第4話 鉄の誓い
ガチャッ
「ふぉふぁふぇふぃ」
(おかえり)
バタンッ
ニキィは全速力で街を駆け抜ける
そう亀甲縛りで玉口枷のGが、ベガに悪い事をしたと思いながら置いて来たはずのG
部屋の中心にぶら下がっていたからだ
「何で?何であいつがまたいるのよォォォォ」
全速力で滑走し続けるニキィの
『脳内音声』
『ふぉふぇふぁ』
「何、脳内に語りかけるならせめてわかる言葉にしてよぉ」
『それもそうだな、今はイタズラしてもいい面白くない
何故出て行く、どこへ行っても我は居るぞ』
「そもそも今はベガさんの所に居るんじゃないの?
堂々と私の家にぶら下がらないでよ」
『不可能など無いと言ったであろう
肉体を複数にする事など造作もない』
「いぃぃぃぃぃぃぃやぁぁぁぁぁぁぁ」
『良いぞ良いぞぉ実にいい悲鳴だ』
全速力で走っているニキィを追いつく一つの影が現れた
「ニキィどうしたの?とりあえず止まろいろいろ迷惑がかかってるから」
その影の正体はアルタイルである、ニキィはあまりの不愉快さに人や建物を吹っ飛ばしながら走り続けていたのでそれを止めに来たわけだ
「ごめんなさい、アルタイルさん
とても不愉快な物が部屋にあってつい」
「嫌な事があるなら話を聞くよ」
アルタイルはニキィにとって冷静でいろいろな相談に乗ってくれる姉の様な存在だった
「実は……あ、いえ実際に見てもらった方が早いと思います」
そう言うとニキィは、アルタイルをベガの家に連れて行った
ゼ「そんなものかぁぁぁ」
ベ「まだまだぁぁぁ」
「あれゼウスじゃない何でこんな所に?」
驚きを隠せないアルタイルは状況を把握しきれずにいた
「この様な状況になってまった事の顛末はかくかくしかじか」
起こった事実を全て話したニキィは巻き込んでしまった申し訳なさに顔を上げられずにいた
「何で早く相談してくれなかったの?私たちは家族なんだから
今後は直ぐに話すこと、わかった?」
「はい
…ありがとう///」
「ふぉふぉ中略」
(そのかくかくしかじかで貴様らが通じ合う理由は何故だ?)
「…また出たぁぁぁ」
唐突に現れるGにまた驚いてしまったニキィ
「ふぁふぁ中略」
(またいい悲鳴を上げたな良いぞい)
「邪魔、見えない
そう言う事ならうちに来な、ニキィ
一緒にご飯でも食べよ」
喋ってる途中のGを払いのけニキィに話しかけるアルタイル
「え?あ、はい、いえ」
あまりにも動じないアルタイルを見て困惑するニキィ
「良いぞ良いぞ、その扱い
気に入った貴様にも力を」
「うるさい」
「はい」
圧倒的に堂々とGを制するアルタイルは、吊られたGをほっといてニキィを自室に連れて行った
第4話
鉄の誓い 完