088雪遊び
私がガールウートに生命力を取られて倒れてから、巡回員や作業員のスケジュールが見直された。
一日行ったら二日お休み。
つまり私達の巡回も一日行けば二日空けないといけないわけだ。
とはいえそれならその二日は暇かといえばそんなこともない。
コッセル村の復興作業に、魔力泉までの道の整備。
働く人たちがいれば、その人たちの世話役も居る。
私は主に裏方としての手伝いをしていて、生まれて初めて労働に追われる日々を過ごした。
巡回の日の方が楽なくらいで、裏方仕事をこなした日は毎日クタクタでベッドに入る。
そうこうしているうちに、いつのまにか二月に入っていた。
年が明けていたことにも気付かないくらいなんだから、その忙しさのほどが良くわかる。
まぁこの国での年明けなんて、日本みたいなお祭り感無いんだけど。
しかし二月になったころには大方の整備が終わったし、ガールウートの動きも安定していて大魔力泉にもガールウートが導入された。
冒険者たちも魔力泉の影響が弱まったカッセードの状況に慣れ始めたようだし、そのうち中魔力泉もふさぐことができるようになるだろう。
だいぶ現地が落ち着いたことを確認して、私はまたセディオムに戻っていた。
「おかえり、アカネ」
「シェド様、ただいま戻りました」
セディオムの屋敷に戻ると、シェドが微笑んで私を迎えてくれた。
まる二か月くらいコッセル村にいたからなぁ。
シェドはたまに視察で来ていたから顔を合わせてはいたんだけど、こうして私がここに戻ってくるのは久々だ。
荷物を下ろすのはリードやエレーナ達に任せて、先にシェドに挨拶に来ていた。
「随分頑張ってくれていたみたいだな。雑用もしっかりこなしていたとかで大変な評判だったぞ」
「やめてよ。村のお母さんたちに比べたら私なんて全然…」
「それはベテランの女性たちには敵わないだろうが…汚れるような仕事も率先して引き受けていたし貴族の令嬢とは思えないほどの働き者だったと聞くぞ。コッセル村には聖女が二人現れたとまで言われてるんだからな」
聖女マリエル・アルガントに引き続き、聖女アカネ・スターチスまで誕生したらしい。
どっちも中身は私なんだけど、どちらにしろ聖女と呼んでもらうにはおこがましい。
単に強い魔力を持つ元庶民の貴族令嬢なだけだ。
「まぁ、お褒めの言葉は有難くいただいておきます。私なりに頑張ったのは事実ですし。それで、シェド様の方はお仕事どうですか?」
「ああ、だいぶ落ち着いた。もう数日もすればセルイラに戻れるだろう」
「そうですか」
ほっと胸をなでおろす。
『それじゃ、春には間に合いますね』
当初心配していたその言葉を、なぜか口にできなかった。
それを察しているようなシェドが、物憂げに微笑んで私を見つめていたからだ。
沈黙が落ちたその場をごまかすように、シェドが口を開く。
「そういえばアカネは学校に通いたいとは思わないのか?」
「へ?学校?」
突然の話題転換に面食らう。
「王都には貴族の子女が通う学校があるだろう?授業内容は家庭教師に教わっているものと被るものも多いだろうが、興味のある専門分野の授業を選択することもできるし、何より友人を作ることができる」
「うーん…」
王立カデュア学園のことは私も知っている。
貴族の子女なら希望すれば誰でも入れる学校だ。
在学年数は特に決まっておらず、卒業に見合う成績を収めるか卒業論文を出して認可されれば卒業証明書を得られる。
共通授業はシェドの言う通り、大抵の人が習ったことある内容だけど、家庭教師を雇えなかった貧乏な貴族にとっては為になるし、専門分野の授業はかなり深いところも教えてもらえるそうだ。
すっかり研究にはまってしまって家をついでくれなくなった嫡男の話なんかもたまに聞く。
あと、家を継がない令息がこの卒業証明書を武器に官僚になるべく就職活動をしたりもするらしい。
どこの世界でも就活って大変そう。
それはそれとして。
「あんまり行きたいとは思いませんね…」
学校というもの自体は元の世界でも行っていたから、好奇心をくすぐられることもないし。
友達はアンナがいる。
あれからも手紙を交わしているし、一度アンナがセルイラに遊びに来てくれたこともあった。
ここ二月ほどカッセードのことが忙しくて手紙が止まってしまっているけれど、状況報告の手紙はアンナにもアドルフ様にも出していた。
とにかく、そんなわけでこれ以上友達が欲しいわけでもない私にはメリットを感じない。
貴族だらけの学校なんて、人間関係面倒くさそうだし…
「そうか、まぁ無理にとは言わないが…お前も年頃だからな、出会いを増やした方がいいかと思っただけだ」
「私の周りは今でも素敵な人達がたくさんいますから、もう十分ですよ」
「…そうだな。アドルフ様も…リードもいるからな」
苦笑気味に告げられた言葉に笑って頷いたけれど、一拍遅れて引っかかる。
何でそこでアドルフ様とリードだけをピックアップした?
"出会い"ってまさか…
けれど深く突っ込む前にその場に他の人がやってきて、この会話は打ち切られた。
だけど、さんざん私の見合い話を蹴ってきたシェドに言われたこの言葉を簡単に流せるわけもなく。
何だかモヤモヤする感覚を抱えたまま、カッセードを発つ日がやって来た。
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「うわぁ、今日もすごい雪」
セルイラへ戻る道中、最後の宿場町。
両親との約束通りシェドを連れ帰ることができると喜んでいたのも束の間。
かれこれ二日ほどここで足止めを食っていた。
ここはもうセルイラ領だ。
領都のエルネルまではもう半日も馬車を走らせたら着くのに。
窓の外は一面雪景色だった。
「たぶんあと二、三日は足止めですね」
首を振って無表情のままそう告げるティナ。
いつものように淡々としている彼女に反して、エレーナはあからさまに肩を落としていた。
「退屈ですぅ」
「あらエレーナ。そんなに暇ならシェディオン様のお仕事のお手伝いでもしてきたら?この街にまで書類仕事は届いているみたいよ」
「…篭ってるのが嫌なんですよぅ」
ティナの提案に、エレーナがうんざりしたように呟いた。
我儘にも聞こえるが、気持ちはわかる。
私もいい加減室内で過ごすのは飽きてきた。
「この状態で移動したら車輪が動かなくなっちゃうんだよね?」
私の問いかけにティナが頷く。
「車輪も車体も雪道仕様ではありませんからね。セルイラは少しくらい雪が降るとはいえ、積もってもせいぜい五センチとかなんですが」
つまり、この地域にしては記録的な大雪ってやつだ。
雪慣れしていない街の人々も戸惑っているらしい。
「さっき図ってみたら三十センチも積もってたんですよ。雪は明日にも止むって話ですけど、とける時間も必要ですし…」
「うわぁ…」
エレーナの報告に悲嘆とも感嘆ともつかない声が漏れてしまった。
私は元の世界でもあんまり雪が積もらない地域に住んでいた。
それこそ五センチも積もれば小学生が大はしゃぎするようなところだ。
ちょっと大雪が降れば交通網が麻痺する積雪弱者地域。
三十センチも積もる雪なんて、『大変だぁ』と思うと同時にわくわくもしてしまう。
「ねぇ、ティナ」
「ダメです」
言う前から却下された。
「何で話すら聞いてくれないの!?」
「予想がつくからです。雪遊びがしたいとかおっしゃるつもりでしょう」
なんでバレたし。
「だって本読むのも飽きちゃったし…」
この街で一番大きな宿屋に泊っている私達。
町長のご厚意で娯楽として本とかを貸してくれているけど、日がな一日本を読む生活にも限度がある。
私は読書は嫌いじゃないけど、本の虫ってレベルじゃないんだ。
「雪を触りたいのでしたらお部屋にお持ちします。外で雪遊びをなさるなんて伯爵令嬢にあるまじき振る舞いですよ」
ティナはもともとマナーとかには厳しかったけど、緩いところは緩かった。
だけどカッセードに行ってからなんか気を引き締めましたとばかりにまた口うるさくなったんだよね。
上司でありお手本でもあるディアナに再指導を受けたせいだと思われる。
確かにディアナも外で雪遊びなんて許してくれなさそうだ。
とはいえ、さんざんシェドとの関係を推し進めようとしてきたティナに令嬢らしい振る舞いを強要されるのは腑に落ちない。
「室内に雪持ってきてもすぐ溶けちゃうじゃん」
「少し雪に触れる程度のことでしたらできますよ」
「ちーがーうー。雪だるまつくりたいの!」
「…ゆきだるま?」
ティナはピンと来ないようだ。
エレーナは分かるらしく、あぁ…と頷いた。
「また庶民くさい遊びを持ち出しますね、アカネ様ってば」
「庶民の遊びなの?」
「貴族のお嬢様が雪だるま作ってるの見たことないですよね?」
そもそも貴族の子女の知り合いが少ないので知らないけども。
「むしろアカネ様がなんで雪だるまなんか知ってるんです?セルイラではあんまり雪が積もらないから見たことなんてほとんどないと思うんですが…」
それもそうだ。
元の世界の知識だと言うわけにもいかない私は、本で読んだと言い張るしかない。
「どうしてもということであれば、お嬢様の魔術で冷やしながら溶けないようにして作ることは可能なのでは?」
「ティナぁ、それは違うんだって!雪だるまは雪道をゴロゴロ転がして大きくしながら作るものなんだから!」
元の世界でも子供のころ作ろうとしたことはある。
少し雪が積もっただけでテンションが上がる地域の子供たち。
私もその一人だった。
張り切って雪だるまを作ろうと試みるも、大体雪が薄いもんだから土混じりの汚い仕上がりになる。
車の上とか塀の上みたいに土が混じらない場所の雪は取り合いだったなぁ。
一度でいいから真っ白な大きい雪だるまを作ってみたい。
「我儘をおっしゃらないでくださいな。タライに雪を詰めてきますから、それで我慢してください」
私の希望をピシャリとしかりつけ、ティナはエレーナを伴って出て行った。
…雪をわざわざ目の前に持ってきてもらえるなんてホントお嬢様っぽいVIP待遇だ。
だけどそうじゃないんだよなぁ…
そこは自分で外に出て雪だるま作らせてほしかった。
入れ替わりのようなタイミングで訪ねてきたリードは、机に突っ伏している私を見て苦笑した。
「何拗ねてるんです?」
「雪だるま作りたかった…」
「雪だるま?」
私の言葉にリードは目を丸くして一瞬言葉を無くし、耐えかねたように噴き出した。
「なによぉ」
「いえ、すみません…随分無邪気な我儘だな、と」
「私はいつだって無邪気だよ」
「そうですね、だからこそ性質が悪い」
どういう意味だ。
私が座っているテーブルは窓際に設置されている。
宿の庭が一面銀世界になっているのを見下ろすことができた。
魔術具で暖められた快適な室内で雪景色を眺めるのはそれはそれで贅沢なんだろうけど…
眼下にティナとエレーナの姿が映りこむ。
コートを羽織った二人はどこから借りて来たのか大きなタライとシャベルを持って、せっせと雪を入れ始めた。
半分も詰め終わらない頃に、早くも飽きたのかエレーナが雪玉を作ってティナに投げつける。
声は聞こえないけれどティナの怒声が響いていることだろう。
そのまま口論になったらしい二人は、次第にお互い雪玉をぶつけだす。
せっかく入れたタライの雪まで使って雪玉を作るティナは、怒っているはずなのにどこか楽しそうだ。
…ただの雪合戦である。
「だぁかぁらぁ、私がやりたかったのよそれはー!」
「まぁまぁ。多分この後しもやけで涙目になるだろうから大目に見てあげてください」
ジタバタする私をなだめるリードの言葉は辛らつだ。
うん…まぁ、そうだね。
二人とも手袋とかしてないしね。
ティナの雪玉を華麗なステップでよけるエレーナの姿を見て、ふと思い出した。
「ねぇリード。エレーナって何者なんだろう」
「…何か思うところが?」
「いやだってさ、メイドって少しくらい護身術をたしなんでる人はいるだろうけど、さすがに短剣を飛行する魔物に正確に当てられるほどの投擲術なんて持ってないよね?」
魔物討伐の際、エレーナは私をかばい、襲い掛かってきた鳥の魔物を撃墜させた。
グリフォンには手こずっていたようだけど、それでも最終的に倒してしまったんだ。
私の言葉に納得したようにうなずいて、リードは口を開いた。
「アカネ様、前にスターチス家のメイドは戦闘向きだって言ったの覚えてますか?」
記憶を探る。
そういえば…お姉様がセルイラに戻ってきている時、そんな話をしたような。
「あぁ、言ってたね。確か一番強いのが…あれ、誰って言ってたっけ?」
「その時は邪魔されて言えなかったんですよ。あの時言おうとしたのは、エレーナです」
「エレーナ!?」
まさかの話に声をひっくり返した。
「おかしいと思ったことはありませんでしたか?俺は最初素性がはっきりしていなくて、制約の腕輪をつけるほど怪しまれていた。それなのに見張りも無くつけられていたのはメイドの世話係だけ」
「そう言われてみれば…もしリードが悪いこと考えてたら、メイドなんてすぐやっつけられちゃいそうだよね?」
「そういうことです。隙を見せておいて、俺に悪意があれば動きを見せるように誘われていたんでしょう。もちろん俺にそのつもりはなく、何事もありませんでしたが。とはいえそれなら世話係としてつけられていたメイドが捨て駒なのかと言えば、そんなことをスターチス伯爵達がしないことはお判りでしょう?」
それはもちろんだ。
お父様もお母様も、そんな冷酷な判断ができる人じゃない。
「つまり、対処できるだけの能力を持っていると判断されたメイドがつけられていたんです」
あの時リードの面倒を見ていたメイド…ある程度の交代はあったけど、その主担当はエレーナ。
誰かが部屋に近づいているのか、リードは背後のドアにちらりと視線をやると、口調を対外的なものに戻して続けた。
「エレーナは武術の達人だよ。型がめちゃくちゃだから我流だと思うけど、実力だけで言えばアルノーやエドガーに引けを取らないんじゃないかな」
予想外ではあったけど、説明されると納得できるところは多い。
お姉様がシルフドラゴンに襲われているとの報告が入った際、エレーナは東関門からうちの屋敷まで走って報告に来たみたいだった。
普通のメイドも体力仕事ではあるけれど、関門の衛兵より先にうちへ駆けつけられる脚力はちょっと普通の女性を超えている。
私を馬の上に引き上げたり、魔物を倒したり。
少なくとも魔力を使った肉体強化はできているんだろうし、戦場についていくのを黙認…いやむしろ推奨される程度の腕を買われているということだ。
ふわふわした日ごろのエレーナのイメージからはかけ離れているけれど、護衛として考えるとその方がいいのかもしれない。
「僕の予想では、おそらくエレーナは元は冒険者でシーフをやっていたか、とう」
「えいやぁです」
リードの言葉を遮るように、可愛らしい声が響いてどこからともなくエレーナが飛んでくる。
その着地点を予想していたかのように、リードはスッと半身をよじってかわし、エレーナの衝撃をいなして着地させた。
ひどくスマートなかわし方だったけれど、腰に手を添えられているエレーナはぶすっとしている。
「…リード様って、実はまだ実力を隠してらっしゃいます?」
「なんのことか分からないな」
仕えている家の子息に飛び蹴りをかまそうとしたことについては二人とも触れないらしい。
何故なのか。
さらりと受け流すリードに、エレーナは歯噛みするような表情をした。
「食えない男なのです。でもそこが(アカネ様に)イイ!」
「同盟は本心なんだ?エレーナは僕のお目付け役だったのに」
「本当にすっかりバレちゃってるんですね。でもお目付け役だからこそリード様のことはよぉく見てたんです。うまく隠されちゃうので何を企んでるかまではわかりませんが、アカネ様やスターチス家に害為すことはないって判断できたからこそ、同盟を組んだのですよ?」
「よく言うよ。同盟を組んだ最初の目的は監視員を増やすためだろ?」
その言葉に驚いたのは私だ。
アホらしい同盟だと思っていたのに、真面目な目的がちゃんとあったってこと!?
「私達の純粋な仲人心をそんな風に言われるなんて心外なのです」
「今はそうかもね。最初は違ったろ?同盟がどうとか騒ぎ出したのは僕が復調する前だったじゃないか。そんな早い段階で僕への警戒を解いてたんだとしたらお目付け役として問題だ」
リードが更に逃げ道をふさぐと、エレーナはわざとらしい泣き顔を引っ込めて、困ったように笑った。
「…リドアカ同盟が趣味と実益を兼ねていることは否定しません。あ、シェドアカ同盟はティナの趣味一色ですのでご安心を」
何をご安心してほしいんだろうか。
「あとあと、アルアカ同盟も盟主の趣味ですし、アドリド同盟も私の趣味ですよ?」
「最後の同盟は即刻潰せ」
「いやですぅ」
リードの低い唸りをエレーナはにっこりかわしてしまう。
「ご安心ください。私の本命はリドアカです」
「監視しなきゃいけないほどの男にアカネを任せていいわけ?」
「言ったでしょう?害をなさないと判断したって。同盟を作った当時に確信が持てていなかったことは否定しませんが、今なお疑わしい相手をアカネ様とくっつけようなんて考えたりしないのです」
エレーナは少しだけ笑みを消して語った。
「リドアカ同盟は夏にも解散される予定でした。それが今なおこうして続いていて、さらに同盟員まで増えている。この意味を忘れないでいただきたいのです」
「…エレーナ」
リードは物憂げにその言葉を聞き、私も彼女を呼ぶ声を詰まらせた。
…なんて返せばいいか分からないからだ。
つまり、最初は監視に便利だから同盟ってことにしてメンバーを集め、リードを監視していた。
だけど今はごく純粋なオタ活ですってことでしょ?
感動する要素なくない?
だけど悦に入っているエレーナにそれをそのままぶつけることはできない。
私って空気読める令嬢なので。
そしてそんな空気を払拭してくれたのは、地の底から這ってきたようなティナの声だった。
「えれーーーなーーーー」
「ひゃうっ!?」
ずりずりと雪が満タンに詰まったタライを引きずり部屋に入ってきたティナを見て、エレーナは笑みを引きつらせた。
「急にタライから手を離してどこに行ったのかと思えば…どうして貴女が先に戻っているのかしら?」
「だだだだってリード様が私の不名誉な噂を流そうとしている気配がしてぇっ…」
「言い訳より先に言うことがあるでしょう!」
「ごめんなさいですー!」
ガミガミ叱られているエレーナを横目に、私はティナが持ってきてくれたタライの雪を触って冷たさを楽しんだ。
不名誉な噂ねぇ…
さっきリードが言おうとしていた言葉を思い出す。
『おそらくエレーナは元は冒険者でシーフをやっていたか、とう』
とう…の後は何が続くんだろうか。
盗賊?
いやいや、まさか…流石にそれはね。
ほわほわしたエレーナが涙目で誤っている姿を見て、私は自分の変な予想を振り払った。
雪だるまづくりに関する熱意が具体的なのは、作者がそういう地域に住んでいるからです…
真っ白な雪だるま作ってみたかったなぁ




