I like the absolute wrong
人は言う。
「こんなの絶対おかしいよ」
「テーテーテテテテテーテーテテテテテテテテテテテーテーテテテテーテテーテーテー」
シガと呼ばれる地域。
その北部に立つ一軒の家。
家の周囲には2,3mの壁、有刺鉄線。厳重なバリケードが敷かれている。
「テーテーテテテテテーテーテテテテデデッ!デデッ!デデッ!デデッ!デデデデデデ!!!」
その家には一人しか住んでいない。
空のように青い髪を腰まで伸ばし、肩の下まで降りてしまっているセーター。
太ももが丸出しになっている短いジーパン。
その目はぱっちりと開かれ……てはない。今は目の前のテレビ画面を凝視している。
普段はぱっちりとした青い目。
「よし、68%。このまま回復できれば……!」
現在、彼女の手は異様な動きをしている。
7つのボタンと丸い皿のようなものが乗っている、ゲームのコントローラーだろうか?それを叩いている……いや、弾いている。
絡み、踊り、跳ね回る。
時折、左手の小指が丸い皿を押し……
「――――白壁抜けたぁぁぁああああああ!!!」
ガッツポーズし、そのまま後ろに倒れる。
画面には「STAGE CLEAR」と表示され、同時に拍手と歓声が湧き上がる。
「はぁ~、初のLv12クリアだぁ……」
息が上がってしまい、しばらく深めに呼吸。
起き上がり、画面を見つめ、満足そうな笑みを浮かべる。
「ふふふ、これで九段も夢じゃない……。」
起き上がり、ゲーム機の電源を落とし、時計を見る。午後2時半。
「あ~、そろそろ物資もらいに行かないと。めんどくさいなぁ~。」
そういいながら、そばに下がっていた紐を手に取る。
いや、紐ではない。
鉄線だ。
よく見ると、下には円形の鋸がぶら下がっている。
二つの鋸をあわせ、その間に鉄線を通した、中国こまのようなもの。
家を出て、慣れた手つきでそれをまわし始める。
5秒ほど経った。
鋸から火花が散り始め、チェーンソーにも負けないほどの回転速度になった。
右手にひとつ、左手にもひとつ。
「さて……「リバーソー」が地を駆けるッ!」
彼女の名は蒼凪ショウコ。
人呼んで
「暴惨暴辱」
生存報告&急いで次話更新!!
ちょっとテンポはやめないとですね(;´・ω・`)