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(届けたい心)
親として選ばれたのは幸福なこと
もっと
もっと
自信をもってほしい
枠にハマる必要なんかないし
もっと
もっと
子育てを楽しめばいい
みんな顔が違うみたいに
みんな性格が違うみたいに
他の子と比べる必要なんてこれっぽっちもない
泣き止まないって困り果てる前に
鏡を覗いてみて
目尻が上がっていない?
目尻が下がっていない?
以心伝心しちゃう感情はソフトなものだから
私は私
君は君
他の誰にもなれやしない
子供の成長を通して親も成長を遂げる
こんなにも動きたくないのに
どうして無理するのか?
それは使命感
それとも義務
相変わらずバカ正直に生きたいだけ
ただそれだけ‥‥‥
伝わりもしないのに
それを嘲笑う君だけが僕を救える唯一の存在
止むことを知らない音
それはいったいなにを示すのか
疲れ果てた脳の裏側で煩いって叫んでいる
その感情すらいらないもの
(がんじがらめ)
君が求めるものはそこにはないと誰かが叫んでいる
その声で目覚める
背中を伝う汗に、声に責め立てられる
手の届かないものじゃなくて
触れられるものをじっと待ち続ける
どの位の時間を費やしたら再び出会えるのか?




