政治データ分析 資料
クロス表分析から回帰分析に修正
1.はじめに
本レポートでは全レポートの内容を改めて回帰分析したものである。故に命題は「年齢が低くかつ学歴が低ければ投票関心も下がる」というものであり、また、その仮説として挙げられたものが「政治関心欠落仮説」である。しかしモデル図は以下のように変化した。
[モデル図]
年齢 →
学歴 → 政治関心
政治関心→
2.分析の手順
①作業の手段
SPSSをもちいて回帰分析をおこなった。
②分析対象
本稿の分析には「第44回衆議院総選挙についての意識調査」のデータを使用した。このアンケートは平成17年度に行われた調査であり、調査対象は満20歳以上の全国の有権者3000人。有効回収数は1621人であった。標本抽出には選挙人名簿からの層化2段無作為抽出法を用いた。調査方法は調査員による面接調査である。
③作業定義
はじめに作業定義か述べていくこととする。本稿では従属変数を選挙関心とした一方、独立変数は政治関心、年齢、そして学歴とした。
分析を行うにあたりそれぞれも分類した。はじめに選挙関心であるが、これについては「あり」と「なし」の二択とし、年齢は20歳から40歳を「若者」、41歳から64歳までを壮年、そしてそれ以上を高齢者とした。また、学歴に関しては短大以上を「高学歴」に分類しそれ未満を「低学歴」に分類した。
④分析結果
分析結果は以下の通りであった。表1によると重相関係数は0.542、決定係数は0.293であった。次に表2を見ていただきたい。表2によると F検定の分散分析の有意確率は0.000で、1%水準で有意であった。
最後に表3の指し示すところを述べておこう。それぞれ危険率は0.05未満であり、棄却されるものとはいえなかった。故に今回の命題及び仮説は成立しうる。
[表1:モデル]
モデル
重相関係数決定係数
1542a.293
出典:明るい選挙推進協会
[表2:分散]
分散分析
F値有意確率
1220.585.000b
出典:明るい選挙推進協会
[表3係数]
係数
回帰係数標準化係数T値有意確率
定数.73815.781.000
学歴-.066-.089-4.002.000
年齢-.032-.067-3.000.003
政治関心.480.51724.148.000
出典:明るい選挙推進協会
3.おわりに
本稿の結論は命題及び仮説は十分に成立しうるといえる。
〈シンタックス〉
recode educ (1 thru 2=1) (3 thru 5 =2) (6=3) into educ2.
freq educ2.
missing values educ2 (3).
recode age (20 thru 40 =1)(41 thru 64=2)(65 thru 99=3) into age2.
freq age2.
value labels age2 3'高齢者' 2'壮年' 1'若者' .
freq age2.
recode elecint (1 thru 2=1) (3 thru 4=2)(5=5) into elecint2.
missing values elecint2(5).
recode polint (1 thru 2=1)(3 thru 4=2)(5=5) into polint2.
missing values polint2(5).
REGRESSION variables = elecint2
educ2
age2
polint2
/dependent elecint2
/method = enter.
〈出力〉
[表1の出典]
モデルの要約
モデルRR2 乗調整済み R2 乗推定値の標準誤差
1.542a.293.292.29971
a. 予測値: (定数)、polint2, age2, educ2。
[表2の出典]
分散分析a
モデル平方和自由度平均平方F 値有意確率
1回帰59.441319.814220.585.000b
残差143.0901593.090
合計202.5311596
a. 従属変数 elecint2
b. 予測値: (定数)、polint2, age2, educ2。
[表3の出典]
係数a
モデル非標準化係数標準化係数t 値有意確率
B標準誤差ベータ
1(定数).738.04715.781.000
educ2-.066.016-.089-4.002.000
age2-.032.011-.067-3.000.003
polint2.480.020.51724.148.000
a. 従属変数 elecint2