魔導で魔法を極めます!
始まりの町「スターティア」の神殿にて...
「頼みます!お母さんとお父さんを楽させたいんです!」
「職業は農夫!」
「終わったァ!俺はずっと村で畑仕事だ!」
10歳になった子供達に
職業ギフトが配られる儀式「恩恵の儀」
僕たちは辺境の地からスターティアにやってきた。
希望を抱いて。
辺境の地「クラウド」は、いつも魔物に襲われる為
戦士は重宝される。伯爵家であるこのグリーンウッド家の
長男である俺は戦士職に就かなければならない。
せめて勇者,弓士,聖職者で無ければ家に居場所は無くなる。
「次サラ・グリーンウッド!」
僕の出番がやってきた。
「サラ!絶対戦士だよ!」
「分かってる」
幼なじみのフィクスは可愛らしい女の子だ。
フィクスは騎士家の長女、幼なじみで家に仕える父の娘である
(頼む...戦士であってくれ)
「サラ・グリーンウッド、職業は魔導に仕える者!」
「?」
周りもキョトンとしている
「サラ...戦士じゃないんだ」
「フィクス...」
僕は肩を落とした。
魔導は外道と呼ばれる魔法の類だ。
魔導の知識も無い。終わった...
「次!フィクス・フローレンス!」
「はい!」
肩を落とす僕の背中をポンと押し、フィクスが受けた職業は
「フィクス・フローレンス!職業は戦士!」
「うおおおお!」
会場がどよめく。この年行われた恩恵の儀で戦士が選ばれたのはフィクスたった1人だった