第2話 本当になにこれ?
異世界に転生された昴。
しかし、転生先で目に入ったのは想像を絶する光景だった。
さまよう昴。ギルドへたどり着くが人がいない?!
◇
【異世界】
あなたはこの言葉を聞いて何を思い浮かべますか?
幻想的な世界?
うっとりするような美女?
目を見張る文明?
そんな想像の世界。僕も思い浮かべてました。これを見るまでは。
「あはははは!あははははは!もっと逃げないと...殺すよぉ~?」
「ひッ!...ギャアーーー!うう...」
ぐちゅ、ぶちゅ、ぐちゅ...
俺が最初に聞いた声は
「う、うわぁーー!ギャアーーー!!!」
断末魔だった。
俺の眼下に広がる街。普段なら美しいのだろう。
だが今は違う。鮮血が飛び1秒に何百という命が、おそらく奪われている。
得体のしれない何者かに。なんなんだあいつら。真っ黒な黒装束を身にまとった悪魔の集団。
俺は隠れ見るしかなかった。ただ、ただ。
◇
ぐちゅ、ぐちゅ、ぐちゅ。
なんとも言えない不快感が腹の底から湧き出てきて口からあふれそうになる。
それを必死にこらえ街の中心地と思われる場所へ向かう。
通常であればギルドがあるはずだからだ。だてにRPGゲームを極めた俺ではない。
しかし、先に見た何者かの襲撃により街のシステムは大方がマヒしていた。
まずは情報収集だ。中心部は壊滅的ではなく人がいたが多くの人がおびえ切っていた。
「あの、すみません...」
「何者‼‼」
首筋に住め対感触を感じる。剣の切っ先がのど元に突き付けられているのだ。
「いや、旅のもので先ほど通りかかったんですけどこれってどういう惨状ですか?」
恐る恐る聞く。
相手は旅のものとみて警戒を解いたのか剣を下す。そして忌々し気に話し始めた。
その爺さんの話によるとこの世界には人間のほかに魔族と呼ばれる種族がいるらしい。その親分みたいなのが魔王でそいつが様々な街を蹂躙しているらしい。今まで踏みつぶされた街は数知れないんだとか。
「それで今度はこの街がターゲットらしいわけじゃ。」
苦虫を噛み潰したような表情で爺さんは話を終えた。
なるほど、把握!
「冒険者ぎるどはどこですか?」
「ん?ああ、冒険者になるために旅をしてきたのかね?ほかの街でもよかったものを...」
おっとそうだった。名目上では旅人設定でした。
「まあ、そんな感じです。」
そのあと爺さんは丁寧に冒険者ギルドを教えてくれた。
爺さんはこの町に住む長老らしく名前はセスというらしい。これから困ったら相談に乗ると住所まで教えてくれた。
さて、言われたとおりに歩んでいくとそれらしき建物を発見した。
「こんにちはー」
なかへ入ってみるとほぼ人影がない。
再度
「こんにちわー!」
さっきより大きい声で呼びかける
「あ!はい!すみません...」
出てきたお姉さんは小柄な体のわりに豊満な胸を持っていた。顔も美人だ。
俺が少しの間「じっ」と胸を見ていたらお姉さんが気が付き、頬を赤らめた。
俺はハッとして顔を上げ
「冒険者になりたいんですけど。」
と告げる。
「冒険者ですね。今は魔族の襲撃が相次いでいるので気を付けて下いね。」
とかわいい顔で言ってくる。
「はい...」
「冒険者自体の登録は無料となります。」
といい奥から血圧の測定機器みたいなものを持ってきた。
お姉さん曰くこれは冒険者になる人の素質を測る魔道具らしく、俺の腕に通してきた。
1分ほどたち魔道具が鑑定を終えたという旨を伝える。
お姉さんは俺の鑑定結果を見て...
愕然としていた。
読んでくれてありがとうございます。
まだまだ未熟ですのでアドバイスもろもろ感想欄によろしくお願いします。
星がもらえると作者的にうれしいです。よろしくお願いします。