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積木君は詰んでいる2  作者: とある農村の村人
4章 先代生徒会襲来
26/131

☆26話 聖母系女子の癒し、散歩ついでにお話し、お友達との近況報告、胸にダイレクトアタック

※2023/5/19文末に海廻冴姫のイラストを追加しました!

※イラストが苦手な方はスルーで!

 本日の模擬デート相手海廻(あまめぐり)冴姫(さき)さんと、柴咲(しばさき)公園の噴水広場で待ち合わせだ。

 ベンチに座り待つ事10分、ほっこり笑みを零す冴姫さんが、手を振り駆け寄ってきた。


「ようくーん♪ お待たせー♪」

「あ、冴姫さん」


 モカグレージュのセミロングミックス巻き髪。

 エメラルドカラーのティアードワンピースは、大人可愛いシルエットにさせ、グラマーボディを若干緩和してる。

 カジュアルな黒ビーサン、大きめのかごバッグはピクニックとの相性抜群。

 溢れんばかりの母性と子持ち感もあって、親子ピクニックの気分だ。


「お弁当作ってたら遅れちゃったわ♪」

「え! 作ってくれたんですか? 今から楽しみです!」

「あら♪ うふふ♪ たーんと食べさせてあげるわね♪」


 頬に手添えたおしとやかな仕草1つだけで、凄まじい母性オーラが放たれてる。


 隣にポスっと座り、かごバッグから水筒を出し、注いでくれた麦茶を頂いた。

 火照った身体が涼み、ホッと気の抜けた息が漏れる。


「ふわぁ……」

「まぁ♪ ワタシも頂こうかしら♪」

「あ」


 蓋器ごと手を握られ、注いだ麦茶を美味しそうに飲み干す冴姫さん。

 

「……一段と美味しいわ♪」

「あ、あい……」

「は! そういえば、近場にたい焼き屋さんの屋台を見かけたの♪ 買ってくるわね?」

「へ? あ」


 返事する前に、公園の端にあるたい焼き屋さんは行ってしまった。

 今回の模擬デートは、冴姫さんが癒し提供したいそうで、プランは丸っ切りお任せになってる。

 一緒に行けば良かったと、そわそわ待ていると、急に目の前に日陰が出来た。


「ん?」

「あの……洋さん……ですよね?」

「へ? あ、あれ? (ほたる)さん?」


 西女1年生で生徒会役委員の斑田(まだらだ)(ほたる)さん。

 日陰が出来るぐらい高身長で、女の子らしいボリュームも中々な癒し系女の子だ。

 夏休みになのもあってか、Tシャツ短パンのラフ姿だ。


『へっへっへっへっへ』

「えっと……その子は?」

「寮で飼ってるゴールデンレトリーバーのポロ君です。寮の皆さんで順番に散歩するのが、決まりなんです」


 柴咲公園と西女は1km程度だった気がする。

 公園が散歩ルートなんて珍しくもない話だ。

 

「なるほど。ポロ君もきっと嬉しいですね」

『わっふ!』

「ふふふ♪ みたいですね。少しお話しても?」

「はい、勿論」


 ニッコニコで隣に座り、お手本と言っていいほど美しい姿勢に、つられて姿勢が正しくなる。

 ポロ君も大人しく座り、常日頃の(しつけ)が行き届いてるのが垣間見えた。


「夏休みは会えないと思ってたので、偶然でも会えて嬉しいです♪」

「僕もです。何だか、前より明るくなりましたね」

「えへへ……太鳳(たお)さんと沢山お喋りするようになったお陰です!」

「大進歩じゃないですか!」


 太凰さんこと、紅蓮堂(ぐれんどう)太凰(たお)さん。

 蛍さんと同じ西女1年生で、林間学校で友達になった怖モテ系美人さんだ。

 

「それだけじゃありませんよ? なんと! 太凰さんとパジャマパーティもしたんですよ! 今画像見せますね……はい!」


 ほのぼのとした絵面かと思えば、キャミソールと下着の無防備ツーショットで、直視出来なかった。


「それからそれから……寮の庭で、子供プールを一緒に堪能しました! じゃん!」


 豊満なスク水姿2人の照れ混じりショットに、瞬時に目を背けた。

 サイズが明らかに小さいスク水から、色々とはみ出してて完全にアウトだった。


「あとあと……お風呂上がりにバニラアイスを食べました! 少し笑えちゃうハプニング付きです! じゃじゃん!」


 バニラアイスの白濁液が顔や胸元、脚まで掛かった姿で、ダブルピースするツーショット。

 一瞬でも変な風に捉えた自分の頭を、ボカボカと殴るも、すぐに柔らかな何かに止められた。


「よ、洋さん……お、落ち着きましたか?」

「ふぇ? ふぁ、ふぁい」


 胸埋めで止めてくれ、顔一杯にぬくぬくふにふにな感触が広がってる。

 蛍さんの母性も相当高いと、改めさせられた。


「ようくーん♪ 餡子とカスタードクリーム、どっちがいいかし……あら?」

「ど、どちら様でしょうか……」

「ふぁ、ふぁふぃ(冴姫)さん!」

「にゅ!? く、くすぐったいですよ!」

「あらあらまぁまぁ♪ ようくんはおっぱいが大好きなのね♪ 可愛い♪」


 心成しか冴姫さんが艶やかな声色で、大変に誤解釈をなさってる。


 蛍さんは一向に胸埋めを解放してくれず、手で必死に訴えるしかなかった。


♢♢♢♢

 

「ようくんのお友達の蛍ちゃんね♪」

「はい……え、えっと……さ、冴姫さんは……洋さんの今だけの彼女さん……ですか?」

「そうなの♪ ねぇーようくーん♪」

「は、はい」


 胸埋めから解放後、2人に挟まれつつの説明は、何とも言えない生き心地だった。


 冴姫さんは常時腕絡み、むにゃりと沈む胸が密着。

 蛍さんは上着をヒシっと掴み、可愛らしい顔が僕の真横にある。


 味方になってくれそうなポロ君は、見事なまでにお座りを貫き通し、忠誠心を発揮してる。


「ぐ、ぐぬぅ……洋さんは年上好きなんですね……」

「ん、ん~……」

「ワタシは年下の子大好きよ♪ こんなにも可愛らしくて、愛らしいのは年下の特権よ♪」


 優しい頭撫でと頬撫でを、交互に繰り返すスキンシップは、まるで母親と息子。

 嬉恥ずかしくても、じわじわと癒される。


「あ、そうそう♪ 蛍ちゃんもたい焼き食べる?」

「た、たい焼き……じゅるり……で、でも最近お腹が……」


 ムチムチなTシャツ上から、自分のお腹をふにふに摘まんで葛藤。

 たい焼き一つでも、女の子にとってはデリケートな話だ。

 余計な口出しはせずに、蛍さんが決めるのを待とう。


「だったら……半分こしましょ?」

「は、半分だけなら……じゅるり……」


 結構簡単に心許しちゃう所も、何だかんだで蛍さんらしい。


「そうと決まれば、まず先に……ようくんに味を決めて貰うわ♪」

「あ、じゃあ餡子で」

「はーい♪ どうぞ♪」


 餡子がギッシリ詰まってるのか、ずっしりと重く、一個で充分お腹が一杯になりそうだ。

 ただ冴姫さんの手作りお弁当もあるんだ。

 その分はしっかり空けておかないと。


「蛍ちゃんはワタシと半分こね♪」

「お願いします! じゅるり……」

「うふふ♪ ちょっと待っててね? 上手に出来るかしら……えい!」


 割る力加減を誤り、カスタードクリームが冴姫さんの胸へと垂れ落ちた。


「あら」

「さ、冴姫さん! 大丈夫ですか?」

「あわわわ!? い、今ハンカチを濡らして来ま」


『へっへへっへ……! わっふ!』


 慌てて駆け出す蛍さんの目の前に、ポロ君が唐突に走り出した。

 リードに足を取られ、くるっと器用に僕らに方向転換し、倒れてくる蛍さん。


 助けようにも何もかも間に合わず、迫力満点の景色が接近するのを、ただただ見るしかなった。


「きゃ!?」

「あん!」

「んぎゅ!?」


 ごちゃっと盛大に巻き込まれるも、豊満な2人にサンドされてノーダメージだった。

 代償として、冴姫さんのお胸を汚したカスタードクリームが、口いっぱいに広がった。


挿絵(By みてみん)

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