☆26話 聖母系女子の癒し、散歩ついでにお話し、お友達との近況報告、胸にダイレクトアタック
※2023/5/19文末に海廻冴姫のイラストを追加しました!
※イラストが苦手な方はスルーで!
本日の模擬デート相手海廻冴姫さんと、柴咲公園の噴水広場で待ち合わせだ。
ベンチに座り待つ事10分、ほっこり笑みを零す冴姫さんが、手を振り駆け寄ってきた。
「ようくーん♪ お待たせー♪」
「あ、冴姫さん」
モカグレージュのセミロングミックス巻き髪。
エメラルドカラーのティアードワンピースは、大人可愛いシルエットにさせ、グラマーボディを若干緩和してる。
カジュアルな黒ビーサン、大きめのかごバッグはピクニックとの相性抜群。
溢れんばかりの母性と子持ち感もあって、親子ピクニックの気分だ。
「お弁当作ってたら遅れちゃったわ♪」
「え! 作ってくれたんですか? 今から楽しみです!」
「あら♪ うふふ♪ たーんと食べさせてあげるわね♪」
頬に手添えたおしとやかな仕草1つだけで、凄まじい母性オーラが放たれてる。
隣にポスっと座り、かごバッグから水筒を出し、注いでくれた麦茶を頂いた。
火照った身体が涼み、ホッと気の抜けた息が漏れる。
「ふわぁ……」
「まぁ♪ ワタシも頂こうかしら♪」
「あ」
蓋器ごと手を握られ、注いだ麦茶を美味しそうに飲み干す冴姫さん。
「……一段と美味しいわ♪」
「あ、あい……」
「は! そういえば、近場にたい焼き屋さんの屋台を見かけたの♪ 買ってくるわね?」
「へ? あ」
返事する前に、公園の端にあるたい焼き屋さんは行ってしまった。
今回の模擬デートは、冴姫さんが癒し提供したいそうで、プランは丸っ切りお任せになってる。
一緒に行けば良かったと、そわそわ待ていると、急に目の前に日陰が出来た。
「ん?」
「あの……洋さん……ですよね?」
「へ? あ、あれ? 蛍さん?」
西女1年生で生徒会役委員の斑田蛍さん。
日陰が出来るぐらい高身長で、女の子らしいボリュームも中々な癒し系女の子だ。
夏休みになのもあってか、Tシャツ短パンのラフ姿だ。
『へっへっへっへっへ』
「えっと……その子は?」
「寮で飼ってるゴールデンレトリーバーのポロ君です。寮の皆さんで順番に散歩するのが、決まりなんです」
柴咲公園と西女は1km程度だった気がする。
公園が散歩ルートなんて珍しくもない話だ。
「なるほど。ポロ君もきっと嬉しいですね」
『わっふ!』
「ふふふ♪ みたいですね。少しお話しても?」
「はい、勿論」
ニッコニコで隣に座り、お手本と言っていいほど美しい姿勢に、つられて姿勢が正しくなる。
ポロ君も大人しく座り、常日頃の躾が行き届いてるのが垣間見えた。
「夏休みは会えないと思ってたので、偶然でも会えて嬉しいです♪」
「僕もです。何だか、前より明るくなりましたね」
「えへへ……太鳳さんと沢山お喋りするようになったお陰です!」
「大進歩じゃないですか!」
太凰さんこと、紅蓮堂太凰さん。
蛍さんと同じ西女1年生で、林間学校で友達になった怖モテ系美人さんだ。
「それだけじゃありませんよ? なんと! 太凰さんとパジャマパーティもしたんですよ! 今画像見せますね……はい!」
ほのぼのとした絵面かと思えば、キャミソールと下着の無防備ツーショットで、直視出来なかった。
「それからそれから……寮の庭で、子供プールを一緒に堪能しました! じゃん!」
豊満なスク水姿2人の照れ混じりショットに、瞬時に目を背けた。
サイズが明らかに小さいスク水から、色々とはみ出してて完全にアウトだった。
「あとあと……お風呂上がりにバニラアイスを食べました! 少し笑えちゃうハプニング付きです! じゃじゃん!」
バニラアイスの白濁液が顔や胸元、脚まで掛かった姿で、ダブルピースするツーショット。
一瞬でも変な風に捉えた自分の頭を、ボカボカと殴るも、すぐに柔らかな何かに止められた。
「よ、洋さん……お、落ち着きましたか?」
「ふぇ? ふぁ、ふぁい」
胸埋めで止めてくれ、顔一杯にぬくぬくふにふにな感触が広がってる。
蛍さんの母性も相当高いと、改めさせられた。
「ようくーん♪ 餡子とカスタードクリーム、どっちがいいかし……あら?」
「ど、どちら様でしょうか……」
「ふぁ、ふぁふぃさん!」
「にゅ!? く、くすぐったいですよ!」
「あらあらまぁまぁ♪ ようくんはおっぱいが大好きなのね♪ 可愛い♪」
心成しか冴姫さんが艶やかな声色で、大変に誤解釈をなさってる。
蛍さんは一向に胸埋めを解放してくれず、手で必死に訴えるしかなかった。
♢♢♢♢
「ようくんのお友達の蛍ちゃんね♪」
「はい……え、えっと……さ、冴姫さんは……洋さんの今だけの彼女さん……ですか?」
「そうなの♪ ねぇーようくーん♪」
「は、はい」
胸埋めから解放後、2人に挟まれつつの説明は、何とも言えない生き心地だった。
冴姫さんは常時腕絡み、むにゃりと沈む胸が密着。
蛍さんは上着をヒシっと掴み、可愛らしい顔が僕の真横にある。
味方になってくれそうなポロ君は、見事なまでにお座りを貫き通し、忠誠心を発揮してる。
「ぐ、ぐぬぅ……洋さんは年上好きなんですね……」
「ん、ん~……」
「ワタシは年下の子大好きよ♪ こんなにも可愛らしくて、愛らしいのは年下の特権よ♪」
優しい頭撫でと頬撫でを、交互に繰り返すスキンシップは、まるで母親と息子。
嬉恥ずかしくても、じわじわと癒される。
「あ、そうそう♪ 蛍ちゃんもたい焼き食べる?」
「た、たい焼き……じゅるり……で、でも最近お腹が……」
ムチムチなTシャツ上から、自分のお腹をふにふに摘まんで葛藤。
たい焼き一つでも、女の子にとってはデリケートな話だ。
余計な口出しはせずに、蛍さんが決めるのを待とう。
「だったら……半分こしましょ?」
「は、半分だけなら……じゅるり……」
結構簡単に心許しちゃう所も、何だかんだで蛍さんらしい。
「そうと決まれば、まず先に……ようくんに味を決めて貰うわ♪」
「あ、じゃあ餡子で」
「はーい♪ どうぞ♪」
餡子がギッシリ詰まってるのか、ずっしりと重く、一個で充分お腹が一杯になりそうだ。
ただ冴姫さんの手作りお弁当もあるんだ。
その分はしっかり空けておかないと。
「蛍ちゃんはワタシと半分こね♪」
「お願いします! じゅるり……」
「うふふ♪ ちょっと待っててね? 上手に出来るかしら……えい!」
割る力加減を誤り、カスタードクリームが冴姫さんの胸へと垂れ落ちた。
「あら」
「さ、冴姫さん! 大丈夫ですか?」
「あわわわ!? い、今ハンカチを濡らして来ま」
『へっへへっへ……! わっふ!』
慌てて駆け出す蛍さんの目の前に、ポロ君が唐突に走り出した。
リードに足を取られ、くるっと器用に僕らに方向転換し、倒れてくる蛍さん。
助けようにも何もかも間に合わず、迫力満点の景色が接近するのを、ただただ見るしかなった。
「きゃ!?」
「あん!」
「んぎゅ!?」
ごちゃっと盛大に巻き込まれるも、豊満な2人にサンドされてノーダメージだった。
代償として、冴姫さんのお胸を汚したカスタードクリームが、口いっぱいに広がった。




