episode3-1
季節は春。新学期を迎え、新入生は新たな学校や人との出会いに胸を膨らませ、学園生活を大いに楽しんでいた。そして、今この八雲学園では新入生とためのプログラムが進行しようとしていた・・・・・・。
「クラスマッチ?」
逢坂は目の前に立っている金髪の青い瞳をした、両耳ピアスやアクセサリーをジャラジャラさせている風紀委員長久遠雅哉を見ながら、手に持ったプリントのタイトルと同じことを言った。
「そーです!クラスの親睦をもーーーっと深めてあげようというオレの企画ですー」
「でも、去年まではこういったがなかったと聞きましたけど?」
「あー、確かにそうなんだけど、今までも案としては上がってたわけでー。そうしたら学園長が今年度は実験的にこういったイベントを企画してくれってたのまれたんさーー!you達らっきーだねー」
「はぁ・・・・・・(先輩の企画じゃなければもっと良かったんだけどなー。)」
「おい、逢坂・・・・・・」
すぅっと久遠の声のトーンが下がり、少し怖さも感じられた。
「は、はい!(え、なに!もしかして俺の心読まれた!?)」
「お前、今オレの事を流石先輩!!こんな素晴らしい企画をして下さるなんて痺れるぅ!!もう一生あなたに付いて行きたい所存でございます!!もういっそ僕を先輩の犬にして下さい!!って思っただろ?」
「思ってません。約180度の見解の相違です」
アホのチャラ男を放置して、逢坂は自分の教室である1-cに入った。もうそろそろHRの時間なので大体の人が集まっていた。自分の席に目を向けると自分の隣の席には茶色のセミロング、そしてきれいな目をした女の子渚由依が座っていた。渚はこちらに気が付くと
「あ、おはよー!」
「おはよー、今日も元気だねー」
「ふふん、元気は私の取り柄なんでね!」
と言いながら威張るように胸を張っていた。しかし、そんな可愛らしいポーズをとっているせいで彼女の胸がかなり誇張される形となっていた。もともとかなりある方だと思うがより強調されてしまっている今の状態はかなり攻撃力が高い。逢坂は自分のヒットポイントに危機を感じプイッと目をそらした。
「あれーー?どうしたのかな逢坂くーん。顔が赤いよー?」
ニヤニヤしながらこっちを見ていたのは逢坂の後ろの席である黒髪メガネの変態男日向廻だった。どうやら一部始終を見ていたようだ。
「お前・・・・・・、いつからいたんだよ?」
「いやー、最初からいたよー。逢坂君がラブリーエンジェル由依ちゃんの胸をジロジロ見ていた最初から最後までね!!」
「ちょ、大きい声で言うな!!」
日向に注意をして渚の方を見ると顔が赤くなっていた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ!!確かに胸は見てしまったかもしてないがそんなにジロジロは見てないしというかあれは男の定めというか何というか・・・・・・・。とにかくすいません!!」
「えっと、私はラブリーエンジェルなんて・・・・・・。私はラ、ラブリーなんて言葉は似あわないし天使なんかじゃないよ・・・・・・」
「あれ、そっちなんだ・・・・・・」
そうして彼女はHRの始まるまで顔が赤くなっていた。
HRの時間になり、担任の立花志穂が入ってきた。
「うっし、じゃあ出席とるぞー」
といい点呼を取り出した。あの口調さえどうにかなればと思っていると点呼が終わり、連絡事項の確認になっていた。
「えー詳しいことはまだわからないが今年度からクラスの親睦を深めるクラスマッチが行われることになった。」
その言葉を聞き、クラスがおぉーという歓声を上げていた。クラスの中では隣の人とひそひそ話したりあまり聞いていなかったり人がいたり、後ろで携帯をいじりながら妄想にふけっている日向がいたり。そんな中、隣の天然っ子はというと目をキラキラと輝かせていた。
「日向君!!私燃えてきたよ!!」
「えっ?」
いきなりの展開に驚く逢坂を放置して、渚は立ち上がり
「みんなっ!!クラスマッチ頑張ろうね!!!」
「え、あの、え?
「頑張ろうね!!!」
「お、おーーー!!」
と渚が無理にみんなのテンションを引っ張る形でクラスがまとまった。
しかし、後で立花に渚が怒られていたのは別の話・・・・・・。




