第1話 なにこれ?
あなたにはこの現実世界で満足できるものはありますか?
僕にはゲームがあります。やっている間は時間を忘れられて本当に幸せです。
ゲームはやめられません。そんな人いませんか?
ほんと最高でした。ゲームって幸せだと思ってました。
そう、あの時までは。
◇
カタカタカタ、カタカタカタ
ピコーン ピコーン ピコーン
「ふぅ...」
俺は、相馬 昴 21歳。
中学時代、いじめられたのをきっかけに引きこもりのキモオタゲームプレーヤーだ。
両親は最初のころこそ「学校いかないのか?」とか「いい加減出てきたら?」とか声をかけてくれたがとうとうあきれ果てたらしい。
朝と夜は買いだめしてあるカップラーメン食べて後はゲーム。こんな廃退的な生活をしている。
時間は今、夜の11時30分。今日も変化に乏しい1日が終わろうとしている。
いつものようにRPGゲームをこなし家族が寝静まった深夜2時ごろ家を出る。コンビニに行き夜食を買って家へ戻ろうとした。その時。
キィィィィィィィィ!
大絶叫とともに大型トラックが突っ込んでくる。
「あ。死んだな。」
意識がプツリと切れた
◇
≪初めまして。スバルさん。スバルさん。≫
「う...うぅ...」
≪初めまして。スバルさん。≫
何とか意識を呼び起こし起き上がる
「おお...真っ白だぁ...ってえぇえええええええ!」
あれ?俺って死んだよね?え?死んだよね?!え?まさか、異世界転生とかそんな感じのやつ??
≪初めまして。スバルさん。≫
「あ、どうも...」
≪私は天界黄泉の国支配者兼女神のアリスです。≫
「あ、はい。アリスさん。でこの後俺ってどうなるんですかね?」
姿が見えない女神に向かって虚空に呼び掛けてみる。
≪あなたには3つの選択肢があります。≫
女神の話を聞くとこの3つから選べということだった。
選択肢1 このまま意識を失い死ぬ。
うん、嫌だ。
選択肢2 何もない「天国」で永遠に暮らす。
うん、微妙。
選択肢3 異世界に転...
これだぁぁぁぁぁ!
俺は異世界に転生することへ即答した。
≪...そうですか。ではあなたを異世界へ転送します。≫
「ちょっと待った。大体この流れだとチート能力がもらえたりするんじゃないの?」
≪もらえません。≫
即答。
無慈悲過ぎない?
「じゃあ、超能力とか...」
≪もらえません。≫
即答。
「向こうの世界での絶対的権力。」
≪もらえません。≫
即答。
「なにも...もらえ...ない..?」
≪もらえません。≫
そんなぁぁぁぁあ...
≪気が済みましたか?すんだのであれば転送準備に取り掛かります。≫
「...はぁ~い...」
ぼぉぉおん
≪転送まで残り20秒...≫
≪10、9,8,7,6,5...≫
どうにでもなれ!
≪3,2,1 転送します。≫
ぼぉぉおん
「くっ...」
一瞬の立ち眩みの後確かに足が地面をとらえる。
恐る恐る目を開けると眼下に広がっていたのは大した風景...ではなかった。
読んでくれてありがとうございます。
まだまだ未熟ですのでアドバイスもろもろ感想欄によろしくお願いします。
星がもらえると作者的にうれしいです。よろしくお願いします。