日常は常に変化する
ゆったり進行します。
よろしくお願いします。
20XX年夏での出来事だった。
「あっちーなぁ……」
「まったくだぜ…早く帰ってアイス食べてぇな…」
空は雲一つなく太陽がサンサンと輝き、あぜ道を歩いてた二人を照らしていた。
「アイスか…良いな…そう言えばイヤホン付けて、何聴いてるんだ?」
「ん?ああ、フ◯◯ジア」
「…ああ、なるほどな。
それにしてもここら辺は静かだなぁ?」
「!…ああ、ここいらの人は大抵街に出稼ぎしているからな。
それにしてもえらく上機嫌だな?」
「そりゃそうですよ!
タカアキも頑張っているし俺も頑張らないと!」
「……フフ」「……クク」
2人は少しの間をあけて笑う…こう言ったやりとりが彼らの日常だった。
そう、この日までは………。
「さすがだな」
「何が」
「さっきのネタだよ。
お前くらいだぜ?俺に合わせてネタに付き合うのは」
「何だそんなことかよ、まあ、他の奴らじゃ分からないだろうネタを毎回俺に振ってくるからな」
「あははは…すまん」
「あやまるなよ、俺だって良くやることだ、お互い様だ」
「だよな!
まあその話は置いといて、この前のあれ見たか?」
「ん?ああ、最近流行りの転生系アニメか。
まあ、見たけど…」
「その反応…さてはいつもの『なんか思ってたのと違う』か?」
「まあ、その通りだな。
なんて言うかよ改めて最初から観ると展開を知ってるせいかご都合主義っぽくみえんだよ。」
「まあ、それはわからん事も無いけどよ…」
「俺だってアニメに…と言うか転生・転移系で良くあるファンタジーものにリアルを求めてるわけじゃ無いけどさ?
こう…なんて言うか……」
「言いたいことは分かる…けどよ?
アニメとかって展開を繰り返さないと盛り上がりにくいじゃん?」
「そうだよなぁ……」
「まあ、でもああいうのを観ていると、あんな動きができる日本人いるのかよ…って思うよな」
「それはまあ、居るんじゃねぇか?
ほら、この前街の路地で不良がなんか喧嘩してたろ?
ああいう奴らが居るくらいだし、そういう奴らも居るんじゃねえかな?」
「どういう事だよ…まあ、ファンタジー世界に飛ばされるなら、地道にのし上がりたいよな!」
「それならまず、学校で陽キャの女子に話しかけられた時にビクビクせずに話せるようにならないとな!」
「ぐ…それは、お互い様だろぉぉぉ!?」
「ふ、俺には彼女が居るから問題ねぇよ」
「ぐぬぬぬぬ……どこで差がついたのか……」
そんなたわいも無い会話をしていた時だった。
突如、片方の足下に紫色に輝く幾何学模様が現れた。
「「!?」」
驚いて飛びのこうとしたが、透明な壁に阻まれて出ることができなかった。
「お、おい!?大丈夫か!?」
「だ、駄目だ!動けない!」
「なんだって!?!」
外側に居たもう片方はすぐに駆け寄り、助けようと手を伸ばす……………。
だが、手に触れようとした瞬間、身体が急に怠くなり、膝から崩れ落ちる。
「!?お、おい!?」
「ぁ…ぁれ、から……だ…が……」
「ゲンヤ!おい!返事をしろよ!!」
親友を呼ぶ声に応える親友の返事は………。
「ゲンヤーーーーーーー!!!!!!」
その声とともに少年は姿を消した…。
20XX年夏、1人の少年が熱中症によって亡くなった。
次回:『一番良いのを頼む』