プロローグ 第1話 最後の戦い
ゴォォォォ、ドゴォォォン
雷の音が城中に響く
「まさか我が下まで辿り着こうとは、褒めてやろう
だがそれもただの冥土の土産になるだけだ」
壮絶な威圧感、絶対的な存在感、その凄まじさは今まで触れる者は疎か近く者すら数える程しかいない恐ろしさを放ち不敵に嗤う大魔神ゼウス
しかし、その存在を倒すべく
はくちょう座のデネブ・わし座のアルタイル・こと座のベガ・こぎつね座のニキィ
4人の星霊が立ち上がった
「ゼウス、あなたに苦しめられた神々や天使達、そして今も苦しめられている人々の為にも私たちがあなたを倒す」
「神々や天使など我が力の糧になれて光栄に思うべきだな、人間などつまらん種は奴隷になるくらいしか使い道など無かろう、当然の理りだ」
ゼウスはまさしく大魔、力を持つ者達のから力を奪い
醜き者は消され、美しき者は魂を抜かれ標本にされていた、
力を持たない人間は家畜とされ、ゼウス次第で命を奪われていた。
「あなたは、あなただけは許さない、自由を…平和を守る為に」
今、全世界…いや全宇宙をかけた最後の戦いが始まる
ハァァァァ!!!
4人がゼウスに飛び掛かり戦いは始まった、しかしゼウスは一定の距離を取り刹那で攻撃を避けている、まるで観察する様に
「…貴様らはもしやデネブ・ベガ・アルタイルではないか
自ら姿を差し出しに来るとはなかなか出来た小娘達だ」
3星霊は以前、ゼウスから力を奪われ、魂をも奪われそうになる所を逃げ生き延びた星霊達なのだ
「ならば、観る必要など無い、すぐに片付けてやろう
か〜●〜は〜め〜波ぁぁぁ」
ある意味絶対にやってはいけない攻撃でゼウスの反撃に全員が倒れてしまった
「そんな、そんな事をしてはダメよ、ゼウス」
「まだ意識があるのかやはりなかなかやりおるな、だが全能である我に不可能など無いのだ、もう一度だ
か〜み〜●〜め〜」
「伏字の部分が違う上に、そんな微妙なパクリ方をするなんて、私達はこれまでなの?」
その時、たった1人立ち上がった星霊がいた
そう、こぎつね座のニキィである
「まだ、まだだよ、私はまだ、戦える」
「波ぁぁぁ」
「はぁぁぁ」
ある意味、危険過ぎる攻撃放ったその時、ニキィの体が輝き攻撃を打ち消した
「ば、馬鹿な、我が力を打ち消した?なにが、なにが起き
ぐはぁ!!!」
なにが起きたのか理解できず動揺を隠しきれないゼウスの懐に飛び込み全身全霊の一撃を叩き込んだ、そう全宇宙で初めてのゼウスへのダメージ
「なぜ、飛●神の術さえも搔き消し不可避にしただとこの小娘の力とは何なのだ」
いろいろ危険な発言のゼウスを余所目にそニキィは攻撃を止める事はなくひたすらツッコミ…いやいや叩き込んだ
「なぜだ、なぜ我の力が打ち消される、それも何度もだ、
いや、そんな事は問題では無い
これは…」
「はぁ、はぁ、はぁ、ゼ、ゼウス様、御無事ですか?」
城の廊下から1人の臣下が王室に入った
「アポロールか、無事であったか
一度引くぞ
貴様らに我を追い詰めた褒美として少しの間
城を明け渡してやる」
アポローンに目がいった一瞬の隙に攻撃を脱したゼウスは一度引き態勢の立て直しを図った
「そんなゼウス様、お待ちくださいゼウス様」
静寂とした王室内に、4人歓喜が響くのにそう時間はいらなかった
城から引き空の彼方に飛んでいるゼウスもまた不敵な笑みを浮かべていた
「ゼウス様?…そうか初めて現れた好敵手に喜びを感じておられるのか、成ればこそ私はあなたに一生ついて行きましょう」