種の植物

ガラクタはその報告を、いつもの部屋で受け取った。

植物らしいのですけど、痛いのだと。

ガラクタは、そう報告してくれたマルとともに、

植物採集用の装備に一応身を固めて、出かける。

ガラクタは基本的に体力がない。

途中途中で息をつきながら、植物を目指す。

休憩を挟みながら、歩きながら、

ガラクタは知っている植物の情報を頭で流す。

さて、痛みとは一体。

ガラクタはいろいろ考える。

そして、植物に会いたいと強く思った。

強く強く、焦がれるように。


マルは、ある路地でようやく立ち止まる。

示す先に、小さな植物。

親指程度の大きさの、親指のような形をしている。

ガラクタはこの植物を知らない。

新種だ。この町では、はじめてこの植物を目にする。

外ではどうだかわからないが、

この親指みたいなのは、この町ではとても珍しいものだ。

うかつに触ろうとして気がつく。

痛いとマルはいってなかったか。

ガラクタは植物採集用具から、虫眼鏡を取り出す。

細くしっかりと、棘が生えているのがわかる。

なるほど、指に刺さったら、痛む。

これが毒をもたないものとは限らない。

ガラクタは慎重にその植物を採取する。

過剰なほどに慎重なガラクタの様を見て、

マルが泣き出しそうな顔をしている。

ガラクタがマルを見ると、

マルは棘が刺さったままで、どうしていいかわからないという。

ガラクタは作業を中断、マルの指を見る。

マルが示す人差し指の先に、棘らしい。

毒があったらどうしようと、マルは自分のうかつさも含めて泣きそうになる。


ガラクタはマルの指を、何の予告もなく吸った。

ガラクタの口の中にかすかな異物感。棘だろう。

ガラクタはそれを吐き出すと、また、新種を採取する作業に戻る。

口の中に違和感がないから毒は大丈夫だと、ガラクタは言う。

マルは呆けていたが、我にかえってこくこくとうなずく。


マルの指に不思議な感覚。

親指ほどの新種がつれてきた、

痛みから始まるおかしな感覚。

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