『お聴きの放送は』
「夏のホラー2022」参加作品です。
どうして・・・
いつもギリギリなのでしょうか(泣)
去年の『夏のホラー2021』の参加作品は
なんか、締め切りまで残り18分くらいだったそうです。
今年はもっと残り時間が少ないですっ!(泣)
きっと、夏バテが悪いのですっ!
へにゃり・・・
なんだか肩は重いし
息苦しくて夜中眼が覚めちゃうし
朝になると腕とか足に掴まれたような痣が・・・
夏は苦手です。
独り暮らしを始めて1週間が過ぎた頃。
「これが騒音トラブル?」
毎晩、私がベッドに入り寝ようとする時間に
上の階から聞こえてくる音。
「むぅ~(悩)」
けれど、これ位は騒音と言う程の酷いものでは
ないのでしょう?
耳を塞がないと眠れないという訳でもありませんし。
「生活に慣れれば気にならなくなるかな?」
そんな感じで、集合住宅あるあるを肌で感じながら
不慣れな独り暮らしがスタートしたのですが
2週間を過ぎた頃。
「ちょっと、最近うるさい?」
気にするから気になる理論ではありませんが
明らかに聞こえてくる音量が当初よりも
上がっております。
「これは、人の声だと想うんだけど・・・」
常に、誰かが喋っているのが聞こえてくるので
別に会話を盗み聞きするつもりではないのですが
騒音の詳細を確認の為に聞いていると
この独特な感じには覚えがあります。
「ラジオ? 深夜放送???」
テレビとは違い、観客の笑い声等は一切聞こえませんし
足音とかが聞こえませんから部屋に複数人が居て
騒いでいる訳でもないようです。
「ラジオならヘッドホンとかで聞いてくれれば良いのに・・・」
もしかすると、高級オーディオセットとか?
良いスピーカー?とかだと予想以上に床や壁に
響いてしまうのでしょうか?
「これ以上酷くなったら管理会社へ伝えようかな・・・?」
一応、悪気のある騒音でもなさそうですし
もしかすると自分も気付いて居ないだけで
騒音を出しているかもしれませんので
出来れば何事もなく落ち着いてくれれば良かったのですが
それから更に1週間が過ぎた頃・・・
「えぇ・・・(困)」
最近、上の住人さんはお疲れなのでしょうか?
いつもの時間になって聞こえてくるのは
放送の会話ではなく、ザァーっというノイズ音だけです。
それが毎晩・・・
「聞かないならラジオの電源切って欲しいのに・・・」
そんな日が連日続いたので、苦情ではなく要望的な意味で
管理会社へ状況を連絡してみたのですが・・・
「兎に角、穏便に済めば良いなぁ・・・(汗)」
けれど、後日に返ってきた回答はちょっと笑えない内容で
なんと私の上の部屋には現在入居者はおらず
間違いなく空き部屋となっているとの事でした。
「何それ・・・ 怪談ネタ?」
それを聞いた瞬間、もちろん恐怖はありましたが
気持ちの隅に、誰も入居者がなかったというのなら
クレーム的な事で嫌な想いをした人も居なくて良かった~
ってちょっとだけ安心した部分もあったりですけど。
「にしてもっ! それはそれで夜っ! 怖いじゃんっ!!(泣)」
やっぱり、考えてみれば住んでいない上の部屋から
音が聞こえるのは怖いのでっ!
慌てて管理会社へ急いで連絡はしてみたのですけど・・・
今日が土曜日で既に夕方だった事もあり
本日の対応は難しいらしく、音が聞こえるのが夜だけなので
明日の夕方に管理会社の女性が対応に伺ってくれる事になりました。
なので、明日は1日だけのシェアハウス的な?
一緒に泊まって音を確認してくれるとの事です。
「とりあえず! 明日の夜は大丈夫そうっ!」
問題は、今日の夜です! 今夜っ!!!
時間が過ぎれば過ぎるほど恐怖が増してきたので
ここは最終手段ですっ!
「も、もしもしっ!?」
「どうしたの? 随分慌てているようだけど?」
「今日の夜っ! 泊めてっ!(泣) 今から泊まりに行くっ!」
「えっ???」
もう、今夜はこの部屋で寝るのは無理ですっ!!
なので友達に連絡をして、状況を伝えると了承してくれたので
急遽、今日は外泊する事にしますっ!(泣)
-次の日-
昨日の連絡では、夕方に伺いますと言われていたので
お昼過ぎには友達の家から帰ってきて
それ程、部屋は散らかっていませんが片付いていない
荷物が入ったままの段ボールとかを少し綺麗に重ねてみたり
フローリングを簡単に拭き清掃してみたりです。
「一応、初のお客さんだし・・・(汗)」
一通り片付けと清掃をすると、意外と時間が経過していて
少し休んでいたら、間もなくして管理会社の方が来てくれました。
「こんばんは、今日はよろしくお願いします(汗)」
「いいえ、こちらこそお世話になります」
なんだか微妙な空気です・・・
初対面の人を自分の家に泊めるなんて(汗)
「えっと・・・ 最初に状況の詳しい説明をした方が良いですか?」
「そうですね、お願い出来ますでしょうか?」
メールとかの文章や、その場ではない電話とかでは
詳細を伝えるのは意外と難しいので
今度は実際に「どこから」「どのような」というのを
知って頂く為に、問題の部屋へ移動して説明をする事に。
「いつも、部屋のこの部分から聞こえてくる感じです」
「そうですか、状況は分かりました」
と言っても、実際に聞こえて来ないと
これ以上の事は何も進みませんが(汗)
「あっ!!!」
「どうかなさいましたか?」
とても重要な事を忘れておりました・・・
今日、調査の為に泊まって頂くというのに
寝具が何もありません・・・(泣)
「すみませんっ! 布団とかっ!」
「あぁ~ 大丈夫ですよ?」
「はい?」
「寝袋がありますので♪」
聞けば、女性はアウトドア派との事で寝袋もテントも
ランプも必要なモノは全て揃えているくらいには
本格的なキャンパーさんらしです。
「よ、よかった~(汗)」
「偶に、気分転換に部屋でテントを張る事もありますよ♪」
そんな会話をしながら夕食も済ませ
今日はいつもより少し早めに寝室へ移動し天井に注意を向けていると。
「聞こえてきたかもっ!」
「あぁ、確かにラジオみたいな音ですね」
連日と同じく、今日もザァーというノイズの音が
上から聞こえてきて、しばらく聞いていると
徐々に音量も高くなってきました。
「いつも、これ位の音量で聞こえるんです・・・」
「うーん・・・」
問題の音を実際に聞いた管理会社の方は少し悩んで
もしかすると、この音は上の部屋からの騒音ではない
と言ってきました。
「???」
「すみませんが、クローゼットの中を見させて下さい」
どうやら、他の部屋と言うよりは私の部屋の天井裏で
音が鳴っているらしく、丁度クローゼットの中には
天井裏が確認出来るメンテナンス用のハッチがあるそうで
持参してきた清掃用の小さな踏み台に昇り覗いてはみたのですが
「な、なにも居ませんよね???(泣)」
「まぁ、居ないとは思いますよ?(笑)」
小さな踏み台では入り口付近しか見る事が出来ず
ハッチから天井裏の様子を何枚か撮影してみると
音が聞こえる方の写真に四角い箱のような物が
写っていました。
「何ですかこれ?」
「ちょっと、この写真では分かりませんが・・・」
「ラジオっぽいですね?」
「そんな風にも見えますね?」
とりあえず!
天井裏に謎の生物が住み着いていたわけでもなければ
空室の部屋からの心霊現象でもなかったので
一安心です♪
「それで・・・ あのラジオっぽいのはどうしましょう?」
「よろしければ明日の夕方とか撤去に伺いますか?」
「お、お願いしますっ!(汗)」
「では、今夜だけ我慢して頂いて(笑)」
何とも、原因が分かると恐怖も無くなりますね♪
なので、今夜はノイズがうるさいな~程度で
余計な心配をしないで眠れそうです♪
管理会社の方も一緒なので怖くありませんし♪
-翌日-
今日は毎週毎週残念な月曜日ですので・・・
お互いかなり早起きをして管理会社の方は
一度自宅へ戻ってから出社するそうで
起きて直ぐ荷物をまとめて支度をしております。
「すみません、月曜の朝から・・・」
「今日は午後までに事務所へ行けば良いので平気です」
「えっ! ずるぅ~い(笑)」
「ふふふっ♪(笑)」
そんな話していると、キャンプ慣れしているのか
あっと言う間に身支度も調え終わったようです。
「では、今日の夕方に来て頂けるのですね?」
「はい、撤去に伺わせますので」
撤去には別の人が来るそうで、管理会社の方を見送った後
私も急いで支度を済ませ家を出て
帰りも出来るだけ早めに家へ戻る事に。
「あっ! もしかして管理会社の人かな?」
本当に迅速に対応してくれたようで管理会社から依頼を受けた
撤去作業をしてくれる方が、既に玄関前で待っていました。
「すみません 遅くなりました」
「いいえ、今到着した所でしたので」
早速、部屋へ案内してクローゼットのハッチから
天井裏を覗くと何種類かの工具を使い、時間にして15分程度で
撤去作業は完了してしまいました。
「本当にラジオだったんですね」
「そうですね」
そこには、真っ白くホコリを被った大きさ的には
広辞苑くらいのかなり古いラジオが1台。
「でも、どうしてラジオが天井裏に???」
「改装業者の忘れ物かもしれませんね?」
どうやら、作業の方が天井裏や床下に工具を忘れていく事が
偶にあるようで、このラジオも置き忘れかもしれないと
教えてくれました。
夜だけ放送が聞こえたのも、もしかすると深夜は電波が
遠くまで届くので昼間は聞こえず夜だけ放送を受信出来たのでは
って事でした。
「そうなのですね~」
「では、このラジオは回収処分しますので」
「よろしくお願いします」
「では、以上で作業は完了ですので失礼します」
何と言うか・・・
呆気ない結末なのでしょうか???
騒音トラブルかと思ったら、空き部屋で
心霊現象かと思ったら、忘れ物のラジオで
「でも、何事も無く解決して良かったぁ~♪」
今夜からは何の心配もなく安眠出来るかと思い
いつもの時間にベッドに入りぼんやり薄明かりで見える
天井を眺めていたのですが。
「あれ? 何か変じゃない?」
いくら大量の電池や大容量のバッテリーが
本体に入っていたとしても数ヶ月も鳴り続けるのでしょうか?
「それに・・・ 回収した時はラジオが鳴ってなかった・・・」
昨夜も聞こえていたノイズ音も他の放送も確認した時は
何も聞こえませんでしたし、夜だけ音量が上がる事って
あるのでしょうか?
「ホコリの量だって数年分くらいの汚れっぽいし・・・」
天井裏の環境は知りませんけど、砂埃が積もったような感じで
ラジオは全体が真っ白に汚れていました・・・
「あのラジオって、本当に鳴っていたの?」
けれど、撤去が済んだ天井からは物音が一切しませんので
騒音の原因は、あのラジオなのでしょうけど・・・
「聞こえていた放送番組って、本当に実在してるの???」
本当に、あのラジオが原因だったの?
あれは、本当にラジオ番組の音声だったの?
最後までお読み頂きありがとうございました
今って、スマホっぽい何かのアプリで
好きな時間に好きな放送を聞く事が出来るのですね~
テレビ番組もそんな感じですよね???
見逃した方はこちらのサイトからみたいな~
みなさんは、おすすめの番組ってありますでしょうか?
にゃはは~♪