再開
疑問と不安を抱えた帰り道
何処からともなく聞こえてきた優しく、愛おしい声
その声は紛れもなく夢で出会った『ソラ』
渦巻く感情の中、主人公は彼に名前を呼ばれ彼の元へと走り出す
再び再開した2人
主人公とソラは抱き合い言葉を交わすよりも先に
キスを交わすのだった…
「だからー…そう言う事があったって事だよー…」
友達であろう人物と話しながら歩いていたもう一人の人物は
夢の中で出会った彼で
紛れもなく「ソラ」だった…
思考が停止し
あたしの中で時間が止まる
嘘…
本当に…
ソラ…?
あたしの視線に気付いたのか彼が横断歩道を挟んでこちらを見た
見つめ合う瞳と瞳の奥
そこには確かにあの「ソラ」がいた
「ソラ…」
今すぐ走り出したい
走り出して彼の温かい胸に飛び込みたい
感情が高ぶるのが自分でもわかった
そこにはもうあれほど頭の中を支配していた感情は無くなっていた
自分の瞳の奥に映っているのは紛れもなく「ソラ」
だが彼が自分と同じ夢を見たとは限らない
不安が過ぎったその瞬間、彼があたしの名前を呼んだ
「ーー…!!!!」
えー…今あたしの名前を呼んだ…?
渦巻いていた感情は
彼の声により一瞬で吹き去った
道路越しの横断歩道橋
全てを振り切り走り出した
横断歩道橋の階段を駆け上る
ソラが階段を登りきるのが見えた
ソラ…!!ソラ…!!ソラ…!!
何度も何度も心の中で彼の名前を呼ぶ
あたし達は言葉を交わすよりも先に抱き合い
周りの目を気にする事もなく
深く…深く…キスをした