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すきと~る -えっ!視えるの?-  作者: 守りの神殿
第3章 王国の戦友
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#10 一致団結

区切りをつけたら、ちょっと短くなってしまった。

5の月28日

あれから5日経ち、俺たちは王都アクセプタールに到着した。

アンデットに襲われる機会が王都に近付くほど増えていると感じたのは、俺だけじゃなかっただろう。

俺たち「日月」が対処しただけでも22体…魔石にして小18個、中4個になったしな。

王都のギルドへ行ったら、詳しいことが判るかもしれないな。


そんな考え事をしている内に、馬車は街に入場してギルドへ到着した。

流石、王都ギルド…建物がデカイ!!他の都市の2倍くらいありそうだ。


シモンさんと護衛全員で中に入り、受付に向かうと、


「いらっしゃいませ。本日はどのような御利用ですか?」

受付嬢の羊獣人が対応してきた。


「私はキャメロン商会のシモンと申します。カグノ市からの護衛依頼報告です。私たちは無事到着しましたので計4パーティーの依頼達成であることを証明します。それとこちらの処理も同時にお願いします」

シモンさんはいつ書いたのか、依頼達成証明書なるものと王子に渡された証明書を受付嬢に手渡した。


「はい。・・・!!ギルドマスターの承認を貰って来ますので少々お待ちください!!」

そう言うと受付カウンターをそこだけクローズにして、走って階段を上がっていった。


受付嬢が去って5分くらい経っただろうか…2階から先ほどの受付嬢と長い髭を蓄えた老人のヒューマンが降りてきた。


「初めまして。俺はこのギルドでギルドマスターをやっているジャイルズだ。一言お礼を言いたい。王子を助けてくれてありがとう」

ギルドマスターは目礼し、俺たちに感謝を述べた。


「どういたしまして。王子が無事で何よりでした。それにお礼も頂けたので、そこまでかしこまる必要はありませんよ」


「そうかもな。ともあれ、市民に慕われている王子だからな…っと、そうだそうだ。これが王子からの謝礼金だ。全員で分けてくれ」

ギルドマスターは持っていた袋をシモンさんに手渡した。


「では、俺は職務に戻る。そうそう、王子と関係あるお前たちだから言うが、近々アンデットの大討伐があるかもしれん。出来るなら参加してくれ。ではな…」

去ろうとしたギルドマスターが嫌な爆弾を放って行きやがった…

これほぼ巻き込まれること決定だろ…ハァ・・・


まあ、これで護衛依頼は完了だ。

報酬は達成料の20万モルに特別手当金でプラス5万、さらに王子からのお礼が15万モル、端金だがアンデットの素材が1万6000モルで計41万6000モルとなった。

いや~儲かった。素材の金が端金に見える時点で金銭感覚が狂ってきてる自覚があるがな!!


俺たちはその場でシモンさんと別れた。去り際に割引券を全員に渡していて、シモンさんも商売人なんだなと感じさせられた。


護衛の皆は夜に再度集まることを約束して、解散となった。

その後、俺たちは宿屋に赴き、6の月6日までのツイン7泊(3万1500モル)を契約。またティアの押し勝ちでした。

俺とティアは夜まで…と言っても1時間くらいだが、街をぶらぶらして久しぶりにのんびり過ごせた。


そして夜…


「それでは、依頼成功を祝して乾杯!!」

「「「「「「「「「「「「「「乾杯!!」」」」」」」」」」」」」」

俺が乾杯の音頭をとって、宴会が始まった。


「っか~うめぇ~…ねーちゃん、エールお代わり!!」

「「「俺(私)も!!」」」

はやっ!!グスタフさんに続いて「男祭」全員、もう1杯飲んだのか!!…とビックリしていると、


「私も同じもの1つ!!」

カミラさんも飲み終わっていた。


「すみませ~ん。お料理をここからここまで下さい」

シンシアさん!!頼み方がセレブですよ!!


「…美味い。もっと食う…」

ヒューゴーさん…言葉数少ないけど、食うのはやっ!!もう皿3つ空けてる。


「ホレ、アーサー飲め飲め!!ただ酒だぞ!!」

「はい、頂きます」

「ヴィンス無理矢理飲ませるなよ。楽しんでこその酒だぞ」

アーサーに酒を飲めと促すヴィンスさんに、それを注意するサイラスさん。皆のお父さん的存在なんですね、サイラスさん。


「クラリス、その肉を野菜で巻く料理私にもくれ」

「はいはい、ちょっと待ってね。ミリヤムもいる?」

「あ、はい。頂きます。グロリアさん、これも美味しいですよ」

一方、「ホープレイ」の女性陣は仲睦まじく食事を楽しんでした。


ウンウン、楽しんで貰って何よりだ。


「ティア、楽しんでる?」


「主殿!ああ、楽しいのじゃ。皆で楽しんで食事して、こんなに楽しいのは久しぶりじゃ!!」

酒をのんでほんのり赤い顔で、優しく微笑んでいるティアに俺は見惚れてしまった。


「主殿?」


「お、おう。そうだな、本当に楽しい。今後も、こんな関係を色んな人と作っていきたいよな」

俺は恥ずかしくなり、ティアを見れず、遠くを見るように何気ない返事をした。


「そうじゃなぁ…」

ティアの慈しむような顔をみて、俺はこの人の笑顔を守っていきたいと素直に思えた。


それから、ティアは女性陣に絡まれて酔い潰れ、俺はアーサーたちになんでそんなに強いのかと絡まれた。ギルドカードを見せたら全員に驚かれ、酔っ払い共は口々に詐欺だの理不尽だなんだの言って絡んできたが、そんなに嫌な気はしなかった…冗談ということは見てとれたしな。


宴会も終盤に差し掛かると、またもや飲み勝負…結果は言わなくても判るだろう。


俺、全勝!!


潰れた奴はパーティーメンバーが宿屋まで連れて帰り、お開きとなったんだが・・・会計が10万モルとは…王子からのお礼がほとんど飛んでいったよ…


解散後、俺はティアを宿屋まで連れて帰り、速攻で床についた。


さぁて、明日は何をしようかな!!


預金:9049300モル

※所持金:50000モル、計9099300モル


・達成料25万モル、王子からのお礼15万モル、素材の売値:16000モル

・宿泊費7泊:31500モル、宴会:10万モル

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