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旧・聖鬼神  作者: 時刻
第二章 戦乙女
18/30

第十二話 古の魔法の神殿

かなり遅くなってしまい、すいませんでした。では第十二話をどうぞ!

タイトルを変更しました。

ドゥアール神殿 下層 ???

「ぬわぁぁぁぁぁ!?」 

「きゃぁぁぁぁぁ!?」

 ドスンとギンリュウとリエが落ちる、どうやら他の三人と離ればなれになってしまったようだ。

「いてて、ここはどこだ?」

「知らないわよ、っていうかなんであんたのわけ?」

「それは俺のセリフだよ」

「で、どうするの?」

 リエは話を切り替えた、いつまでもケンカするわけにはいかないと思った。

「そうだな、とにかく行ける道は一本だけ、そこを進むしかない」

「隠し通路の可能性は?」

 リエは当然の事を言った。

「あったとしても、たぶんさらに下層に行かされる可能性がありますが?」

「確かに……」

 ギンリュウは一本道を見つめる。

「ギンリュウ!?」

 リエはギンリュウの目が赤くなっている事に気が付いた。

「え、あぁ、大丈夫だ、問題はねぇ」

「そう……」

 リエは少し安心した、

「たぶん、ここの魔力は古の魔法を強化する魔力なんだろうな」

 ギンリュウは辺りを見回す。

「どうして、そう思うの?」

「さっき、グラビティ・レイを使った、今までより強力になってな」

「つまり魔力自体が増幅されたって事?」

「さぁ、でも邪神状態ではないから、大丈夫だ」

 ギンリュウは肩をすくめた、そして二人はこのままでは埒があかないと思い歩き始める。


ドゥアール神殿 下層 ???

「……」

「……」

 ここに残り三人がいた、アスカとバスカル、そしてディーン。

「あなた達、何故戦わない」

「ココ、危険、ダカラ協力」

「その片言の言葉は止めろ、一応あなたの言葉ぐらい理解出来るわ!」

「まぁ、落ち着いてください」

「あなたは落ち着きすぎ!?」

 順応性がありすぎるわ!っとディーンの叫びはほっといて、二人はつかつかと進む。

「あ、待って、置いていかないで」

 ディーンは二人の後を追う。

「しかしここまで、高度な文明があったとはな……」

「私も知らなかったわよ、私とメアルはただあのくず共に連れてこられたんだから」

「バスカル殿は何か知らないか」

「ワカッテイル事ハ一ツダケ、ココハ古ノ魔法ニ関スル遺跡」

「古の魔法だと!」

 アスカは驚いた。

「ハイ、ナンデモココハ聖鬼神ニ絶大ナ力ヲ強化スル」

「強化……」

 アスカはギンリュウの事を思い浮かべた、彼は聖鬼神、絶対に強化されているはず。

「後、特徴トシテハ強化サレタ者ハ目ガ赤クナル」

「目が赤くなる?」

 二人はディーンの方を向いた。

「な、何よ」

 ディーンの目の色は赤になっていた。

「ディーン殿の目の色は何色ですか?」

「突然何よ、紫よ紫」

「今、目ノ色ガ赤ニナッテイル」

「え?」

ディーンは手鏡を出して、自分の顔を見た。

「本当に赤になっている」

「どうやら、強化されてしまったようね」

「言っておくけど、私は古の魔法は使わないわよ」

「「へぇ?」」

 バスカルとアスカは驚いた。

「私は無理矢理、埋め込まれただけよ、だから出来る限り使いたくないの」

「無理矢理?」

「他の奴らはどうだが知らないけど、少なくとも私とメアルは無理矢理埋め込まれた」

 ディーンは苦い顔をした、まるで主人に怯える犬のように……。

「そのメアル殿とは一体……?」

「親友よ、たった一人のね、私とメアルは孤児でね、もはや親友よりは姉妹って感じでね」

「……一ツ、聞カシテホシイ」

 バスカルはディーンにある事を聞こうとした。

「何よ」

「ギンリュウ、言ッテイタ、アナタ達ヲ“バジリスク”ト……」

「で、それで」

「“バジリスク”トハ、何デスカ?」

 それはアスカも思っていた事だった。戦乙女と“バジリスク”、この二つのは絶対に繋がりがあると思った。

「“バジリスク”はあの聖鬼神がいた“レックス”から離れた研究員達が作り上げた組織らしいわ」

「“レックス”かぁ……」

「発足は三年前、双子の聖鬼神が逃げ、一人の研究員が殺された事から始まったのよ」

「双子の聖鬼神?」

 アスカは双子の所で反応した、ギンリュウは聖鬼神で、双子の妹、ミリアも聖鬼神だ。

「ま、まさか、その双子って」

「そう、あなたの仲間であるギンリュウとその妹らしいわね」

「さっきから疑問詞ばかりね」

「まぁ、私もメアルも二年前に入ったばかりだから」

「二人共、オ喋リハソコマデラシイデス」

 アスカ達の目の前には魔物が一体、どうやら上級のようだった。

「そうですね、一気に片を付けましょう」

「敵でも賛成ね」

 三人はそれぞれ戦闘態勢に入る。


ドゥアーク神殿 下層 ディル・メアル

「良かったね、乗せてもらえて」

「え、えぇ、そうですね」

 メアルが乗っかっているのは魔物の上級である、魔獅子の一種、破壊獅子ブレイク・レオンだった。

(この魔物を一気に従えるなんて、この人は何者……?)

「どうしたの、メアルちゃん」

「……ちゃん付けはやめてください」

「だって、年齢は同じなんだし……」

「だったら余計です!」

 メアルは顔を真っ赤にしながら言った。

「しかし、あなたは何者なのですか……、いくら“ガーディアン”でもこの魔獅子の中でも最上級の破壊獅子ブレイク・レオンを従えるなんてあり得ません」

「え、ありえないの?」

 メアルは呆れた顔をした、魔物は絶対に人間や魔人に従わない、たとえ自分よりも強い者であってもだ。しかし、ディルは魔物の中でも上級種族でその中でもさら上級の破壊獅子ブレイク・レオンを従えてしまった。

「まったく、本当に謎ですね、あなたは」

「うーん、今まで気にしていなかったからなぁ」

「……」

「でも、おかげで強いボディガードができて良かったじゃん」

「確かにそうですが……」

 ここまで強いボディガードは他に絶対にないだろう、それぐらい破壊獅子ブレイク・レオンは強かった。

「とりあえず、みんなと合流しないとね!」

「……ハイ」

 メアルはしっかりと破壊獅子ブレイク・レオンのたてがみを掴んで、二人は出口を目指した。


ドゥアーク神殿 中層 ギンリュウ・リエ

 ギンリュウとリエはとりあえずは上へと上がり、再び散策していた。

「しかし、ここまで凝った作りをしら神殿は見た事ないぜ」

「しかも、ここは遺跡でしょう?なんで灯火があるのよ?」

「わからん」

 そう、ここは誰も中に入った事のない神殿であり、普通なら灯火はついていないはず、しかし、ここは入った時から灯火があった。

「ってなんでここまで魔物がいるかなぁ~」

 二人の目の前に現れたのは上級種族の一つ、ゴーレムだった。

「しかも、フェザーゴーレムかよ、めんどくさいな」

「さっさと終わらしましょう」

 二人は剣を抜く、ギンリュウは鋼をさらに高密度に圧縮した強度と堅さを持つ重鋼を使った大剣、“アースバーン”、リエのは純白の鋼、白鋼を使ったレイピア、“エクソシスター”。二人が持っている武器は二つもない特注品だった。

「んじゃ、行きましょう!ギンリュウ!」

「了解!我と彼の者の力を上げよ!パワー・ゲインズ!」

 ギンリュウはまず自分とリエの力を上げた、するとリエは持ち前の素早さで一気にフェザーゴーレムとの間合いを詰めていく。

「そこ!」

 リエは鋭い突きを何度もフェザーゴーレムに当てる、するとゴーレムは少し怯んだ。

「でやぁぁぁ!」

 ギンリュウは下から上へ斜めに切った。しかし寸前でフェザーゴーレムは少し後ろに下がったため、浅く、さら傷までもが回復し始めた。

「勘弁してくれよ……」

「ゴーレムはかなり高度な自然回復を持っているから一撃で決めないと……」

「悪いけど、重力系は使えないぜ……」

「わかっているわ」

 ギンリュウが重力系の魔法を使えないのは邪神状態になる恐れがあると思っているため、理由はギンリュウの赤い目であった。

「ヴァオォォォォオオオオ!」

 ゴーレムは二人に向かって拳を振り上げた。

「「話し合いしているのに邪魔をするな!このバカゴーレム!」」

 二人はタイミング良く、ゴーレムに斬りかかる、リエは頭を突き抜け、剣を走らせ、ギンリュウは思いっきり振りかぶって斬りつける。

「ゴォォォォオオオオ!?」

 致命傷を負ったゴーレムは高度な自然回復が追いつけず、そのまま崩れ去ってしまった。

「……案外、楽に倒せたな」

「同感ね……」

 二人は剣をしまい、先へと進んだ。 

なんかディルとメアルのフラグが立ちまくっているような……。(笑)

では次回もよろしくお願いします!

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