第十九話 出会いやら再会やら
遅くなってしまって、申し訳ございません!
では、第十九話をどぞ!
ギンリュウ達が首都バゼルンドに向かって四日経ち、ついにバゼルンドに着いた。
「やっと着いたわ」
「まったく、ここまで時間がかかるとはな」
本来ならばもう少し早く着けるはずだった。だが首都に入るための許可書の発行に時間がかかり本来三日で着く予定が一日遅れて着いたのだ。
「さっさと宿を探しましょう。バーシュ、いいところない?」
「だったら、いいところがある。まぁ、今そこに向かっているが……。着いたぞ」
「はやっ!?」
バーシュはどうやら最初からそこに向かっていたようだ。
「ちょっと、古くさくない?」
「確かに見た目は古いが、中は……」
「快適なのさ!」
後ろから声が聞こえ、ギンリュウ達は振り返った。そこにいたのは金髪のショートヘヤーでツンツン頭をしており、顔つきは元気な少年を思わせた。
「久しぶりすね!バーシュの兄さん!」
「ガーバ!」
「ガーバ?」
バーシュはガーバの事を紹介した。どうやら、ギンリュウ達が泊まろうとした宿を切り盛りしている主の息子でバーシュの事を実の兄だと思って慕っていたようだ。
「俺はギンリュウ、ギンリュウ・スペイエルだ」
「妹のミリアです」
「リエ・マレンデカルよ」
「ルエだ!」
ギンリュウ達も自己紹介し、宿の中に入った。
「お帰りガーバ……」
「お久しぶりです、女将さん」
「バーシュ!生きてたんだね!」
「えぇ、なんとか生きてます」
女将、ナーシュネルは喜びを表した。
「あんた、あんた!」
「なんだ、騒がしい……」
出てきた体のごつい男はバーシュを見て驚いた。
「バーシュ!いつからここに?」
「この国に入ったのは五日前です。ここに来たのはついさっきですが……」
「そうか……、いや、よくぞ生きていたな」
バーシュはギンリュウ達を紹介した。そして、何故この国に来たのかを話した。
「……と言うわけなのです」
「そうか。まぁいい、今日はゆっくりしていけ!王女に会いたいだろうからな……」
「はい……」
バーシュは頷いた。その後、ギンリュウ達は部屋を用意されそこで一晩を過ごした。
そして、ここにある人物達がこの国に着いた。ガゾーマとナミアである。
「ギンリュウ達はすでにこの首都にいるようですね」
「ふむ、確かにこちらでも確認した」
二人はエーマを説得させるために旅をしていた。気配を探りつつ、エーマを探していたが、ついにこのバゼルンドに着いたのだ。
「それにエーマもここにいるようだ」
「こちらでも確認はできていますが……」
ナミアは怪訝な顔をして言った。
「何故にあんな所にいるのでしょうか?」
「……考えられるの一つしかあるまい」
ガゾーマはため息をついた。
「まったく、エーマは相変わらず、手間をかけさせるな」
「では、すぐに向かいますか?」
「いや、今夜はもう遅い、宿を探して泊まろう」
「では、すぐに探してきます」
っと言ってナミアは猛ダッシュで宿を探し始めた。それから……。
「見つけました!」
「早い!?」
さすがのガゾーマもこれには驚いた。まだ十分も経っていたなのだから。
ギンリュウとミリアの姉、ナミア。その者は主のためならば己の限界すらをも越える戦士なり。
一方、ディルたちは正体不明の敵に襲われていた。
「ウオォォォォオオオ!!!」
ディルはムーンサルトを繰り出し、敵を吹き飛ばす。だが、敵はかなり多い。
「なんだってんだ!急にこの街に入ったら襲いかかりやがって!」
「ああー、もうめんどくさいな……」
ディーンとエーマはメアルを守るようにして戦っていた。
「ぐぅ……」
「ディル!」
ディルは敵の蹴りをかすめながらも避ける。しかし、メアルとディーンは古の魔法を使う事を禁止されている。故に実質、戦力はエーマとディルだけだった。
「この、いい加減にしてよ!」
ディルは拳を地面に叩きつけると地面が次々と亀裂が入る。ディルお得意の格闘術“地裂拳”である。
「「ぐあぁぁぁぁああああ!?」」
「くそ!こいつら化け物だ!?」
「くそ、撤退だ、撤退ーーー!!」
一人の男がそう言うとさっさとディル達の目の前から消え去った。
「まったく、何だってんだよ」
「いきなり、襲いかかってきて。でも、弱かったな……」
ディルはそう言うが、彼らはガーディアンで言う隊長級の実力の持ち主なのだ。ディルが一人で数人と戦えるのは普段、ギンリュウやリエ、バーシュと組み手。先天的な身体的能力があるからだ。それでもギンリュウ達には一度も勝ったことはないが……。
「ん~、でもさ……」
「何ですか?」
「ここ、どこだろうね~?」
「「「絶対、あんたのせいだ」」」
ディルたちはまた迷っていた。
「まったく、あなたはいくらなんでも強引なんですよ!」
「たしかにいきなりここから入ろうなんてな……」
「とりあえず、雨が降ってきそうですしどこか建物に入りましょう」
メアルの一言で全員が頷いた。
「じゃあ、あそこに入ろう!」
「「「絶対に嫌だ(です)」」」
「よし、決定!」
っと言ってエーマは一つの塔に向かった。
「「「待ちやがれ、この方向音痴がぁぁぁぁぁああああ」」」
ディル達はエーマ達を追った。
???
「ん?誰か来たな?」
小さな部屋に合わないようなシンプルなドレスで身を包んだ女の子とメイド服を着た女性がいた。
「では、私が確認してきます」
「ふむ、よろしく頼むぞ」
「では」
女性は一礼をしてから部屋を出た。そしてすぐ側にある階段を下りて一番下に向かった。その時、声が聞こえた。
「ごめんくださーい」
(?一体、誰なんでしょうか)
「誰ですか!」
「すいません、道に迷ってしまって。雨宿りをさせてもらいませんかね」
女性は目を見開いた。四人共、知らない、少なくても城の者ではないのだから……。
「えっと、すいません……。いきなり、押し掛けてしまって」
ディルはペコリっと頭を下げる。すると女の子はあまり気にしていないような態度で……。
「いいのじゃ、いいのじゃ、我は心が広いからの。気にすることはない」
「まるで、王女のような口調ですね……」
メアルがそう指摘すると女の子の代わりに女性が答えた。
「ようなではなく、本物の王女です。あなた達こそ、どうやってこの城の敷地内に入ったのですか?」
「「「はい?」」」
ディルとメアル、ディーンは呆けた声になった。
「え、あのさ、ここはどこなんだい?」
「ここは、バゼルンド城。そしてこの方は先王の娘である現王の……」
「ルーチェ・ハルトン・ティルートじゃ、よろしゅうの」
「「「はいーーーー!?」」」
ディル達はびっくり仰天してしまった。それもそのはず、エーマのせいで道に迷い、辿り着いたのが城の敷地内、さらに目の前にいる女の子が王なのだ。
「して、そなたらの名前は……?」
「メアルともうします」
「ディーンって言うんだ。んで、こいつはエーマ」
「ディネカルです」
ディルが名前を言うと、ルーチェはキュピーンと目を光らせた。
「そなたがバーシュが探している。ディネカルとな!?メルル、我は運がいいぞ!」
「……えっと、あの、一応聞きますけどバーシュさんを知っているのですか?」
ディルはいきなりの事で話しが付いていけなくなり、質問をした。
「知っておる共、バーシュは我の友にして近衛兵。それに……」
ルーチェは頬を赤らめた。メルルと呼ばれた女性以外は頭を傾げた。
「我の初恋の人じゃ」
「はいーーーーーーーー!?」
ディルは思い切り叫んでしまった。
今、この国の首都にはとんでもない人達が集まっている事をまだお互い知らない。
あれ、とんでもないことになってきたぞ?前回も言ったような気がするが……。気にしない!




