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もしも

掲載日:2026/06/25

もしも

私が耐え抜いたことの半分も


一般的な人が耐えられないのだとしたら


もしも

お育ちが良いがゆえ、下を知らずに

豊かに


発言が許されているひとが


いるのだとしたら




いちど


そこの底にある私を覗いて

失望したら好いのに


知らずに歩いてきた誰かが


奈落を見るように


こわごわと


面白半分に


私に触れればいいのに。




あなたの地盤はゆるがない


落ちているのは私だけ



そこの底にある


汚穢のわたし

汚泥のわたし


引きずり込もうとしてるわけじゃない


あなたが勝手に

堕ちた気になるの


ただ見下げるだけで


わたしに蓋をしたくなるような


そんな人は


……、そうね


いちど


穴を掘ればいい


自分で掘った穴に

自分を入れてみて


怖くなったら

出ていけばいい



そう

どうせ


帰る地面のある

あなたの事だから


わたしの事なんて

ジェットコースターの

恐怖体験くらいに

思えば良いのだから



帰った後の地面が


ぬかるんで感じられても


それは私のせいじゃない



あなたは

豊かなひとですか


底に嵌ってみたひとですか



わたしは亡霊

生きているけれど

亡霊なの


あなたたちが

必ず蓋をしたくなる


生きているけれど

埋められてしまう


無かったことにされてしまう


そこの底にある亡霊なの



私の井戸が怖いのでしょう

こんなに怖いものを


見たことが なかった?


ふふふふふふ



おかしい


おかしいわ



おもしろい

私が耐え抜いたことの半分も

知らないであなたは


豊かでいるのね


おかしい

涙が止まらないほどに


おかしいおかしい


あら きがすんだ?



心霊ツアーはおしまいにする?



わたしはそこまで

怖かったかしら


あなたはすぐに


やばぁ、って

言うのね


略すのがいまのこども?

ふぅん


つまらないわね

略して1文字で


私をそのSNSに書いてご覧なさい


いつだって

呪ってやるから


蓋をしなさい。


私は底にただよっている


亡霊ですもの

た だ の


亡霊


実害なんて

有りはしないわ。




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