表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
闇めくトレジャーハンター・ゼロ ~異能の原石で誰もが能力者になれる8つの世界が交差するとき、架け橋を【盗む】冒険の旅が始まる~  作者: ちーかま
第01章 ゼロvsピエロ編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

16/17

02話「幽霊」

 ―――ショットガンのような強烈な弾丸が、とてつもない勢いでピエロに放たれた。



 ピエロは動かない。

 バルドレンジの弾丸が、ピエロに着弾する―――

 だが予想通り、弾丸はピエロの身体をすり抜けた。

 そして後ろの警備員に当たった。

 その警備員は死んだ。


 「アァ―、分かってたくせに残念?うん、残念!」


 「バルド、戦闘態勢のまま待機だ」


 「あーい」


 ピエロと俺との距離は、ざっと20mだ。

 弾丸の射程(バルドレンジ)に入ってはいるが、今のピエロに実弾は効かない。

 なんとかして、『ゴーストストーン』の能力を解除させる必要がある。

 

 「バルド、あいつが能力を解除したら、一斉に射撃しろ」


 そう言って、俺は銃を左手に持ちつつ、ポケットから剣のグリップのようなものを取り出し、右手に持つ。

 そして、そこからレーザーを発現させた。

 ブイーン、という音を伴って、白い光剣が真っすぐに伸びる。

 これはストーン由来の道具ではないが、おそらく実体のないピエロにも通用するだろう。


 「いいねェー!コソコソしてんジャン」


 ピエロは舐めた口調で言う。

 ゴーストの能力はあの程度で収まるものではないだろう。

 俺は警戒心をマックスにしたまま、右手の光剣を構える。

 そして、地面をぐっと踏んで、ピエロに斬りかかる―――


 「がァあああああ!!」


 上からの一撃をお見舞いする。

 それをピエロは右腕で受け止めようとするが、剣はそのまま右腕を切断した。


 「アハッ、ちっ―――」


 ピエロは右腕を切断されたことに憤る。

 やはり、あの光剣はゴーストの能力にも通用するのだ。

 すると、ピエロは次の挙動に入った。

 残った左腕で、俺の腹に強烈なパンチをくらわせる。

 俺は軽く吹っ飛ばされた。


 俺はすぐに前方に駆ける。

 今度は水平に斬りかかるも、ピエロは後ろにステップして、ギリギリの所で避けた。

 だが、俺は攻撃の手を緩めない。

 追い打ちをかけるようにして、ピエロとの距離を詰める。

 そして、返すようにして左から右へと斬る。

 ピエロの警備員らしい服が切れて、鮮血がほんの少しだけ空気中に散った。


 「クソッ―――いいねェッ!!!!」


 ピエロはそう言うと、姿勢を低くして俺の右手側に移動した。

 そのまま、俺の顔を殴りつけた。

 クリーンヒットだったために、俺の右側の視界は一瞬白くぼやけた。



 一度距離を置いて、俺とピエロは呼吸を整える。


 「盗賊、ボクを踊らせるとは中々の使い手だねェ」


 「踊らせる―――?」


 「そうさ、ボクの血を踊らせたじゃないか。おかげでボクの中にいる幽霊が、血を求めて出てくルんだ!!」


 すると突然、ピエロが黒や紫、灰色の混じったオーラをまとい始めた。

 そして、ガァーッと叫んだかと思うと、ピエロが()()()()()()


 否。

 ピエロがまとっているオーラを圧縮したのである。

 おそらく、攻撃力や防御力が向上している。



 「アァあああああァッ!!見せておくれェ!!」


 すると、ピエロが俺に向かって突撃してきた。

 かなりのスピードだ。

 俺は咄嗟の反応で、身体の右側をガードした。

 だが、ピエロはそれを見極めたかのように、フェイントで俺の左側に移動し、強烈な蹴りを入れた。


 「―――ッ!!」


 俺は吹き飛ばされ、壁に激突した。

 頭を怪我したのか、額を血が流れていく感覚がする。


 すぐに立ち上がるも、ピエロは追撃を入れてきた。

 今度は初撃をガードすることに成功した。

 しかし、二撃目をくらった。

 お辞儀のような体勢になった俺の顔めがけて、ピエロがアッパーカットを入れる。

 俺は上に吹き飛び、蹴りを入れられて遠くに飛んで行った。


 「ぐァッ―――!!」


 「あれェ、『トレジャーハンター・ゼロ』も案外弱いィ??」


 「言っとけよ」


 俺はなんとか立ち上がる。

 近くに落ちてしまっていた光剣を手に取り、もう一度構えを取る。

 そして、さっきのように斬りかかる。

 ピエロはさっきのようにギリギリで避けようとする。

 ―――そこに、拳銃を三発撃つ!!

 すると、ピエロが左手で顔を覆うような素振りを見せた。

 オーラが消える。


 「かかったッ―――!」


 その隙を見逃さず、俺はピエロに斬りかかる。

 バルドレンジも、満を持して射撃する。

 またもピエロの鮮血が舞った。


 「お前、二度も踊ラせやがッて―――!」


 ピエロが苛立つ。


 俺はピエロに殴られたとき、ある推測をしていた。

 それは、殴ったり蹴ったりと、現実世界のものに干渉する時には、能力を解除するのではないか、という推測。

 そして、急な攻撃に関しては、反射的に能力を解除して防御する構えを取るのではないか、という推測。

 先程の一幕から考えて、それは当たっていた。

 オーラが消えていた―――すなわち、ピエロは無意識にストーンの能力を解除していた。


 「いいねェ!!」


 ピエロが殴りかかってくる。

 俺は銃の早撃ちをするも、ピエロは臆せず距離を詰めてくる。

 さすがに、二度も同じ手は通用しない。


 俺の斬撃を避ける。

 ピエロが殴ってくるのをガードする。

 剣と拳の応酬が、何度も続く。


 だが―――


 「お前ら、一斉射撃ダっ!!」


 ピエロは警備員たちに命令した。

 彼らは構えていた銃を一斉に俺に向け、その弾丸を射出した。

 俺の身体は、3発の弾丸に貫かれた―――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ