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すきと~る -えっ!視えるの?-  作者: 守りの神殿
第3章 王国の戦友
90/329

#7 平穏が・・・

ラウンド市での出来事です。


いつの間にか、8万PV越えにユニーク1万人!!

ビックリです!

いつも読んでくれてる人、新しく読み始めてくれた人…感謝します。

これからも継続していくので、よろしくお願いいたします。

5の月13日

アンデット騒動があって翌日の夕刻、俺たちはラウンド市に到着した。

ラウンド市の滞在期間はイルテミナ市と同じ為、出発は5の月15日である。


到着したその足でシモンさんたちは商会へ、護衛の俺たちはギルドに報告と情報収集に向かった。


報告は滞りなく終わった。アンデットが何故発生したのかは分からぬまま、事態は終息しはじめているらしい。受付嬢は気味が悪いと言っていた。


意外だったのが、受付嬢…というかギルドや街全体がアンデットの存在を認識していたことだ。


何でもアンデット多発事件が起こって10日くらい経っており、異常な事態なので噂が広まったらしい。

しかも「アンデットが王子を狙ったのでは?」と、ちょうどラウンド市に来ていた第三王子とアンデットが紐付けられたせいで噂の伝播がとても早かったみたいだ。王子が来たと同時にアンデットが出現し、王子が王都に帰ると同時にアンデットが減ってきたら、そんな噂がたつのも分からんでもない。

こっちでも噂話は突拍子もなく起こるらしい。


今後、護衛時もアンデットに注意しようという話になり、解散だと思ったのだが…グスタフさんが「臨時収入が入ったから全員で飲みに行くぞ」と俺たちをさら…誘ってきたので皆で飲みに行った。属性付きの魔石の相場はなしの場合より2倍以上になるらしく、魔石を売らなかった俺たちを除いてかなりの儲けになったみたいだ。付与するので俺は売らなかったがな。


俺たちは楽しく?飲んでいたんだが、飲み勝負をしようと誰かが言い出し、俺vsグスタフvsサイラスvsアーサーという各パーティーリーダーの対決になったのだが、結果は分かるだろう…俺が圧勝した。リーダーが潰れたので今日は解散となり、俺たちは宿に帰った。



・・・



翌14日

2度あることは3度あると言いますが…1度あることは2度目もあると言われてるみたいで嫌ですね。この状況を見ると・・・


「ガッハッハッ…リベンジさせて貰うぜ!!トール!!」


「今回は俺たちも参加させて貰うよ」


朝、グスタフさんが宿屋で絡んできて、なし崩しで模擬戦をすることになってしまった…

しかも、今回は「鎌鼬」も参加するらしい。「ホープレイ」はアーサーが死んでいるため参加しないんだと…まあ、どうでもいいけども。


「今回は人数も多いし、全員参加のトーナメントでもしてみるか!!」

グスタフさん…楽しみたいだけでしょう。

ハァ…今回もゆっくり出来そうにないな。


「いいですね。人数は11人なので1人余りますね」

シンシアさんがそう言うと、


「なら、トールが俺たちに全勝したから、1戦でも多くやってもらえばいいんじゃねーか?」

ハンスさんがふざけたことを言い出した。


「いやいや、何でそうなるんですか!!」


「私たちと4連戦して勝ってるんだ、そのくらいどうということはないだろう」

おい、マーカス!!


「なら決まりだな。対戦相手はどうする?希望制にするか?」

はい、俺に決定権は無いんですね…


と言うことで、決まりました。ここからはダイジェストでお送りします。


ルールは不死結界があるので何でもありとなりました。

因みに不死結界とは範囲内のダメージを精神的ダメージに変換する結界みたいです。どうやって作られてるんでしょうね。


では模擬戦スタートです。どーぞ。


1回戦

トールvsサイラス

サイラスさんが俺との戦いを所望し、初戦となった。開始直後、強化をした俺たちは互いに数合打ち合い、間合いをとった。ここからは俺の独壇場だった。俺は間合いが空いたのをいいことに、火と風の合成魔法『炎雷槍』を発動。サイラスさんは紙一重で回避した…と思っただろう。確かに『炎雷槍』は雷を纏った炎の槍で、当たるとかなりのダメージを負うが、こいつは当たると爆発して周囲に放電する範囲魔法(・・・・)だ。結果、紙一重で回避したサイラスさんは爆発と雷を受けて火傷と麻痺を負い、追撃で『爆炎拳』を放った俺がサイラスさんを倒し、勝利した。

周囲が呆れてたり、ビックリしてて当分動かなかったのは、余計な話かな。



続いて、2回戦第1試合

カミラvsトール

なんと、2連戦。ふざけるなと言いたい。カミラさんは開始直後、短剣を5本投擲してきた。短剣は『複製Lv.3』が付与されていた。なので、こっちもクナイを複製させて投擲し、短剣を撃ち落とす。どちらも投擲後、強化を行う。カミラさんは腰周りから鉄製の鞭を外し、鞭を振るってきた。鞭は軌道が不規則で間合いを取り難く、またこの鞭は鉄製なので音が「ピシッ」じゃなく「バンッ」と重い音で当たった骨が折れそうだった。俺は避けるうちに目が慣れたので、ガントレットを強化してわざと鞭を受けて掴み、それと同時に電撃を鞭伝いに流す『サンダースネーク』を発動。これを受けたカミラさんは気絶。俺の勝利となった。



2回戦第2試合

グスタフvsヒューゴー

これは面白い!!槍使いの対決だ。試合は開始されたが、両者とも動かない。読み合いかな…3分くらい経ったがまだ…いや、グスタフさんが速い突きを放った。ヒューゴーさんは払おうと槍を振るうが、弾かれてヒューゴーさんの首に突き刺さる。多分、グスタフさんの一撃はスキル『一撃必殺』だったはずだ。グスタフさんは『心眼』を持っているので、ヒューゴーさんが『一撃必殺』を放っても避けられることが読み合いで分かったのだろう。この勝負はグスタフさんの勝利となった。



2回戦第3試合

シンシアvsハンス

遠距離攻撃と近距離攻撃の対決か。試合が始まるとシンシアさんが『ウィンドアロー』を10連発して間合いを取り、弓で牽制しつつ詠唱をしているみたいだ。ハンスさんも黙ってやられていない。魔法と矢を回避しつつ、短剣を投擲して詠唱を止めようと試みるが、シンシアさんも短剣を投擲して防ぐ。その時、シンシアさんの魔法が完成して水魔法の『プリズン』が発動。ハンスさんが避けようとシンシアさんの方に突進してきたが、間に合わずに首だけ露出した四角い氷の塊が完成した。かなり滑稽だ。ハンスさんは身動きがとれないらしく降参。シンシアさんが勝った。この勝負は魔法使いに『並列思考』が必要だと分かった一戦だった。



2回戦第4試合

ネイサンvsヴィンス

盾使い対決だ。ただし、ネイサンさんは大盾とハルバードで防御に特化した盾職だが、ヴィンスさんは小盾と大鎚を使う攻守にバランスのいい盾職みたいだ。その為、開始後走り出したのはヴィンスさんだった。両者が接近するとヴィンスさんは鎚で乱打攻撃をしたがネイサンさんは盾で全て防ぎ、攻撃が止まるとハルバードで攻撃、ヴィンスさんは盾で受け流しを行う一進一退の攻防をしている。ヴィンスさんはネイサンさんの周りを走りながら、後ろをとって攻撃をしようと試みるが、全て防がれた。ヴィンスさんが間合いを取って風魔法の『ウィンドランス』をネイサンさんの上空から降らせる。ネイサンさんは盾で防ぐが、ヴィンスさんが追撃で間合いを詰めており、盾が上を向いてがら空きになっている胴目掛けて鎚を振るう。ネイサンさんはそれをハルバードで防ぐが、耐えられなかったのかハルバードを落とし、ヴィンスさんが発動していた『ウィンドアロー』を首に受けて、ヴィンスさんの勝利が決定した。



2回戦第5試合

マーカスvsセレスティア

魔法使いの戦いだ。最初に動いたのはティアだった。魔弓で魔法の矢を放ち牽制しつつ、『ウォーターランス』を6発無詠唱で放つ。さすが『心眼』持ち。マーカスさんは全て回避しつつ、『ファイヤーランス』で応戦する。そこはティアも『心眼』使用し、全て回避した。ここでティアは俺が教えた水魔法『水牢』を発動。マーカスさんを覆うように水球が展開し、窒息を狙う。この魔法は水流が激しく脱出するのは難しい。案の定、マーカスさんは火魔法を使い、水を弾き飛ばした。だが、俺はティアに追撃の方法も教えてある。このあと、ティアは風魔法の『感電』でマーカスさんの周りにある水に雷を流した。結果、マーカスさんが感電して動けず、ティアが勝利した。これはティアの作戦勝ちだった。



準決勝第1試合

トールvsグスタフvsシンシア

これもういじめじゃね?三つ巴なのにあの2人結託してるし…実質、1対2じゃん。連携して襲ってきたので、一気に勝負に出るべく、火と光と無の合成魔法『フラッシュバン』で目と耳を使い物にならなくする。俺は闇と風魔法で防御し、『一撃必殺』と強化した拳を2発放ち、相手は気絶。俺は勝利した…が、皆から怒られた。何でもありって言ったじゃん…解せぬ。



準決勝第2試合

ヴィンスvsセレスティア

皆が俺の魔法から回復した後、試合が開始された。この勝負はティアにとって相性が悪かった。遠距離の攻撃はことごとく防がれたり、回避されたりで効果は無かった。近距離戦に移行して、ティアは装備の能力をフルに使いながら、ヴィンスさんに攻撃していたが、『時空間魔法』を使いながらの攻撃で魔力が切れつつあるみたいだった。ヴィンスさんを追い詰めつつも決定打が決めれず、鎚の一撃でティアは気絶し、ヴィンスさんの勝利に終わった。



決勝戦

トールvsヴィンス

俺は遠距離魔法を禁止された…解せぬ。とりあえず始まった試合で攻防を繰り返すこと1分ほど。今度は蹴りを使ってみようと、拳と蹴りで連撃を放っていく。ヴィンスさんは攻撃を受けつつも盾で決定打を全て防いでいた。俺は勝負を決めようと、威力を込めた上段蹴りを放ちつつ、魔法を使う。それを防御しようと踏ん張るヴィンスさんに蹴りが当たったが、蹴りだけではヴィンスさんを倒せなかった。耐えたヴィンスさんは受けきると同時に、鎚を大きく振りかぶって勝負を決めようとする…がヴィンスさんは振りかぶった体制で気絶し、倒れてしまった。何が起こったか…それは俺が使った魔法が無防備の後頭部に当たり、気絶したのだ。使った魔法は地魔法『フレイル』。蹴りの足先に鎖の付いた鉄球をつけ、蹴りを放つと蹴りは防がれるが、鎖は盾の端を支点に盾の裏に回り、鉄球がヴィンスさんの後頭部に当たったのだ。



イエーイ!!

俺、優勝!!


グスタフさんたちはスゲー悔しそうにしていた。


なんか色々聞こえてくる。「ランクDは詐欺」だの「あり得ない」だの「自重しろ」などなど…

あー、聞こえない!!



その後は予想通り、やけ酒に付き合わされた。

俺の平穏は王都に着くまでお預けらしい。


飲みの場で色々責められるんだが…あんたらがやりたいと言ったんだろうが!!

と、叫びたかった・・・そんなこと言えるわけないじゃないですか。



・・・



5の月15日

無事出発することが出来ました…が、皆さんは体調が悪いみたいです。

俺だけ無事なのを見てぐちぐち文句を言われました。



解せぬ!!


預金:8764800モル

※所持金:50000モル、計8814800モル


素材の売値:5600モル、宿泊費:9000モル、昼飯:1000モル、夕飯(2晩):11550モル

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