第7話 蹂躙
ようやく7話まで行きました!
おめでとうございます!パチパチパチ!
誰も拍手をくれない(涙)
家にはくそ生意気な弟しかいない...
チックショー!
◇◇
ゾゾゾゾゾ...
あたり一帯に広がる不穏な魔力に思わず体が震える。そのとたんあたりが暗くなり夜のようになっていった。
「ッ!いったいこれは?」
「ンフフフ♪安心してねぇ?これは私の魔力で作ったいわゆる私の魔法空間だよぉ~【結界魔法】は魔力食うから1日にいっぱいははつどうできないんだよねぇ~」
いやいや、安心できねぇ!
「あと、この結界は私の意志で動いてるし中からは壊せないよぉ。」
これ、詰んだんじゃね?
「詰んだと思ってるねぇ。でも大丈夫だよぉ、私を倒せば強制的に破壊されるからぁ。」
なるほど、この【結界魔法】は術師と一体になっていてその主を倒せばいいのか。
「簡単だ。お前を殺せばいいんだろ?」
「うん!」
軽いなこいつ。
「殺せるなら殺してみたらぁ?」
【四大源素魔法】ッ!
「言われなくともッ!」
自らを四大源素魔法で強化し黒ローブに向かって走る。
タタタタタッ タンッ ザッ、ザッ、ザッ
一気に距離を詰める。初動を小さく、最大の魔力で殴る。
「【魔力操作】 初ノ番 最適化ッ!」
スカッ!
「え?」
さっきまでいたところに黒ローブがいない。
「...どこ見てんの?」
バッ!
振り向くとそこにはニヒルな笑みを浮かべた黒ローブがいた。
「なっ!」
ドゴゴッ!バキッ!ドガン!
「ッッッッッウ!シュアァァァァァ!」
痛い、痛い、痛い、痛い。くっそ、頭が回らない。なんてパワーだ。
止まりかけの脳みそを回して最も聞きたかった質問を何とか聞く。
「...なんで俺を狙う...この前の..ガハッ!...ギルドも...お前の仕業だろ。」
ボタボタボタッ
「なんで狙うか?...てめぇで考えろ。」
ドカッ!
「ガハッ!」
さっきとは言葉遣いが変わっている。殺意も、魔力も、どんどん膨れ上がってる。
「さようなら...だな。」
「【■十能魔法■ 呪い 死ノ番 陀墾」
さあぁぁぁぁぁ!
体から血の気が引いていく!まずい!このままでは...死ぬ!
「【回復魔法】ッ!【四大源素魔法】重装!」
「ヒーーールッ!」
ぽわぁぁぁぁ...
意識が...なくなってく...
「また、逢えたらいいね。...スバル君。」
プツンッ!
◇
「あーあ。まあ、こうなることはわかってたからいいけどさぁ。」
「いやいや、最後のあれは問題じゃない?」
「それな!あいつがあれに気づいてるとは思えないけどねぇ。」
「多分、あれは自分にかけたんだよ。」
「だよね。それしか考えられない。」
だってあいつが知っているわけがない。
悪魔の弱点が回復魔法だということを。
◇◇
ぱちっ!
「え?あれ?俺は何を?」
あ、そういえばなんか黒ローブのやつに襲われたんだっけ...
なんか、やばそうな魔法掛けられてとっさに最大出力のヒールをかけたんだ。
あれがなかったら俺死んでるんじゃね?
でも、生きててよかった。
あたりはすでに真っ暗になってきている。
「今日は、森で寝るのなんか怖いなぁ...」
◇
俺は街に降りてきた。弱虫スバルとは思わないでほしい。
普通、あんな奴に襲われた夜はこうなるのが定石...だと思う。
トン、トン
「すいません~」
一つの宿にノックをして泊めてもらえるか聞いてみることにした。
「はぁ~い」
「あの、今晩泊めてほしいんですけど。」
これでも、俺一応コミュ症です。
「一部屋ですか?」
「はい」
「お待ちください。」
そういえば当たり前すぎて気づかなかったがここって日本語で話が通じているのだろうか。
それとも、俺が違う言語をしゃべっているのだろうか。
そんなことを考えているうちに、おばさんが帰ってきた。
「空いてますよ。泊まります?」
「お願いします。」
「では、こちらへ。」
◇
俺は案内された部屋でくつろいでいた。一泊1ゲルなんだそう。随分と高い宿に泊まってしまったと後悔していると、不意に睡魔が襲ってきた。
昼に襲ってきた、あの黒ローブ。考えるほどに謎だ。
そんなことを思いながら心地よい睡眠の波に身を任せ床に就いた。
◇◇
「またしくじったのか?」
「いえ、いえそんな~。ただ、まだまだ生かしているだけですよ。」
「そうか。ちゃんと命を守らないと私が叱られる。」
「わかってますよぉ~。結構本気でやったんですけどねぇ。」
「今度で仕留めろ。わかったな...リーフィア。」
「...はい...」
読んでくれてありがとうございます。
まだまだ未熟ですのでアドバイスもろもろ感想欄によろしくお願いします。
星がもらえると作者的にうれしいです。よろしくお願いします