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すきと~る -えっ!視えるの?-  作者: 守りの神殿
第5章 魔闘技会開幕
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#4 魔闘技絢爛大会開幕!!

サブタイトルをMK5~マジで興奮する5日間~にするか迷った。


古臭いと思ってやめた…

「さあ、待ちに待ったこの日がついにやってまいりました!!4年に1度の祭典!!第300回魔闘技絢爛大会の開催です!!」

ドンッ!!ドンドンッ!!と会場に魔法の花火が打ち上がって大会の始まりを告げると、観客席からの歓声が会場に響き渡った。


「おー!!やはり盛り上がってますね!!私も燃えてきましたよー!!

 さーて、今回栄えある300回目の実況を担当させて頂くのはこの私!!【燃え燃え兎】ことイルメラです!!

そして!!解説者としてこの方!!」


「今回、解説者を任された獣王のハーゲン・ダウム・ゴートじゃ!!

 大会出場者よ!!今日はよく集まった!!小難しい話はせん!!各々全力を尽くし、この大会を盛り上げるのじゃ!!ワシも解説者として全ての試合を観させてもらうぞ!!そして、各国の重鎮も数多く観戦しておる!!無様な戦いを見せるでないぞ!!ワシらは熱い戦いを期待しておる!!」


「以上、獣王様の熱いお言葉でした!!さあこれ以上、長ったらしい話は何もない!!皆、30分後から予選のバトルロワイヤルが始まるぞ!!

 出場者は会場各所に設置してある掲示板で、出場予定時間とルールをすぐに確認するんだ!!遅刻とルール違反は厳禁だぞ!!

 そして観客席の皆!!今はその熱い思いを抑えるんだ!! 今エネルギーを使うのはもったいないぞ!!それを弾けさせるのは30分後から始まる激しい試合中のみ!!私も英気を養うためにここで一旦実況を止めるぜ!!それではまた30分後に!!」


あの実況者…最後の最後で獣王、ディスったよね?





 掲示板…見て来たんだが、人多過ぎ!!掲示板もうちょっと設置しろよ!!大きいは正義じゃねーんだよ!!『神眼』で遠見をするとは思わなかったわ…


さて気を取り直して、俺が見てきた予選のルールはこんな感じだ。


~予選ルール~

・種類:バトルロワイヤル

・制限時間:1試合30分

・参加人数:30~40人

・勝利条件:残り2名になるまで

・未決着の場合:クジ引き


今回の大会は計16試合で32人が本選に出場出来る。過去一番多かった時で22試合あったんだと。そして気になっていると思う、最後のクジ引きは探索者としての運の強さを競うらしい。因みに本選で未決着になった場合は、互いの技を1撃ずつ同時に打ち合ってどちらかが倒れるまで行うんだと…何で最後だけ脳筋勝負やねん!!


「と、こんな感じのルールだった。で、俺たちが出場する試合は、俺が第3試合目、ティアが第5試合目、エルザが第8試合目、ドミニクが第15試合目になっている。1試合目~8試合目が今日行われて、9試合目~16試合目が明日行われるからドミニクだけが今日はフリーだな。しかし、見事に分かれたな」


「当たるとしたら本選で、じゃな。絶対に負けられんのう…」


「とりあえず全員本選出場が目標か…皆、勝てよ!!」


(わたくし)も期待に応えられるよう頑張ります」

ティア、エルザ、ドミニクが各々自分に活を入れているなぁ。皆がこんなに気合を入れているなら、俺も気を引き締めないと!!…テンション下がってるのは試合どうこうではなく、掲示板のせいだがな!!


「ふふふ、皆が本選に出ればもっと面白いことが起きそうね…」

と、リーンが小声で呟いていたが、特に悪い内容でもなかったのでスルーさせてもらった。実際俺もそう思ってるしね!!





 今、俺たちは観客席の出場者専用席に座っている。周りにも選手は居るが全員が観ているわけではないみたいだ。試合前の過ごし方は皆バラバラってことだろう。もちろん俺はここに居る時点で観る派だ。


お、そろそろ始まるかな?選手が次々に入場してきている…ほう、そういう配置から始めるのか。

さて、どういう風になっているのかというと、大体直径300mの円形闘技場の壁際に係員が選手たちを等間隔で配置しているのである。対角線や左右…どこに突っ込むかで悩むな。


ん?審判が、闘技場の中央で両腕を挙げたな?


「さーて!!予選第1試合の準備が整ったようです!!この中から本選に出場出来るのは2名!!色々な戦術で勝者は変わってくるでしょう!!皆さん、熱い戦いをお願いします!!

 それでは始めていきましょう!!予選は闘技場内で審判が開始の合図が不可能な為、このわ・た・く・しが僭越ながら行わさせて頂きますよ!!選手の皆さん準備はよろしいですか!!それではー!!予選第1試合!!始め!!」

審判が両手を挙げたのは準備完了の合図だったらしい。にしても、この実況者飛ばし過ぎじゃね?


開始の合図からはそりゃもう激しかった。あっちじゃ剣撃の音が響き、こっちじゃ魔法の爆音が響き、その裏では気配を消した暗殺者みたいな奴が不意打ちをしていた。


そんなこんなで誰かを注目するってことが出来なかったから、もう俺たちが出ない試合は勝利者とその人の戦い方だけを紹介しようと思う。目が10個くらいないと全部見切れんわ!!


それで第1試合の結果だが、


・1人目:ランクAパーティー「シールド」の【疾風の盾】ドバイアス

 騎士風フルアーマーの装備で盾と剣で忠実に戦うヒューマンの男性。特に盾の使い方が上手く、予選では攻撃されても防ぐのはもちろんのこと、()なすことで自分が優位になるように立ち回っていた。二つ名に【疾風】とついているが、予選では余力を残して勝利した為、その意味を知ることは出来なかった。盾の使い方は熟練者のそれなので注意していた方がいいだろう。


・2人目:ランクAパーティー「スプラッシュ」の【クールクラッシャー】セレスト

 青く長い髪で170cmくらいの長身だが、残念なお胸をお持ちの女性。黒いローブとメイスを装備している。ローブを着ているので魔法メインの戦いを行う…訳ではなく、すまし顔で対戦相手を撲殺していた。まさしく、二つ名通り!!ローブを黒色にしているのは血を目立たないようにする為か?魔法に関しては使えない訳ではなく、水鉄砲みたいなもので相手を吹き飛ばしたりしていた…がメインは打撃だった。鎧を潰す打撃は脅威なので、やはり注意人物であることに変わりはない。


この2人が第1試合目の勝者だ。

そして第2試合だが、1試合目と同じような状況だったので結果のみしか言えない。…もうこの予選、自分たちの試合以外結果のみしか言わないようにするわ。この状況続くだろうしね。


では、第2試合目の結果だ。


・1人目:ランクBパーティー「トーベンヴォルフ」のイザーク

 狼タイプの獣人で細マッチョな男性。装備は革鎧の軽装で武器は手甲鉤を使用していた。戦い方はシンプルで、身体強化で底上げされた俊敏性を駆使しての強襲だ。その速度を見切っている奴もいたが、時々姿がブレて見えた時に関してはそいつらも攻撃を喰らっていた。まあ、『光魔法』を駆使した虚像で距離感や速度を狂わせていたんだろう。俺たちに関して言えば多分全員見切れるので油断しなければ勝てるだろう。


・2人目:ランクBパーティー「エルフィンロード」のユーイン

 緑色の長髪を携えた優男(やさおとこ)。杖棍を武器としており、白いコートを装備しているのが特徴的だった。今回の戦いでは防御に専念していたのか、自分の領域(テリトリー)を守るような戦い方をしていた。ほとんどその場を動かずに、自分の領域に入ってきたら武術で敵を撃退。複数人を相手にする場合にはその状況に応じて『風魔法』を使い、牽制や必殺となる攻撃を打ち込んでいた。『並列思考』は達人クラスにはなっているかもな。こいつの攻略法は今の所、広範囲の魔法で封殺すればいいと思われる。まあ、対処法を持っている可能性もあるがどうにかなるレベルではあるので、こいつも特に注視してはいない。


以上が第2試合目の勝者だ。


さて、俺の心情を聞いて分かっているとは思うが、今回俺は他人のステータスを事前に見るのは止めている。理由はこの大会の危険性がほぼ無いこと、そして俺自身の訓練の為だ。スキルはあくまでも指標であって限界を超える攻撃が来ないとも限らない…そんな危機の対処をこの大会期間で育ててみようと思っている。まあ、俺の我儘だが皆も一理あると言ってくれて了承してくれた。その代り、「負けたらヒドイよ…」と言われましたけど…何されるんでしょうね!!絶対に負けは許されませんね!!





 そんなこんなで次は俺の試合…第3試合目ですね。既に戦い方は決めているんだが、これは卑怯かな~…でもまあ、何でもありだからいいか。


「そーれでは!!第3試合の準備も整ったようです!!前2試合も面白い戦いでした!!…が、人数が多いので実況や解説が追い付かないのはご勘弁ください!!注目選手はきちんと紹介しますので!!

では気を取り直して、そろそろ試合を始めさせて頂きます!!選手の皆さん、行きますよー!!それでは第3試合、試合開始ー!!」


よし!!

今回は新装備の出番は少ないと思うが、気を引き締めて試合に臨みますか!!

やっと戦いになります。

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