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積木君は詰んでいる2  作者: とある農村の村人
4章 先代生徒会襲来
28/131

☆28話 大玉スイカタンクトップ、汗拭き肌色景色、本物幼女はお年頃

※2023/5/20文末に百瀬桃夏のイラストを追加しました!

※イラストが苦手な方はスルーで!

 模擬デート最終日の相手、百瀬(ももせ)桃夏(ももか)さんとの待ち合わせ場所、レジャー施設イザワに着いた。

 桃夏さんは先にいるそうで、かけっこ広場に向かうと、子供と全力でかけっこしていた。

 見た目が子供でも、大玉スイカ2つを支える白タンクトップ姿は、立派な大人だった。


「桃夏さーん。来ましたよー」

「んぉ! やっと来たな! 洋!」


 ビシッと子供達を解散させ、満面の爽やか笑みで駆け寄っくる桃夏さんは、ニカっと笑ってた。


「悪ぃ悪ぃ! 子供の遊んでる姿見てたら我慢出来んかった! わっはっは!」

「桃夏さんらしいですね。合流早々ですが、少し休憩しましょうか」

「私もそう思ってた所だ! ナイスタイミング!」


 ガシっと手を握られ、鼻歌混じりでズンズン進む歩幅を合わせ、冷房の効いた屋内に移動した。


 売店のジュースを買い、窓際の席に座り休憩。

 相当喉が渇いてたのか、ピーチジュースを勢い良く飲み干し、幸せな息を漏らしてた。


 全力で遊んでたのもあってか、タンクトップがピッタリ張り付き、目のやり場に困る。


「やっぱ遊ぶのは楽しいな! ふぅー!」

「あ、これ、良かったらタオルを」

「お! サンキュー!」


 わしゃわしゃ荒っぽくオレンジの癖毛髪を拭き、細い首に鎖骨周辺、二の腕から上腕、腋に谷間と拭いてる。

 お腹に至ってはタンクトップを捲って堂々と拭き、近場を通り過ぎる人達が、チラチラ見て来てる。

 ミニマムダイナマイトボディーが人目を惹き付けてるのに、危機感があまりにもなさ過ぎる。


「てか、着てるもんが汗まみれじゃ、拭いても意味ねぇな! やっぱ着替えっかな! んしょ!」

「ちょ!? ここではまずいで」


 最後まで言い終わる前に、桃夏さんの下着姿お披露目。

 零れ落ちそうな大迫力の肌色景色が、わがままに柔らかく揺れ、刮目する以外に道が無かった。


「うへぇー下着中もぐっしょりじゃん」

「はっ! ふ、拭くならこうして下さい!」


 大きめのタオルを体に巻き、てるてる坊主姿になった桃夏さん。

 ケラケラと嬉しそうに笑って、危機感は全くなかった。


「わっはっは! プールで着替えるあれか!」

「は、外さないで下さいね?」

「しないしない! んしょ……これ、持っててくれ!」


 ポイポイ投げ渡されたものを、慌ててキャッチ。

 ついさっきまで眼前で刮目していた、下着一式が手の平にあった

 Jサイズが刻印されたピンクの下着は、見間違えるわけがなかった。


 一切の身動きを封じられてる僕を他所に、もぞもぞ体を拭きまくる桃夏さん。

 早く拭き終わって欲しいと、ひたすらに拭き終わるのを待つしかなかった。


 ♢♢♢♢


 存分に全身くまなく拭いたのあり、桃夏さんは気持ち良い程に気分爽快な伸びをしていた。

 グレーのタンクトップに、下着はスポーツブラに替えたと、わざわざお知らせしてくれ、軽く想像した自分がいた。


「サッパリした! あんがと!」

「い、いえいえ。あ、あの……今度から更衣室でお願いします。人目があるので……」

「そっか? じゃあ、次から気を付けるわ!」


 ニカっと素直に聞き入れてくれる面は、いい意味で扱いやすい人だと思えた。


「んしゃ! 休憩は終わりにして、イザワの遊びを教えてやるぜ!」

「ここに来たことあるんですか?」

「まぁな! 昔っから夏休みと冬休みになったら、ずーっと遊びに来てんだ!」

「つまりホームグラウンドって事ですね」

「それそれ! ドヤさ!」


 ドヤポーズからの盛大なお胸の揺れは、流石に慣れないといけない。

 

 手慣らしに屋内アトラクションから回ろうと、半ば強引に話を進められ、移動しようとした時、思わぬ人が声を掛けてきた。


「あらー? 洋くんー?」

「ん? あ、(かおる)さん。沙織(さおり)ちゃんも」


 ラフな動き易い格好の親子2人、ご近所さんの中山薫さんとお子さんの沙織ちゃんだ。

 フリーマーケット以来振りに合う2人は、変わらずに元気そうだった。


「んぉ? 知り合いか?」

「ですです。沙織ちゃんと遊びに?」

「そうなのー♪ 沙織がね、夏休み入ってから遊びたい遊びたい!って、ずーっとグズって、根負けした訳なのよー♪」

「お、おかあさん! さ、沙織そんなこと言ってないもん!」

「うそー? 洋君の前だからって、噓はいけないわよー?」

「う、うそじゃないもん!」


 顔赤くしてぷるぷる震え、ポカポカ薫さんを叩き、怒る沙織ちゃん。

 知り合いに見られたら恥ずかしく、見てる側は微笑ましい限りだ。


 そんな僕らが見てる事にハッと気付き、慌てながら自分の口に人差し指を添え始めた。


「い、今のお話は、とっぷちーくれっとだから……」

「秘密ね。分かったよ」

「わっはっは! トップシークレットって言いたかったのか!」

「はみゅ!?」


 ボシュンと頭から煙が昇り、分かり易く恥ずかしがってる。

 年齢の割にしっかり者の沙織ちゃんでも、年相応な一面は出てしまうみたいだ。

 頭をぶんぶん振り、恥ずかしさを紛らわしたと思えば、急に桃夏さんの胸を凝視。


「お、おっぱいもんすたー……」

「ん? 私のことか? わっはっは! どうだ! 圧倒的だろ!」


 胸を張ってからのドヤポーズで、ドッサドサと効果音が実際に聞こえる。

 沙織ちゃんも圧倒的な胸の前に、口がパクパクとなっていた。


「よ、洋にいたんも……あ、あのぐらいがいいの?」

「ぼ、僕かい?」

「あらあらー♪」


 ペタペタ自分のを触れ、胸囲の格差に戦々恐々な沙織ちゃん。

 答えたら答えたらで角が立ちそうで、口に出すのを躊躇ってしまう。


「え、えっと……」

「んなもん、デカいって言っとけばいいんじゃね? 男っておっぱい大好き人間だろ?」

「い、いやいや……」

「むむむ……沙織、おっぱいもんすたーみたいに大きくなる!」

「おぉ! いい心構えだな! わっはっは!」


 沙織ちゃんの頭をぽんぽん撫で、上機嫌な桃夏さん。

 見た目こそ少し年上にしか見えないのに、胸と一回りも違う歳の差があるんだ。


「って事で、沙織は私らが面倒見るんで、お母さんは適当に休んで下さい!」

「いいのー? せっかくのデートでしょー?」

「いえ! 洋は遊びに付き合ってくれてるだけです!」

「え、模擬デートはいいんですか?」

「私はデートってよりかは、遊び相手になって欲しかっただけだからよ! で、沙織はどうだ?」

「いく! おっぱいもんすたーに沙織はなる!」


 薫さんも快くオッケーしてくれ、飲食スペースで旦那さんの英夫(ひでお)さんと、のんびり待って貰う事に。


「それじゃ行ってきます! ついて来い沙織!」

「ふんふん!」

「あ、待って下さい! い、行ってきます!」

「行ってらっしゃいー♪ お昼ご飯前には戻って来てねー♪」

「りょ、了解です!」


 バタバタ忙しなく、幼女達を追いかける僕は、この時知る由もなかった。

 全力で遊べる子供の、底なし体力の恐ろしさを。


挿絵(By みてみん)

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