表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すきと~る -えっ!視えるの?-  作者: 守りの神殿
第3章 王国の戦友
122/329

#Ex02 Backstage-セレスティア-

女性の気持ちがワカラナイ

我らの出会いは最悪と言ってもいいじゃろう。

何せトールを殺そうとしたんじゃからのう。


じゃが、「奴隷だったから仕方ないか」の一言で我を受け入れてくれたのには、さすがに驚いたのじゃ。

普通は怒って殴られるか、最悪の場合殺されるぞ。

あの時のトールの印象は「異常人でお人好し」だったのう。


街に戻ってリーン殿と話している時も、おかしな事実で驚かされてしまったのう……

あれだけの強さでランクD!?人殺しが初めて!?おかしいじゃろ、あのステータス!?

そして、その夜の訓練での異常な魔力量……魔法が得意な我の2倍以上あったのう・・・

あれほど驚いて自信を無くした1日は初めてじゃったよ。


次の日はリーン殿から装備品を受け取ったが、あの時トールが素直に「綺麗だ」と言ってくれたのは本当ーに嬉しかったのじゃ!!恥ずかしかったがのう……

トールと比べると我の容姿を自分のステータスとしか見ない男や、チラチラ見るだけで声をかけてこない男ばかり……そんなに探索者の女は扱い難いと思われておるのかのう?


まあ、そんな気持ちもすぐに霧散したのじゃ……何せトールが『魔人』を発現させたからのう。

我も『武人』の保持者(ホルダー)は知っておったが、その他の保持者については全く知らんかった。

それが目の前に現れたのじゃ……驚くほかなかったのう。


そのあとリーン殿から留まるように言われたが、まさかあんな話をされるとは思わんかった。

トールと一緒になってほしいと頼まれるとは……確かに強いし、素直で優しいとは思うのじゃが、如何せん話が急すぎる。

と思っておったが、なんとリーン殿も早々にトールを気に入っておったらしい。報酬がどうこう言っておったが、我には判る……あれは恋する乙女の顔じゃった。ランクSの強者をあれほど身近に感じたことはなかったのう。それを見たから我も頑張ってみようと思えたのじゃ……気になってたのは確かじゃからのう。



・・・



ガクノ市を出発したトールは色々やらかしおった。

同じ護衛と揉めたことに始まり、魔石からスキルを取って保持者(ホルダー)を発現させたり、模擬戦で圧倒したり……終いにはクリフォード殿下の窮地を魔法一発で救ったりと、常人には出来ないことをやってのけおった。

我も最初は驚いていたが、慣れとは怖いのう……今では呆れるようになってきたのじゃ。

そしてこの頃、「トールには我が居ないと……」という保護欲みたいなものが生まれてきておった。これも今思えば恋心に通じるものがあるのう……



・・・



無事王都には到着したが、クリフォード殿下を助けた時にやり過ぎたのう……案の定王家に目を付けられおった。

あれだけリーン殿に注意されとったのに……

予想通り厄介な事に巻き込まれたのう。まあ、王都に居れば強制参加じゃったが……

それにより、突然模擬戦をすることになって我もエルザと戦ったが、今思うとトールの技に全て持っていかれてあまり印象に残ってないのう。

まあ、それほどトールの姿が格好良かったのじゃ。クリフォード殿下に活を入れる姿、圧倒的な勝利……自分の好きな人がこれだけ活躍しとったら嬉しくもなる。

この時点で、完璧に惚れたのう……我を勝たせてくれたことも要因の1つじゃろうな。



・・・



呆れてものも言えん……と言いたいところじゃが、流石トール!!リッチを単独撃破しおった。

じゃが、我は反省せねばならん。ほとんど役に立てなかったからのう……我はトールと守り守られる関係にならなければならん!!

という決意をしたというのに、奴隷を買い戦力を補充すると言い出しおった。

奴隷の説明をきちんとしておらんかったのが裏目にでたのう……奴隷に席は渡しとうない!!

我は意を決して奴隷商に行く前にトールに告白することを決めたのじゃ。

結果は知っての通りじゃ……フフフ、隣で寝るトールの寝顔は可愛いのう。



・・・



約束を果たした我はリーン殿も同じ気持ちであると伝えると、リーン殿の所へ跳んだ。トールの非常識度がここでも見てとれたんじゃが……惚れた弱味か、『転移』のことはスルーしてしまったのう。

リーン殿の告白を聞いた時はどうなることかと思ったが、無事結ばれて良かったのじゃ。

じゃが、あの時のトールの返事は頂けん!!何で小難しい話をして最初拒否したのか、我はよう判らんかった。結局受け入れるなら最初から受け入れろと言いたいのう。

あとからリーン殿に謝っていたから今回は見逃すが、今後我やリーン殿を泣かすようなことがあったら……フフフ・・・



・・・



この流れは呆れるしかないのう……我もトールと同じように「何やってんの、王様!?」と言いたいのじゃ。娘の手伝いをするのを悪いとは言わんが、奴隷商に預けることはないじゃろうて……

結局陛下に悪意は無く、エルザを引き取ることになった。エルザと話してみると一途な奴じゃったのう。


「あの、これからよろしくお願いします。セレスティアさん、アイリーンさん」


「ティアでよい」「私もリーンでいいわよ」

「「似た者同士なのじゃから(んだから)」」

我とリーン殿は互いの顔を見て、「フフフ」と笑った。


「では、ティアさん、リーンさんと呼びますね。お2人は何故トールのことを?」

我らの掛け合いを見て、エルザの表情が柔らかくなった。


「そうじゃな……強くて、格好良くて」

「優しくて、でも駄目なところもあって」

我らはまた互いの顔を見ると、


「「つまりはトールの全部がいとおしいんじゃよ(のよ)」」

同じ応えを紡ぎだした。


「そうなんですね……私はまだまだトールの一部しか知らないみたいです。ですが、好きな気持ちで負けるつもりはありません!!」


「言ってくれるじゃない。私も貴女たちに合流したら手加減しないから覚悟しておきなさい!!」

「我はトールの隣に立ち続けると誓ったのじゃ!!当然、好きな気持ちも負けるつもりは無い!!」

一瞬の沈黙のあと我らは顔を見合わせた。


「「「フフフ……アハハハ」」」

我らは誰からともなく笑いだした。


この時がライバルであり友になった瞬間だったように思うのう。



・・・



リーン殿の参戦はもう少し先じゃし、エルザともよい関係を築けるじゃろうて……

じゃが、トールへの愛に手を抜くなんてことはせん!!……2人共同じ気持ちじゃろうがな。


これから先、数年、数十年、数百年共に歩むために、我は強くなるのじゃ!!


2人共、これからも好敵手(とも)としてよろしくのう。


ブクマ200件、PV20万アクセス、ユニーク2万5千人突破!!


感謝感謝です。今後ともよろしくお願いします。


リクエストがあったのでヒロインの容姿をまとめてみました。

---------------------------------------------------

セレスティア

・髪は金色の中に淡い青のメッシュ、髪型は毛先にいくほど緩いウェーブがかかっており長さはミディアム

・肌の色は白いが若干日焼けしている

・顔立ちは日本と欧米のハーフみたいな感じでキリッとした顔をしている。右目にある泣き黒子がチャームポイント

・身長は155cmくらい

・胸は小さめ(Bくらい)

・ウェストは引き締まっている

・足は職業柄アイリーンより少し太め


アイリーン

・髪は白銀のストレート、長さは腰まで

・肌は白い

・優しそうなお姉さん系の顔立ち

・身長170cm程度

・胸はちょうどいい感じ(Dくらい)

・ウェストが引き締まっているので所謂ボンッキュッボンッ

・足はスラッとしてモデルみたい


エルザ

・髪はストレートの金髪、長さは背中まで。いつもはポニーテール

・獅子の耳付き

・肌は日焼けしている小麦色

・顔は女性軍人のような顔立ちでつり目が印象的

・身長165cmくらい

・胸は隠れ巨乳(Eくらい)

・腹筋が少し割れていて無駄な肉は無い

・足も筋肉質だが太くはない


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ