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父、襲来

アルフレッドの剣幕に「確かにそうだな、悪かった」と答える王太子の顔も硬い。

「それにしても、度胸ありすぎない?あんな目に遭っても結構落ち着いてたっていうか」

 カミラの呟きに、

「それは俺も思った」

とギルバートが答える。

因みに既にアレックスは退出している。生徒会室には彼ら五人だけだ。

「それはね、あの娘にとって"城であった怖いこと"に較べたら今回の件なんてまだ可愛いほう、て事なんじゃないの?」

アルフレッドの皮肉げな発言に全員苦いものを口にしたような顔になる。


「冗談でなく、あの時の『帰らせていただきます』は実家に、て言葉がついてもおかしくなかったよ?それくらい怒ってた。その上で、まず何をすべきだと思う?」

「まず、謝罪だな」

「間違ってはないけど聞き飽きたって言われそうだよね。行動で示さないと効果はまずないと思っていいと思うよ?」

「なら、慰謝料は当然ナノルグ伯に出させるとして__令嬢の処罰も勿論。あとは王室から見舞いを出すか?何か良さそうなものを見繕って……」

「それじゃ前と変わらないよアッシュ、使者が泣き入れてきたの忘れたの?入学前に贈った品物ほとんど〝頂くいわれがありません〟てつき返されてんじゃん。高価な品物も、慰謝料も、あの親子には効果がない。何より、あの()()メイデン男爵がこの報告を聞いてどう行動するか?この後もこの学園に娘を通わせようと思うか、そもそも当の本人がそこまでして学園を続けようと思うか?一度あっさり入学辞退しただよ?二度目がないって言える?今のままじゃ来年度まで彼女が学園に通い続ける可能性は限りなく低いよ」


例の災厄が起こるタイミングは彼らが二年生にあがってからのはずだ、その時彼女が学園に通っていないのは不味い。

王太子は呻いたものの良い案が浮かばず、普段から自分より柔軟な思考の弟に訊ねる。

「……どうすればいい」

「金品をちらつかせず、地位や身分をひけらかさず、慇懃無礼でもない誠意ある謝罪、だろうね」

「……………」

難しい。

そもそも自分は物でも金でも身分でも全く歯が立たない相手と対峙した経験がほとんどない。


新たな難題に、また全員が頭を抱えた。






翌日、私はすっきり目覚めた。

あんな事があったのに我ながら図太い__と全く思わないわけではないが、ここは女子寮。

仲の良い友人たちもいるし「頼りなさい」と言ってくれる先輩もいる、寮監まで女性という徹底した男子禁制区域。

寮の玄関ホールでなら会話は可能だが個室区域にはどんな身分だろうが入寮生以外入れない。

つまり、見知らぬ男にいきなり暗がりに引きずり込まれたり、出来損ないの女官長がいきなり何か怒鳴りちらしながら入って来たりする可能性の全くない快適空間__びくびくしながら王城(あの部屋)で過ごした時間ときより良く眠れて当たり前なのだ。


制服を着ながら鏡の前で「髪のこと、突っ込まれるかな?」と考えを巡らせているとノックの音がし、

「アリスさん?ナタリーですが起きていらっしゃる?」

ミセス・ナタリーは寮監だ。

たおやかな雰囲気ながら姿勢の良い御年五十六才のご婦人だ。

私的には寮監ていうより寮母ハウスマザーって感じだ。

私はすぐに扉を開けた。

「はい。ミセス・ナタリー、何か?」

「昨夜の事で、マダム・ラッセルと学園長と生徒会長がいらっしゃってるの。応接室まで出て来られるかしら?」

(また豪勢な顔ぶれ(メンツ)だこと__じゃなくて)

「ですが、今からでは」

授業に遅刻してしまう。

「午前の授業は出なくても良いように各先生方には話を通してあるので貴女は午後から出れば良いそうよ。すぐにでられそう?」

「わかりました、参ります」

ミセス・ナタリーに先導されて応接室に着くと言われた通りの面々がソファに並んでいた。

女子寮とはいえ正式な訪問客はここで対応する決まりだ。

が、

さりげなく目線でミセス・ナタリーに退室を促す学園長に、

「本来なら“寮生の大事に付き添わない“などあり得ない事ではありますが、機密事項だそうですしマダム・ラッセルもいらっしゃるので今回は特別に退くことに致しましょう」

静かな迫力に学園長と生徒会長が一瞬呑まれたのがわかった。

この寮においては寮監の立場は絶対だからだ。

でなければ寮生の安全など守れない。

因みにマダム・ラッセルは動じない。

多分、(見た感じは全く逆だが)似たタイプだからだろう。

「勿論、心配いりませんよミセス・ナタリー」

「よろしくお願いします」


「ー昨夜は、申し訳なかった。まさかこの学園内で生徒が生徒を襲撃するとはー…」

(襲撃までいかないだけで一歩手前の嫌がらせや口撃は日常茶飯事ですけどね)

学園長に罪はないが"王立"の学園長って要するに"王太子やつら側"って感じが心情的にしてしまうのでそこは仕方がない。


そこで聞いたのは、

「今回の事は〝自分こそがアルフレッド王子の妃の筆頭候補(だと信じていた)〟のに毎日アルフレッドが自分を歯牙にもかけず私に声を掛けていたのを見るに耐えかねて王子殿下の目を覚まして差し上げようと思い立ち計画した、と彼の令嬢モドキは言っており、それで私の顔に傷を付け〝所詮顔しか取り柄がない〟のだと知らせて差し上げようと思った」

と供述しているそうで、

(色々突っ込みたいけど突っ込んじゃダメな面子とこだよね今)

と堪えていたが、突っ込むにはまだ早かったらしい。先生がたの説明は続く。

令嬢モドキは何とか私の弱みを握るか、ひとりになる時をみつけようとしたが見つけられず、何日か私の様子を窺ううちに私にラブレター(死語じゃないのかコレ)を出そうとしている男子生徒の存在を知りこれを利用出来ないかと考えた。

 そこで、偽の手紙を用意し彼が出したタイミングですり替え(元々の手紙は熱烈なラブレターだった、らしい。それはそれで困った気がする)、彼の方にも〝待ち合わせ場所と時間を変更して欲しい〟と偽手紙を出しあの時間あの場所に誘導したそうだ。

私が行けば帰りに襲撃出来、尚且つ嫌疑は元々呼び出した彼にいき、行かなければ私の評判が悪くなるだけだと考えたらしい。

……確かに、わざわざ変更した場所に呼び出しておきながら待ち惚けをくわせれば相手は弄ばれたと思うだろう。

「たちが悪いですね……」

しかも、“余りにも人気がない場所では私が警戒して近づかないかも“と踏んでエキストラまで用意したらしい。

あの時間、あの場所をふらふら理由なくぶらつく人が多かったのは人を通じて報酬は支払うからそうして欲しい と幾人かに声をかけてたからだったそうだ。

結果、離れた場所から現場をひとりで見ていた私を見つけ、目的は遂行出来たといえる。


___何故その悪知恵の働く頭ををもちょっとましな方向に使えない。

私をどうこうするより王子に近付く方法として活用できなかったのか?

 

溜息をつく私に次々された説明はこんな感じだった。


「令嬢モドキ二人は放校処分となり、かつナノルグさんの方は修道院送りになった」

「彼女らの処分は既に学園内に発布されており、夜が明ける前に彼女らは退寮し学園から去っている」

「私への謝罪はナノルグ伯が学園ここまで来て慰謝料の話などもそこで学園長立ち会いのもとにする予定だが令嬢モドキ本人からの直接の謝罪が必要であるならば早めに申し出て欲しい」

との事。

(あぁ、修道院入っちゃうからか)


生徒会長からは、

「監督不行き届きで申し訳なかった、一年生の役員達には今後私のことは二年生預かり(何か問題児みたいで釈然としないが)何かあった時は我々に言って欲しい」

とのお言葉に加えて

「今回の事は彼らの迂闊な接触に原因があったとも言える。だから彼等には暫く君との距離をおくように言っておいた」とのお言葉付き。

等々、だった。


 放校が特別厳しいとは思えない、修道院は場所によると思うけどね。

 謝罪は別にいらないな、心にもない謝罪とか薬どころか時間の無駄にしかならないし。

 慰謝料とかも特に欲しくはないが、あ、領地にはあっても困らないか?今年は害獣被害が酷いって言ってたもんね。ここはお父様に要相談。

そして最後、うん、一年の生徒会役員に構われなくなる!

これが一番嬉しいかも。

だってあの人達に構われるとかえって反感買うのよ、モドキ達に。断っても断らなくてもいらぬ誹り受けるんだよ。

「本人から私への謝罪は不要、ただしくだんの男子生徒本人には謝罪を」と「慰謝料に関しては父を通すこと」を伝え、学園長側もすぐに同意してくれたのでその場はお開きになった。

そうして心置きなく授業に行ったのだが、ここからが大変だった。


まず、私をひと目みた時のジュリアの表情が凄かった。

驚愕を貼りつけたまま暫く動かないので失礼ながら立ったまま気絶してるのかと思い、念のため顔の前で手をひらひらさせてみるとがしっ…と肩を掴まれ、「どうしたのその髪?!」と普段お姉さまタイプのジュリアらしからぬひっくり返った大声で迫られちょっと仰け反った。

(えぇとこれ、まんま言うとマズそうだよね?)

「え、とちょっと昨日アクシデントで。……変?」

私が短くなった部分をもて遊びつつ聞くと、

「別に変ではないけれど、アクシデントって何よ?」

「えーと、放課後ちょっと色々あって」

 私のその言い方にピンと来たのか、「__誰?」ジュリアの纏う空気がビシッ… !と音を立てて凍った気がした。

私がジュリアと合流したのはお昼休みからだったので、

「た、食べながら話すから、とりあえず移動しましょう?!」

あまりの迫力に自分の声も引っ繰り返り気味だが仕方ない。

私はジュリアの背を押すようにして売店に寄って食べ物を確保してから人気のない場所に向かった。


うん、ベストチョイス。


学園内の見取り図を把握している私が導き出した内緒話しながらランチするのに最適な場所。

ここなら完全に人目を避ける事はないが盗み聞きされる心配がなく、近付いてくる人が必ず目に入る建物と建物の隙間に当たるポイントだ。

昼食を食いっぱぐれるワケにはいかないので食べながらひと通りの事情を話した。ナノルグさんともうひとりの令嬢モドキが放校処分になった事はもう知れ渡っていたし、ジュリアなら話したところで面白おかしく吹聴するような人ではないとわかっているので。

だが、聞いていたジュリアの目がだんだん険しくなり、終いには昨夜のマダム・ラッセル(要するに般若)みたいになってしまった。

「貴女、行かないって言ってたじゃない!」

「い、行ってないよ?実際襲われたのは指定場所からずっと離れたところだったし向こうは私がひとりになるの待って付け回してたみたいだし?!」

若干声がひっくり返りながらも弁明する。


確かに私は呼び出し場所には行っていない。

ただ遠くから覗き見していた(とは言えないが)らそれがモドキに襲いやすい条件を揃えてしまったのだが。


「あ゛あ゛もうやっぱり放課後ひとりにするんじゃなかったわ!せめて寮まで付いてってれば……!」

「え ジュリアの帰るハウスとは方向が違うからそれは無、」

寮は女子寮だけで三棟あり、当然ながら身分が上の者から部屋が割り当てられる。王族から上位貴族が東寮イーストハウス、東に入りきらなかった上位貴族〜中流が南寮サウスハウス、下位貴族〜平民が西寮ウエストハウスだ 。

ざっと分けるとこんな感じだが、勿論入学する生徒数によって毎年若干のズレはあるし、“出来るだけ快適に過ごせるように“との配慮から部屋は上から順に埋められ、侯爵令嬢であるジュリアは勿論東寮、私は南寮だ。

私は本来西寮でおかしくないはずだが、今年は平民や商家の生徒が例年より多いためらしい。その兼ね合わせでズレたのだろう、うん。

ヒロイン補正とかじゃない。王太子達(やつら)がいらん気をまわしたとかでもない。

絶対違う__違うよね?


各寮は方角もだが上手く木立に遮られ、互いの建物が見えないようになってはいるし外観だけは大差ないように見えるが中の設備や食事、使用人の数(個人付きでないだけで各寮には生徒の世話をする使用人がいる)などは段違いの筈だ。

勿論互いに違いを話しあったりしないので詳しくは知らないし知る必要もないが、例えば私のいる寮は各個室にシャワールーム付きだがこれが東寮ならきちんと毎日湯が張られるバスタブ付きの浴室、西寮はシャワールームが共同で部屋にはない、て感じだ。

上位貴族の寮が大きさが変わらないのに入寮出来る生徒数が少ないのはそのせい。おそらくひとり辺りのスペースを半端なく広くとってるからだろう。


なんて私の考えはジュリアの悲鳴で中断される。

「あああぁぁもぉそーいう事言ってんじゃないわよ!せめて寮の入り口まで一緒に行ってから別れれば良かったって言ってるの!」

「何言ってるの?侯爵令嬢のジュリアがそんな真似する方が危なー…」

「私は危なくないっ!危ないのは貴女のほう!ほんとにもう、ひとりにするんじゃなかったわ」

その言い様といい仕草が何だか姉のイリーナに重なる。

「ジュリア、お母さんみたいになってるよ?」

「はあぁ〜…あのねぇ、言っとくけどそもそもその熱烈なラブレターの彼?とやらの場合だって人気のない場所に呼び出されたからって行っちゃダメよ?」

「行かないとは思うけど。普通、告白って人気のない場所でするものじゃないの?」

「程度による。断られて逆上しても危ないしオーケーしてそのまま距離縮めてきても危ない」

「………逆上したらラブレターの場合でも刃物で切りつけられるってこと?」

「……あ〜うん、刃物かどうかはともかくうん、襲いかかっては来るかも、ね?…貴女、…」

「?」

「ーーそこだけ無自覚?」

 なんだかさらにバカでかい溜息をつかれた。

「と・に・か・く!放課後だろうが早朝だろうがひとりにならない事!寮までも誰かと一緒に戻るのよ?いない時は私に言いなさい」

「いや、私幼児じゃないからひとりで帰れるわよ?」

という呟きはジュリアの迫力にのまれてかき消された。


だが、ジュリアに落ち着いてもらったのも束の間、今度は知らせを受けた父男爵が、学園に突撃してきてしまったのだ。


「メイデン男爵!落ち着いて下さい!〝伝魔法メッセージ〟でもお伝えしたようにご令嬢は怪我を負ってはおりません!」

「怪我がなかったら何だと言うのだ?!髪を切られただけで怪我はしてないのだから学内で刃物を持って襲われようが構わんというのか?!」

「そ、そんな事はーー!!ど、どうかお掛けください!ひとまず落ち着いてー…」

「落ち着いていられるか!掛けて悠長に構えるつもりもない、娘は連れて帰る、学園は今日限りで辞めさせていただく!早々に手続きをして貰おう!さあ早く書類を出せ!」


私が知らせを受けて急いで学長室に向かってみたのは父男爵がギリギリ学園長を締め上げ、いや凄い迫力で迫ってる場面だった。

いや、学園長ってこの学園の最高責任者だよね?何で誰も止めないんだ?と周りを見回すも皆さん目を逸らし気味。

お父様何やったの?いや今も現在進行形だけどさ?

「今日中に退校手続きをとって寮の荷物も纏めて娘ごと連れて帰る!運ぶ者も馬車も手配みだ、さあ早く手続きをしろ!まさか此の期に及んで『学内は安全です』などとふざけたことは言わんだろうな?さっさとしないと今回の事が王都じゅうに知れ渡るかもしれんぞ?」

(成る程。事実でも痛いだろうなー。有力な貴族姉弟を預かってるんだもん)


父の気持ちは有難いが、私もこの学園にいる理由ができた。

「お父様」

私は学園長に詰め寄る父の背中に声をかける。

「っ!」

驚いた父が声を発する前に、

「お父様。私、友達が出来ましたの」

「アリスティア?」

「一緒にいると楽しいんです。確かにこの学園には困った人たちもいますがー…友人は私に何かあれば代わりに怒ってくれたり、守ってくれたりもします。それに、〝頼りなさい〟と言って下さる先輩もいますのよ?」

私が歩み寄りながら言うと、憮然とした顔のままではあるが学園長から一歩距離をとり、

「そうか」

とだけ呟いた。

「でも、来て下さって嬉しいですわ。ナノルグ伯は気性の激しい方と伺っております。私だけでは不安でしたし__けれど、お父様?あまり無理をなされてはいけませんよ?長い距離を飛ばして来た上にそのように興奮なさってはいけません」

「っ、別に飛ばしてきちゃおらん。伝手で魔法使いに頼んで魔法陣で送ってもらったんでな。着いたあと儂はお前とお前の寮の荷物を運ぶ手配を済ませてここに来ただけだ」

「魔法使いを雇われたのなら〝伝魔法〟で先に私に知らせて下されば良いでしょうに」

ため息をつきながら言うと、

「契約したのは移動魔法陣だけだったからな」

と素知らぬ顔で言う。

奇襲にも程がありますわ、お父様。

「いずれにしろ、一旦座られてお茶を飲むくらいはして下さいませ。顔色がよろしくないですわよ?」

悪いどころか血色が良すぎるくらいだが、ここは私も知らぬふりを貫く。

「年寄り扱いするな」

「していませんわ。お母様が亡くなられている以上、こういう事を指摘するのは娘である私達の役目だと心得ているだけです」

「……イリーナに似てきたな」

「お姉様をこれ以上苦労性にしない為にも落ち着いて下さいませ」


しぶしぶソファに腰をかけた男爵をみて教師陣はホッと息をついた__ついでに、廊下の先の死角から覗き見ていた人々も。

「……見事な猛獣使いっぷりだね」

「あぁ。まさか昨日の今日で学園に突撃してくるとはー…」

「本気で娘を連れ帰るつもりとは、殿下の言った通りでしたね」

「彼女本人が学園に残ってくれる気で助かったな」

「そうですね」

と言いながら踏み出そうとする二人を慌てて捕まえて、

「ちょっと、何する気?!」

「?男爵がいらしてるんだ、詫びを兼ねた挨拶をしておくべきだろう?」

「いや今僕達が出てったら逆効果だから。火に油だから!詫び状何回突っ返されたかわかってる?!ただでさえ僕達は令嬢本人にもメイデン男爵にも好印象持たれてないんだからね?!そんな僕らが今のこのこ出てって何の役に立つっての?!」

酷い言い草だが事実でもあるので、王太子とギルバートは気まずそうに顔を見合わせて黙った。



 




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