念願の 冒険者に なったぞ!
宿を出てとりあえず神託さんの言う通りに向かう。
(中央広場の商人ギルドの右側の通路に行ってください)
了解です、とりあえず中央広場に行くとしよう。
中央広場に出て商人ギルドを探す。
…確か看板見ればわかるんだよな?
えーっと今出てきたところの近くにあるのが右側が剣の看板で、左側がお金の看板……!?
(それが商人ギルドです)
え、うわぁ…なんて言うか…まあ良いか。
この建物の右側の通路だからここかな。
(そこからまっすぐ行ってください)
了解です。
(目的地です)
おぉ、ここが役場か…そこそこ大きいけどさっきのギルドより少し小さいような…まあ良いか、とりあえず入るか。
中に入るといくつかの窓口に数人並んでいた。
よく見ると、それぞれ受け付けていることが書かれており、一番並んでいるのが、職安内だった。
とりあえず俺が受け付けて欲しいのは……書かれてないな…と言うことは、その他のところに並べば良いか?
その他にはそこまで人は並んでおらず、すぐに順番が回ってきた。
受付の人は期待はしていなかったが、男だった。
「本日はどのようなご用件でしょうか」
「えーっと、従魔の許可印が欲しいんですが」
「かしこまりました、1000Rとなります。」
そう言って小さい台…というかお店でよく見るトレイを出してきた。
1000Rか…まあ、まだお金はあるし払えるな。
チャリーン
「はい、それではこちらに貴方様の名前と従魔の種族を書いてください。
ちなみに代筆も受け付けております」
そういえば俺って文字は読めるっぽいけど、書けるのかな?
(書けます。ただし、こちらのサポートが入るため違和感が出ます。そのため早めにこちらの字を書けるようになるのをおすすめします)
なるほど、とりあえず今回はどういう感じの違和感かやってみるとしよう。
「あ、いえ、自分で書きます」
「かしこまりました」
とりあえず、名前………ゲンヤってカタカナで書いたつもりが、見たことのない字になった…確かに少し怖いけど、まあ、問題ないな。
「これで良いですか?」
「………はい、構いません。それでは明日になればできておりますので、その時にこの紙と交換でお渡しします」
そう言って青色の紙に『引換券』と書かれた紙を渡された。
とりあえず、袋にしまって役場を後にした。
さて…次は金を稼ぐために働くとしよう。
アルバイトとかあまりしたことないから、手っ取り早そうな冒険者になりたいな!
よし!善は急げというやつだ!さっき剣の看板があったのが多分冒険者ギルドだろう!
(その通りです)
じゃあ!イクゾー!イヤッホー!
剣の看板が掛かった建物の前まで来た!
いやー、楽しみだなー、異世界って言ったらこれで……そういえば、よくあるテンプレでは、変にいちゃもんつけられてイザコザになるよな……。
とりあえず、美人のおねぇさんの場所には並ばないようにせねば…あと少し堂々と歩くか?うーむ…まあ出たとこ勝負か?
意を決して中に入ると、思っていたより人が少なく、昼間っから呑んでいる人もいなかった…と言うか俺が入ってきても気にしてないようだ。
お、ここも窓口ごとに受け付けているのを分けているのか、
登録はーっと…あそこか、2、3人並んでいるな。
それに受け付けている人も男だ!筋肉が服の上からでも分かるレベルという点以外は普通だな!
とりあえず、並んで待ってみよう。
お、冒険者の心得てのがある。
どれどれ……ギルド構成員同士、又は他のギルドとは揉め事をしない。
受けた依頼は最後までやる。
ギルドカードの再発行には10000Rが必要であり、また再発行には1日かかる。
他にも色々書いてあるな…んでもってこれらを破る、または犯罪行為をした者はランクの降格、除名処分、最悪の場合、ギルドでの登録拒否か…。
ちょっと怖いし、ちゃんと読んでおこーっと。
ようやく俺の番が回ってきた。
と言ってもどうやら、俺の前に居た人全員が代筆でやりとりしていたから時間がかかるのも無理ないか…。
「次の方」
「あ、はい」
「登録に際して何かわからないことはありますか?」
「いえ、特にありません」
「やっぱり…しっかりと冒険者の心得を読んでいましたからそうですよね」
「え、ええ、時間がありましたから」
「そうでしたか、ギルド登録は初めてですか?」
「はい、そうです」
「ありがとうございます、それではこちらにお名前と特技が有ればそれをご記入下さい。
代筆は受け付けておりますので」
「あ、いえ書けます」
「そうでしたか」
名前はゲンヤっと…あとは特技かーとりあえず魔法…あとは一応格闘でいいかな?
「これで良いですか?」
「…………そうですね、それでは少々お待ちください」
そういうと奥にさっき書いた紙を持って行った。
そして、数分もしないうちに戻ってきた。
「それではこちらがギルドカードとなります。
他のギルドで登録される場合はこちらのカードを提出すればスムーズになります」
そう言って渡されたカードは身分証と違って銅板でできた、少し硬いカードだった。
「ギルドカードの使い方は冒険者の心得を読んでいらっしゃったので分かりますよね?」
「はい、依頼書の前でカードをかざすと良いんですよね?」
「付け加えていうので有れば、常時依頼はそれで構いませんが、そうでない場合は、カードでかざした後に依頼書を取って依頼受付で受け付けることが必要ですので、ご注意下さい」
「なるほど、分かりました。ありがとうございました」
「いえ、これも仕事ですので、それでは良い冒険を」
やったーこれで今日から冒険者だー!
いやーーーーーーーテンション上がるなーーー!!
とりあえず、今日はもう昼だし明日から本格的に動くとしよーっと。
とりあえず、今日は大衆浴場には絶対行くとしてー、この街を探索するのも良いかもなー。
いや〜ワクワクがとまんねぇなーおい。
「なあ、そこのお兄さん」
「ん?」
ん?なんだろうと後ろを振り返るとそこには、俺より頭ひとつ大きい男が居た…後ろにはすげぇ怖い顔の男がこちらを睨んでるっぽい…は!これは!
「兄さん、今さっき登録したばかりだろ?先輩冒険者のこのジャグラさんが冒険者として必要な事を教えてやるから、今から付き合えや。
なーに、さっきお前の前に居た奴らも一緒だ…心配するな?」
そう言って顔をちらりと動かした方を見れば確かに居た…。
……ええ…めっちゃ罠っぽい。
え?出前ですか?分かりましたー!出前テンプレ丼一丁!
次回:???




