人に優しくできるのは 自分が暇な時だけ
自分に使える時間が減った分
人に使える時間も減っていく
自分のことで精一杯
他人に構っている暇がない
それでも偽善的な行動がしたいから
見せ掛けだけの
軽い優しさをひけらかす
なんて薄っぺらいで
なんて醜い
「優しい」って何だろう
自分が二十歳くらいの時
そんなことばかり考えていた
色んな考えがあると思うけれど
どれだけその人の視点になってあげられるか
それが「優しい」だと自分は思う
その人が
何が好きで 何が嫌いで
何に困っていて 何が必要で
どうなりたくて どうしたいのか
それを知って
自分には何ができるのかを考える
相手から伝えてもらって 自分を伝える
繰り返し
繰り返し
けれど
それは中々時間がかかる作業だ
悩みを持つ人も 助けようとする人も
みんな時間に追われ 病んでいく
そんなことがとても辛くてとても悲しい
忙しい時だからこそ
出会いを大切に 人を大切に
全ての人じゃなくていい
大切にしたい せめてそう思った人を
人に優しくできるのは 自分が暇な時だけ
そんな風に なりたくはない