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すきと~る -えっ!視えるの?-  作者: 守りの神殿
第3章 王国の戦友
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#23 脅威度ランクSの強さ

リッチ登場。

さてと、オーガとトロールは全部倒した。


「残るはリッチのみか…」

クリフが呟く。


「ああ…んっ!?」

『マップ』に反応!!


「来るぞ!!」

リッチがこちらへ急速に近付いてきてる!


「総員戦闘準備!!」

クリフが騎士たちに指示を出す。後方にいる探索者や騎士はまだアンデットと戦っててこちらに来る気配は無い。俺たちでやるしかないか…


「・・・!!『吸収の盾』!!」

突然『心眼』に反応があったため、広域に防御魔法を使った。


『吸収の盾』は積層型の『ウォール』系魔法だ。敵側から粘度の高い水、真空の壁を交互に計10層『時空間魔法』で固定してある。俺の『ボム』でも全部の層を壊せなかったから衝撃の吸収率は相当なものだと自負している。


ドドドドドンッ!!!


『吸収の盾』で防がれた魔法が爆発した。防いだのはいいが残った闇色の炎が俺の魔法を侵食していた。

そして、リッチが俺たちの目の前に現れた時、


侵食された魔法は弾けるように無くなっていた。


「おいおいおい…マジかよ!!どうするよ、クリフ」


「どうするも何も戦うしかねーだろうが!!行くぞ、トール!!」


「だよね~…しょうがない、行くか!!」


「応!!全隊突撃ー!!」

クリフの指示する声が響く。


オォーー!!


最後の戦いが始まった。



・・・



とりあえず相手の戦闘力を確認するか。


---------------------------------------------------

リッチ

特徴:一般的な人の形をしており、ローブを纏っている。ローブの中は闇で染まっているため、肉体があるかどうかは不明。魔に侵食された魔法使いであり、人が落ちた姿とも言われている。『闇魔法』は勿論のこと、ほとんどの魔法を詠唱もキーワードの発言も無く使用してくるので魔法対策は必須と言えよう。単純な物理攻撃は効かない為、魔法での強化が使えないと討伐は不可能である。

このリッチは一人の魔法使いが10人以上の人を『闇魔法』で喰らい、強制的に発生した魔物である。


エキスパートスキル

・『思念発動』

マスタースキル

・『魔力操作』

レアスキル

・『融合Lv.7』・『威圧Lv.7』

・『心眼Lv.7』・『魔力吸収Lv.7』

・『魔法破壊Lv.5』・『飛行Lv.5』

・『異界学Lv.6』

スキル

・『並列思考Lv.6』・『合成Lv.6』

・『威嚇Lv.8』・『指揮Lv.6』

・『気配察知Lv.6』・『看破Lv.6』

・『異常状態付与Lv.8』・『算術Lv.6』

・『異常状態耐性Lv.8』

魔法スキル

・『闇魔法』・『無魔法Lv.8』

・『火魔法Lv.9』・『水魔法Lv.7』

・『風魔法Lv.7』・『地魔法Lv.7』

・『時空間魔法Lv.7』・『光魔法Lv.5』

---------------------------------------------------


ヤバい…これはクリフでも勝てるかどうか・・・


「クリフ!!騎士たちへの指示はどんな内容だ!?」


「騎士には魔法の射程ギリギリになったら盾を前面に出し、魔法でのみ対応するように言ってある!」

それなら大丈夫かな…


「そうか…なら俺たちで終わらせないとな」


「主殿、我はどうすればよい?主たちと前線に行くのかのう?」

ティアか…


「出来れば騎士たちと居てほしいんだが…その顔だと付いてきたいんだろう?」


「当たり前じゃ!我も「日月」!!主と共に戦いたい!!」

そんな決意したような顔をされたら…


「ククッ…流石ティア!!一緒にやろう!!ティアはあいつの死角から攻撃を…一撃に威力を込めて狙ってくれ。生半可な攻撃は奴の注目を集めるだけだ。くれぐれも奴の攻撃には当たるなよ」


「分かったのじゃ」

俺たちは頷き合うと散開し、目標に向かう。


「なら俺たちは近接で注目を集めるってことだな!」


「ああ、誰にも敵愾心が向かないようにな!」


接敵まで数秒…決着はもう少し先だ。




~side リッチ~

これは少し過去--トールがクリフを助けた日--の話である…


・・・


「王子の襲撃が失敗!?」


「我らの場所も知られてしまった!!今度は騎士団が来るぞ!!」


「どうなさるのですか!?ソザートン伯爵!!」


まったくうるさい連中だ…

自分が危なくなると狼狽えるだけ…

自分でどうにかしようと思わんのか…


「問題はない。その為にオーガとトロールの死体を手に入れたのだ」


「・・・確かに問題は無いかもしれません。しかし、アンデットを一気に殲滅した探索者が来たらどうするので?」


「そうだ!!そいつは何者なのだ!?ランクAの奴でも居たのか?」


「私の情報ではあの場にはランクCとDのパーティーしか居なかったのこと。やったのはランクD「日月」のトールという奴らしい」


「バカな!たかがランクDが300以上のアンデットを一瞬で倒すことなど出来るわけがなかろう!!」


「特殊な魔導具でも持っていたのでしょう。そんな特殊なものそうそうありませんよ。心配するほどでもないのでは?」


周りはほっとした顔をしているが…

本当にそうなのか?

最悪の事態にも備えた方がいいだろう…


こういうやつらがいるから軍備を強化して戦術などを学ばせた方がいいのだ。

ついでに土地を奪えばいい。

それを奴等は…


「ふむ、一応奥の手も用意してある。貴殿らは心配せず休むとよい」


「おお、流石はソザートン様。我々とは違う!!」


「では、お言葉に甘えて休ませて頂きます」


「伯爵も無理を為さらぬよう…」


「心遣い感謝する。おお、そうだった趣向品の酒を手に入れたのだ。持っていくといい」

そう言うと会議は解散となり、各々の持ち場へと戻っていった。


その夜…

睡眠薬を入れた酒は全ての人を安らぎへと誘った。


「フフフ、準備は整った。

私は全てを壊して見せよう。

貴様らが守りたかった国を滅ぼそう…

この身の全てを賭けて・・・」

私は狂っているのだろう…しかし、もう止まらない!!私を受け入れないなら壊す!!


さあ、終わりの始まりだ!!



この日、坑道内に居た全ての人が闇に喰われた。

闇は魔力を全て喰らい、残ったのはカスだけ…


その闇はソザートン元伯爵の下へ集まり、姿を変質させる。

蠢く闇が落ち着くと、そこには…


魔に落ちた者…リッチが漂っていた。


戦いませんでした。戦うのは次回です。

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