表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/32

31、月物語



その瞬間、時空が止まった。



「え?」


「へ?」


…え?…



天の声。



「あら!あらら!あらららららら!」

「へ?も、望月教授?」


「オットー、修人君、海生君、碧海ちゃん、元気?」

「あの・・・死にかけてるんですけど、」


「みたいねー。ウフフ!」

「どっから喋ってんすか?声しか聞こえないすけど?」


「オットー、幽体離脱、遠距離バージョン、成功!私の論文が実証されたわ!」

「どういう事すか?」


「今私の身体は海岸にあるの。意識だけがここにぶっ飛んで来たってわけ」

「へ?」


「私の理論によると、意識の移植は可能だって事」

「へ?」


「臓器は移植できるでしょ?だから意識だって移植出来るのよ!」

「は?」


「最期の実験に入るわ!」

「へ?」


「成功したら私の理論に間違いはないって事よ!」

「は?」


「碧海ちゃんの意識を私の身体に移植するわ!」

「え、え?」


「碧海ちゃんは、私の身体を使って、生き返るのよ!」

「えー!そんな事って・・・」


「私は消えるから、後は碧海ちゃん、頼むわよ!」

…え、あ・・・…


「大丈夫よ。碧海ちゃん、頑張るのよ、」

…は、はい…


「最期に一言。修人君、三十万ね。」

「え?」


「私の身体代、五万で碧海ちゃんに、譲るから・・・。特別価格よ。代金は碧海ちゃんに払ってね・・・」

「え、え?、」


「碧海ちゃん、準備はいい?」

…は、はい…


「それじゃ、チャオ!」

…・・・…



時空が動き出す。水面上に出た。


「修人ーーー!」


美香が叫ぶ!


「大丈夫!海生ーーー!」


「あぁ!大丈夫だ!」



清美のジェットスキーが到着した。




海岸に着くと、待っていたのは・・・。



「望月・・・、いや、碧海・・・」


「海生君・・・」



十一年ぶりの、抱擁であった。






『水晶の館 (ムーン)




水晶球が・・・砕け散った。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ