☆28話 大玉スイカタンクトップ、汗拭き肌色景色、本物幼女はお年頃
※2023/5/20文末に百瀬桃夏のイラストを追加しました!
※イラストが苦手な方はスルーで!
模擬デート最終日の相手、百瀬桃夏さんとの待ち合わせ場所、レジャー施設イザワに着いた。
桃夏さんは先にいるそうで、かけっこ広場に向かうと、子供と全力でかけっこしていた。
見た目が子供でも、大玉スイカ2つを支える白タンクトップ姿は、立派な大人だった。
「桃夏さーん。来ましたよー」
「んぉ! やっと来たな! 洋!」
ビシッと子供達を解散させ、満面の爽やか笑みで駆け寄っくる桃夏さんは、ニカっと笑ってた。
「悪ぃ悪ぃ! 子供の遊んでる姿見てたら我慢出来んかった! わっはっは!」
「桃夏さんらしいですね。合流早々ですが、少し休憩しましょうか」
「私もそう思ってた所だ! ナイスタイミング!」
ガシっと手を握られ、鼻歌混じりでズンズン進む歩幅を合わせ、冷房の効いた屋内に移動した。
売店のジュースを買い、窓際の席に座り休憩。
相当喉が渇いてたのか、ピーチジュースを勢い良く飲み干し、幸せな息を漏らしてた。
全力で遊んでたのもあってか、タンクトップがピッタリ張り付き、目のやり場に困る。
「やっぱ遊ぶのは楽しいな! ふぅー!」
「あ、これ、良かったらタオルを」
「お! サンキュー!」
わしゃわしゃ荒っぽくオレンジの癖毛髪を拭き、細い首に鎖骨周辺、二の腕から上腕、腋に谷間と拭いてる。
お腹に至ってはタンクトップを捲って堂々と拭き、近場を通り過ぎる人達が、チラチラ見て来てる。
ミニマムダイナマイトボディーが人目を惹き付けてるのに、危機感があまりにもなさ過ぎる。
「てか、着てるもんが汗まみれじゃ、拭いても意味ねぇな! やっぱ着替えっかな! んしょ!」
「ちょ!? ここではまずいで」
最後まで言い終わる前に、桃夏さんの下着姿お披露目。
零れ落ちそうな大迫力の肌色景色が、わがままに柔らかく揺れ、刮目する以外に道が無かった。
「うへぇー下着中もぐっしょりじゃん」
「はっ! ふ、拭くならこうして下さい!」
大きめのタオルを体に巻き、てるてる坊主姿になった桃夏さん。
ケラケラと嬉しそうに笑って、危機感は全くなかった。
「わっはっは! プールで着替えるあれか!」
「は、外さないで下さいね?」
「しないしない! んしょ……これ、持っててくれ!」
ポイポイ投げ渡されたものを、慌ててキャッチ。
ついさっきまで眼前で刮目していた、下着一式が手の平にあった
Jサイズが刻印されたピンクの下着は、見間違えるわけがなかった。
一切の身動きを封じられてる僕を他所に、もぞもぞ体を拭きまくる桃夏さん。
早く拭き終わって欲しいと、ひたすらに拭き終わるのを待つしかなかった。
♢♢♢♢
存分に全身くまなく拭いたのあり、桃夏さんは気持ち良い程に気分爽快な伸びをしていた。
グレーのタンクトップに、下着はスポーツブラに替えたと、わざわざお知らせしてくれ、軽く想像した自分がいた。
「サッパリした! あんがと!」
「い、いえいえ。あ、あの……今度から更衣室でお願いします。人目があるので……」
「そっか? じゃあ、次から気を付けるわ!」
ニカっと素直に聞き入れてくれる面は、いい意味で扱いやすい人だと思えた。
「んしゃ! 休憩は終わりにして、イザワの遊びを教えてやるぜ!」
「ここに来たことあるんですか?」
「まぁな! 昔っから夏休みと冬休みになったら、ずーっと遊びに来てんだ!」
「つまりホームグラウンドって事ですね」
「それそれ! ドヤさ!」
ドヤポーズからの盛大なお胸の揺れは、流石に慣れないといけない。
手慣らしに屋内アトラクションから回ろうと、半ば強引に話を進められ、移動しようとした時、思わぬ人が声を掛けてきた。
「あらー? 洋くんー?」
「ん? あ、薫さん。沙織ちゃんも」
ラフな動き易い格好の親子2人、ご近所さんの中山薫さんとお子さんの沙織ちゃんだ。
フリーマーケット以来振りに合う2人は、変わらずに元気そうだった。
「んぉ? 知り合いか?」
「ですです。沙織ちゃんと遊びに?」
「そうなのー♪ 沙織がね、夏休み入ってから遊びたい遊びたい!って、ずーっとグズって、根負けした訳なのよー♪」
「お、おかあさん! さ、沙織そんなこと言ってないもん!」
「うそー? 洋君の前だからって、噓はいけないわよー?」
「う、うそじゃないもん!」
顔赤くしてぷるぷる震え、ポカポカ薫さんを叩き、怒る沙織ちゃん。
知り合いに見られたら恥ずかしく、見てる側は微笑ましい限りだ。
そんな僕らが見てる事にハッと気付き、慌てながら自分の口に人差し指を添え始めた。
「い、今のお話は、とっぷちーくれっとだから……」
「秘密ね。分かったよ」
「わっはっは! トップシークレットって言いたかったのか!」
「はみゅ!?」
ボシュンと頭から煙が昇り、分かり易く恥ずかしがってる。
年齢の割にしっかり者の沙織ちゃんでも、年相応な一面は出てしまうみたいだ。
頭をぶんぶん振り、恥ずかしさを紛らわしたと思えば、急に桃夏さんの胸を凝視。
「お、おっぱいもんすたー……」
「ん? 私のことか? わっはっは! どうだ! 圧倒的だろ!」
胸を張ってからのドヤポーズで、ドッサドサと効果音が実際に聞こえる。
沙織ちゃんも圧倒的な胸の前に、口がパクパクとなっていた。
「よ、洋にいたんも……あ、あのぐらいがいいの?」
「ぼ、僕かい?」
「あらあらー♪」
ペタペタ自分のを触れ、胸囲の格差に戦々恐々な沙織ちゃん。
答えたら答えたらで角が立ちそうで、口に出すのを躊躇ってしまう。
「え、えっと……」
「んなもん、デカいって言っとけばいいんじゃね? 男っておっぱい大好き人間だろ?」
「い、いやいや……」
「むむむ……沙織、おっぱいもんすたーみたいに大きくなる!」
「おぉ! いい心構えだな! わっはっは!」
沙織ちゃんの頭をぽんぽん撫で、上機嫌な桃夏さん。
見た目こそ少し年上にしか見えないのに、胸と一回りも違う歳の差があるんだ。
「って事で、沙織は私らが面倒見るんで、お母さんは適当に休んで下さい!」
「いいのー? せっかくのデートでしょー?」
「いえ! 洋は遊びに付き合ってくれてるだけです!」
「え、模擬デートはいいんですか?」
「私はデートってよりかは、遊び相手になって欲しかっただけだからよ! で、沙織はどうだ?」
「いく! おっぱいもんすたーに沙織はなる!」
薫さんも快くオッケーしてくれ、飲食スペースで旦那さんの英夫さんと、のんびり待って貰う事に。
「それじゃ行ってきます! ついて来い沙織!」
「ふんふん!」
「あ、待って下さい! い、行ってきます!」
「行ってらっしゃいー♪ お昼ご飯前には戻って来てねー♪」
「りょ、了解です!」
バタバタ忙しなく、幼女達を追いかける僕は、この時知る由もなかった。
全力で遊べる子供の、底なし体力の恐ろしさを。




