表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

1 「境練次の愉快」

グロイかもです。注意


 床にへたり込んだ男が怯えている。男は屈強な体格をした、街にあっては肩をいからせて幅をとって歩くことを許可された人間に見える。その男に田村幸一が近づいていく。すると男は女みたいな声を上げて腰を浮かせ、僕の方へ擦り寄ってくる。

「た、たた、たす、助けてくれぇ。頼む。いや、頼みます。お願いします。」

そう叫び、僕に向かって土下座をする。礼、などという生易しいものではない、人生すべてを悔み贖罪する羊が神の御前でするほどに、畏れ、怯え、情けなくガキのように泣き伏せ、ひたすら床に額をこすりつけ、この僕に、この境練次に頭を垂れている。

 男の後を追って、田村さんが背後に立つ。まあ、とはいえ、こいつの背中は天井を向いているから、正確には尻の後ろか。くっふふふ。田村さんが、何か問うように僕を見てくる。どう殺るのか、を聞いてるのだろう。僕は平伏する男の頭をそっとなでて、出来るだけ優しい声で言う。

「右足・右手・左足・左手・最後に首をゆっくりちぎってあげて下さい。途中で死なないように優しく、ね。」

「ぐ、ぐぎゃああぁぁぁっぁぁぁ、あぁああぁ、足がぁぁ足、あしがっぁぁ」

おっきなペンチで握り潰されたように、男の右足の付け根が潰れて本体と別れ別れになっている。蛙みたいに跳ね起きて、千切れた足を見て泣き喚く。

 暗い愉悦が僕の心に溢れる。こんなに残酷な気持ちになるのは久しぶりだ、昔つがいのトンボを捕まえて、二匹一緒に踏み潰したことを思い出す。虫をライターで燃やしたことを思い出す。ウシガエルを焼却炉に放り込んだときのことを思い出す。残酷な心が止まらない。どうやら血に酔ったみたいだ。そういえば、辺りは呆れるほど血まみれだ。何人くらい殺ったんだろう。初めから数えてなかったからわからないや。今から数えるにも、みんなバラバラだからなぁ。テーブルに置かれた灰皿が血で一杯になっている。こりゃあ酷いや、ふふふ。

 ブチブチブチブチブチッ

すごい音がして振り返ると、僕の愛して止まぬ殺戮者が、さっきの人間(おもちゃ)に最後の変形を施しているところだった。うふふ。すごい音するんだ。宙に浮いたダルマさんが、上と下からすごい力で引っ張られたように首が伸ばされてリコーダーくらいの太さになっている。

 グバシャッッ

となって、鮮血が噴出す。へぇぇ人間の血ってたくさんあるもんなんだ。

 ゆらりと立ち上がって、愛しの田村氏は僕を見る。

「うん、オッケーです。何度見てもすごいですねぇ。僕にも使えればいいのに、それ。まあ、いいか。貴方がいるし。さぁて、後は貰うもん貰って退散しましょう。」

田村さんは僕の求愛スルー。まぁいいけど、応えられても気持ち悪いしね。


どうでしょうか。書いてるうちにドンドン過激になっていった気がします。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ