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二人の秘密  作者: 音無 彌生
8/11

準備

「ヤバい緊張する…」



「うん…でも行かないとだからね」



生徒会室前に二人の女子生徒が不安そうな



表情をして立っている










「待ってたのよ、川井さん鷹崎さん



単刀直入言うわどうして男装女装して



学校へ?」



「……それは今の状態を変えたかったからです



私一人じゃ駄目でも二人なら



なにか変わると思ったからです!



それでも変わらないようなら私は



この学校に戻りません!」



「そう、実は今女子校男子校混合で文化祭を



開催予定なの



文化祭次第で共学にも…



まぁ頑張ってね」



「ほんとですか!ありがとうございます!」



「…ふっ、まだ正式に決まってないのよ?



鷹崎さんって面白い人ね」



「あ、いやその…嬉しくてつい」



「なんで凛ちゃんが喜ぶの?



そんなに女子と関わる理由ほしかったの?」



「違うから!」



「ふふっ、川井さんは鈍感なのね



私から話は以上よ」






生徒会室の扉を閉めた途端に緊張が溶けたのか



一気に疲れが押し寄せる



横をちらっと見れば同じような事をしていて



それがおかしくて笑い合う



「じゃあお互い文化祭準備頑張らなきゃだね!」



「うん、そうだね!」



「じゃあ私は着替えてあっち戻るね!」



「…うん気をつけてね」











「ねぇあれ見た?」



「うん、でも急になんでなんだろうね



同性愛禁止令なんて」



通りすがりの女子生徒達の会話内容が聞こえ



壁を見ると



「ほんとだ…生徒会長仕事早…」



大きな赤字で同性愛禁止令と書いてあり



一際目立つところに張ってある














「凛ちゃ~ん!」



「わぁ…彩音ちゃん!」



「凛ちゃんちょっとお手洗いいこっ!」



「う、うん…」






女子トイレ前の廊下



「ここなら大丈夫…かな?



凛ちゃん!改めておめでとう!」



「ありがとう彩音ちゃん!



あと文化祭なんだけど上手くいけば共学に



してくれるんだって!」



「え!そうなの!?



めっちゃやる気出てきた~!ねぇ良い男いた!?



あでも自分の目で確かめれば良いのよね!?」



「そ、そうだね…



それにしても彩音ちゃんそんなに



男の子に興味あったんだね知らなかった…」



「そりゃ女子高に来たのは私だけど、別に



男の子が嫌いだからじゃないもんっ!



ただちょっと嫌気がさしただけだから」



「嫌気?差し支えなけばでいいんだけど



聞かせてくれないかな?」



「ん~、特に親しくもない人にキスされたり、



痴漢まがいにあったり…かな?



今はもう気にしてないけどね~!」



「ごめん…思い出したく無かったよね…



本当にごめんなさい!」



「凛ちゃんも同じこと言ってくれるんだね



私の事心から心配してくる人なんて



誰も居なかったんだ~



だけどみのりは私の事凄く心配してくれて…



今度は私がみのりの事助けたかったのに…



何にも力になれなくて…情けないよね私」



そういった彼女は今に消え入りそうで儚かった



「そんなことないよ彩音ちゃんは十分川井さんの



役に立ってるよ



今だって彩音ちゃんが信頼できる人だから



お願いしたんだよだから大丈夫」



「…かっこいいね凛ちゃんは



ありがとう!私はもう大丈夫だから!



ほら教室戻ろっ!」









「彩音ちゃん、凛ちゃんどこ行ってたの~?」



「あはは、ごめんねー!」



「じゃあみんな揃ったみたいだから



体育館に移動して~」

















「ふふっ楽しみだなー!文化祭!」



「光、その気持ち分かる!



こんっな男だらけ嫌だよな~!



女子高ってどんな感じなんだろ~、



キラッキラしてんのかな~…羨ましい」



「……う、うーん瑠衣の期待してる所悪いんだけど



そんなことないと思うんだ…なんかごめんな」



若干瑠衣に引きつつ女子校に夢を持たせないように言う



光は申し訳ない気持ちで一杯だった



「なに言ってんだよ!そこまで期待してないから



大丈夫だよ!光が謝るようなことじゃない



ほら急がないと間に合わなくなるぞ!」







「今回は初めて合同文化祭をすることになりました



男子校の代表者、女子校の代表者前へ」



「お互い良い文化祭にしよう」



「えぇ」



表彰台の上で賑やかに握手をかわす二人



「では各学年各組事に別れて文化祭の出し物を



決めてください



一丸となり素敵な文化祭になることを願っています」








「それでは私達のクラスはどんな出し物を



しましょうか?



意見のある方は挙手お願いします」



「はーい!俺男女混合ということを活かして



メイド喫茶とかどうですか?」



「候補に入れておきます



他にありますか?」



「はい、俺は敢えて休憩所とか良いんじゃないかなって



思うんだけど…どうかな?」



「休憩所…良いと思う!ほらいろんな出店が



出てると疲れちゃう方も居ると思うし他と被らない



斬新な提案だと私は思う」



「確かに…だったら軽食を用意するとか持ち込みOK



にするのも良いと思う」



「それ良いね~準備の手間も省けそうだし~」



「え…?着眼点そこなの?



あんたもう少しやる気出しなさいよ…」



「えー?嫌だよ~めんどさ~い」








「結依ちゃん大丈夫?」



「…えぇ、大丈夫…ありがとう純」





「あ…あの!今まですみませんでした!」



「貴方は男子校の生徒会長さん…



どうして貴方が謝るんですか?」



「……それは俺知ってたんです…



貴方が陽太にひどい目にあってる事……



副会長として申し訳なく思ってます…



彼を止めれなかったのは俺のせいでもあるので」



「………私はあの人の話をもう聞きたくありません…



もう済んだ話です気にしないでください」



「ですが…!」



「しつこいです!貴方の気持ちも分かりますが



これ以上その話をしないで下さい!」








あの合同の話し合いから女子校、男子校の



出入りが自由になりお互いの仲も良くなっていった








































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