062お城の舞踏会と王子様
「…何これ」
舞踏会の開場まであと二時間。
全身を磨かれ、ヘアメイクを施され、あとはドレスを着るだけとなった私の目の前に出てきたのは…
袴ドレスって感じの何かだった。
上半身の胸元が着物のようなデザインになっていて、下半身は細かいプリーツのきいたAラインのスカート。
シルエットとしては袴っぽい。
そこにレースやフリルがあしらわれ、なんともいえない和洋折衷感のある前衛的なドレスがそこにあった。
「お嬢様のドレスですよ」
「いや、うんそれはわかるんだけど」
このタイミングで他人のドレスが出てきたらかえって混乱する。
「なに、そのデザイン…前セルイラ祭で来た青いドレスは?」
「アカネ様あれから背も伸びてますし胸も膨らんできましたし、あれはもうやめた方がいいですよー。今回王都に行くにあたって、こういう時の為に奥様が新しいのを仕立ててくださったんです」
ああ、そういえば少し前にお母様が『お出かけ着を新調しましょう』とか言ってデザイナー呼んで採寸していったな…
てっきりまたお母様と市街でお忍び(忍べてない)デートする用だと…
まさかダンスパーティーへのお出かけだったとは。
そういえばその時、『背が四センチも伸びてるわねぇ』とか喜んでたな。
私たしか元の世界でも中一、二くらいで結構背が伸びたんだよね。
成長痛もあってお母さんに『男の子みたいね』とか言われたりもしたっけな。
そのへんの成長の仕方は同じなのかも。
あの青いドレスはちょうど足首が隠れて綺麗に見えるくらいの丈で作られていた。
四センチ変われば印象が変わるのかもしれない。
だから新調した。
それはまだいい。
「…その奇抜なデザインは何なの…?」
アニメキャラとかが着てそう。
コスプレイベントとかになら溶け込めるだろうけど、この世界では相当異色のデザインだ。
「アカネ様がデザインされたと聞いたんですが」
キョトンとしているエレーナに、こちらもキョトンとした。
なんだって?
「お嬢様、以前奥様とお茶をされていた時に異国の衣服についてお話されていましたでしょう?」
ティナにそう言われて…思い出した。
たぶん二か月くらい前だ。
話の流れで私がうっかり和服というワードを出してしまって、興味を持ったお母様に深堀りされてしまった。
一瞬肝が冷えたけれど、この世界のどこかには和服と同じ服飾文化があるかもしれないと思い直し、本で見た知識という体で説明したんだ。
その時に紙に着物とか袴とかの絵を描いてみせた。
…え、まさかそれで?
「それが奥様の琴線に触れたようで、次にお嬢様のドレスを仕立てるときにはハカマをモチーフにしたデザインにすると意気込んていらっしゃったんですよ。すぐにデザイナーと話を詰めだしまして」
「お母様ぁぁ!?」
お母様の行動力がいらん方向に発揮された。
なぜこの未来を予測できなかったんだ私。
いや無理だろ。
「えっ、これ、着るの?私?」
ただでさえ舞踏会なんて気乗りしないのにこの服!?
いや現代日本のイベントとかならまだいいよ!
この世界の舞踏会にこれって超絶目立つでしょ!
目立ちたくないのに!
「確かに珍しいデザインですけど、素敵ですよー。私はこれ好きです」
「そうですよ、お嬢様。みんなお嬢様に釘付けになりますわ」
それが嫌なんですけど!
異世界知識チートとかあこがれるけど、これは異世界知識テロだ。
ちなみに被害者自分。
誰も得しない。
「…ティナ」
「はい?」
「お腹がいたい…」
「…さ、着替えますよ」
秒で嘘だと見抜かれガン無視された。
むーりー!
いや本当にストレスでお腹下しそう!
いじめ受けてた時にたびたび願っていた、はた迷惑な願い事を久々にする。
王城爆発しないかなぁ!
人に聞かれれば反逆罪で引っ立てられそうな望みを心の中で唱えても、王城は平和そのもので時計の針は止まらない。
抵抗むなしくドレスを着せられ飾り立てられた私、そろそろ時間だよと迎えに来たリード、会場までのルートに問題が無いか確認しに行ったティナと、周囲の貴族と出発の頃合いをあわせるべく様子をうかがっているエレーナ。
つまり、今部屋には私とリードの二人だけ。
「決行するなら今よ」
「何をだよ」
「一緒にこの世界を征服しよう」
「落ち着け魔王」
魔王に魔王扱いされ、むにっと頬をつままれた。
化粧が崩れ…いやもうどうでもいい。
「今日で世界は終わるんだから」
「思春期の感傷で世界終わらせんなよ」
と、思春期の魔王が申しております。
「何がそんな嫌なんだよ。確かに変わったデザインだけどおかしくねーだろ」
「身内はそう言うのよ。それこそ私に反感持ってるアドルフ様とかが私を指さして笑って晒しものにするかもしれないじゃない!」
「なんでそこまで悲観的になれるんだ…」
『アドルフ様そこまで暇じゃねーよ』というリードの突っ込みなど聞こえない。
「伯爵から聞いたけど、同じようなデザインで夫人も仕立ててるらしいぜ。仕立屋からの受けもよくて、次の流行りになるだろうって言ってるとか」
「それならしっかり流行ってから着たい…」
「…ほんと目立つの無理だなお前」
リードは溜息をつき、私の顔を両手で挟み込んで自分の方へ向けた。
赤い瞳が至近距離で私を覗き込む。
涙目でかすむ視界に浮かぶ目の覚めるような赤。
優しく背筋を愛撫するような感覚に力が抜けかけた。
「この顔見ろ。次の流行りになるかもしれない程度のお前のそのドレスと、真似したくても真似できない俺の比類なき美貌、そして隙のない立ち振る舞い。どっちの方が羨まれると思ってんだ」
何言ってんだこいつ。
「安心しろ、場の主役は俺だ。俺の隣にいればアカネなんか引き立て役だ。気にすんな」
張り手の一つもしたくなる言い草だが、それが絶妙に私の力を抜いてくれた。
言い方は悪いけど、励ましてくれているんだろう。
ドレス+リードで余計目立つだけなんじゃないかとかいう反論が頭をよぎる。
でもここまで言ってくれているのにそれは野暮だ。
「わかった、よろしくね大輪の薔薇!」
「まかせろカスミソウ!」
「お二人とも何を言っているのです?」
戻ってきたエレーナが呆れ顔で突っ込みをくれた。
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「まあ、素敵ね」
リードがですね。
「珍しい、あんなの初めて見たわ」
リードほど綺麗な男子ってそういないもんねー、わかるわかるー。
もしくはこのドレスかな?
綺麗だよねー、モデルがどうあれドレスは綺麗だもんねー。
「なるほど、セルイラの…さすがフェミーナ様だわ」
これはお母様への賛辞ねー、よーしOK、私は務めを果たしてる。
煌びやかなシャンデリアが照らす大広間。
入室する前にリードから言われた言葉の通り、私は心の中で相槌を打って乗り切っていた。
いわく『全ての言葉は俺か、夫人への賛辞と思え』とのことだ。
まかせて!私はリードのおまけ、お母様プレゼンツのドレスのマネキン!
そう思うことでなんとか笑顔を貼り付けている。
セルイラ祭りの時と同じ失態はおかさない!
「あのご令嬢がフェミーナ様がいつも自慢なさってる愛娘のアカネ様ね。可愛らしいわ」
「本当…伯爵の面影がありますわね」
わりとすぐに言い訳の利かない言葉が聞こえてきた。
がっつり私の話題だ。
伯爵の面影って言ったのはあれでしょ、お母様よりはお父様の方がまだ一般人よりの顔してるから。
私の顔ってお母様たちみたいな華やかさないもんね。
硬直しかける私の頭に、優しく掌が乗せられる。
「アカネ、大丈夫?」
穏やかな微笑でこちらを覗き込むのは、自称"外面の良い"お兄様である。
『きゃー』なんていう黄色い声が周囲から上がった。
おにいたま、視線が悪化してる。
だいじょばないです。
「ありがとうございます、リード様。こんなに大勢人がいると緊張してしまって」
他称"猫かぶりがうまい"令嬢の私は、なんとかそう返した。
たぶん笑顔に反して顔色が悪いだろうけど、かえってそれがよかったのか、『初々しいわ』『繊細で可愛らしいね』なんて声が聞こえてくる。
そうなの、繊細だからそっとしといてほしい。
入り口から会場を突っ切り、奥の壁際まで行けば、ひとしきりドレスの話題がその場を通り過ぎて一旦落ち着く。
大きくため息をつく私に、リードがボーイから受け取ったグラスを渡してくれる。
「おつかれ、猫かぶり」
「どうも、美猫かぶり」
小声でそんなことを囁きかわして、思わずふっと笑いが漏れる。
うん、セルイラ祭の時よりは落ち着いてる。
ちらちらこちらを見ている人たちの視線は、すっかりリードの美貌に関心がうつってるし。
さすがだ。
それを除いても…リードが居てくれてよかった。
これが家同士のお付き合いとしてさほど親しくない男性がエスコートしてくれるとかだったら、もし普通のドレスだったとしても私はガチガチだっただろう。
不意に。
会場に流れていたおだやかな音楽が止み、華やかな曲調に変わった。
あ、これ習った。
たしか王族が入場するときの曲だ。
王様以外の王族はこの曲。
王様はまた特別な曲が流れる。
周囲が静まり、入り口の方を向いて礼の形をとるのに倣い、私も頭を下げる。
「良い。皆、面を上げてくれ」
涼やかな男性の声が響いた。
顔を上げた先には、肩口までの綺麗な黒髪ストレートに緑の瞳を持った男性がいた。
リードほどじゃないけど、結構美男子。
下まつげが長い。
この方が多分、第二王子のフェリクス様だ。
年は二十三くらいだったかな。
頭がよく、将来は次期国王である王太子様の補佐となることを期待されていて、見聞を広めるためにどこかの国に留学に行っていたはずだ。
それがつい先日帰国したらしい。
今回、私がこの場にくることになった元凶ともいえる。
「…なんか、こっち来てない?」
思わずぽつりとつぶやくと、隣のリードから一瞬表情が消えた。
居並ぶ人波を開けさせ、長い脚で颯爽とこちらに歩いてくるフェリクス王子。
用事があるとしたら私じゃない。
面識のあるリードのはずだ。
とばっちりを受けたらたまらないのでさりげなく距離を置くことにする。
しかしすかさず腰を抱かれて失敗した。
スマートな早業だ。
思わず感心してしまう。
隣のリードは笑顔の仮面を貼り付けているけれど、それに反して私の腰に当てられた手にはドレスに皺を作らんばかりの力がこめられている。
その力の強さに非難の意を感じた。
痛い痛い痛い、ごめん、ごめんて!
逃げようとしたのは悪かったけどさ!
痛みに顔をしかめそうになるけれど、ぐっとこらえて笑顔をつくり、リードの隣に立って王子を出迎えた。
「おおヴィンリード。約束通り来てくれたようだな!」
「フェリクス殿下、ご機嫌麗しく」
「堅苦しい挨拶など抜きよ。ヴィンリードと私の仲だろう?」
昨日会ったばっかりって聞いたけどもうそんな仲良くなったのカナー。
心の中で白々しいことを思う。
…私とフェリクス王子は初対面だ。
だけど彼のことはよく知っている。
お母様がいろいろ話してくれたから。
お母様にとっては甥っ子だもんね。
だから…
「殿下、こちらが妹のアカネです」
「アカネと申します。お初にお目にかかります、殿下」
「ああ、うむ。よろしく頼む」
私の自己紹介をさらっと流したフェリクス王子がリードの手を取り、ぐいっと顔を近づけても私は何も驚かない。
下まつげ長いなぁ。
「ああ、そのタキシードもよく似合っておるよ。まるで月夜に咲いた一凛の黒百合のようだ」
それ褒め言葉なのかな。
黒百合って匂いきついし、花言葉とか怖かった気がするんだけど。
「…恐れ入ります、殿下」
リードがさりげなく手を引っ込めようとしている。
しかし優男に見えてなかなか力持ちなのか、うまく離してもらえないようだ。
私は王子がこんなことをしても驚かない。
驚かないけど…実際目の前で見るとドン引きだ。
フェリクス王子は綺麗なものがお好き。
それは物でも動物でもそうだし、人間もそう。
老若男女問わず、綺麗な人が好きなのだ。
性的志向もマルチなのかまでは知らないけれど、お眼鏡にかなったお気に入りへの執着は激しいと聞く。
あと距離も近い。
この場に参加している人たちもこの光景には慣れっこのようで、『ああ今夜のお気に入りはヴィンリード様なのね』くらいの感じでこちらを眺めていた。
「時にヴィンリード、英雄と魔女が奇跡の再会を果たした話を知っておるかね?」
「…ええ」
それは私たちが冒険者ギルドに行った時の話だ。
英雄ベオトラと、迷宮の魔女マリエルが初めて顔を合わせた。
初めてだ。
再会じゃない。
なんせ、ベオトラは魔王と戦っていただけのつもりで、その裏で攻撃の余波によっていつの間にかマリーが脱出していただけだったのだから、二人が顔を合わせる隙など無かった。
そして二人ともわざわざ相手に会いに行こうと思うタイプでも無いから、これまで顔を合わせる機会も無かったんだ。
けれど、世間的にはベオトラはマリーを劇的に助け出したと思われている。
そしてマリーがお礼を言う間もなく名乗りもせず立ち去ったのだと。
そんな二人がようやく再会した!とあって世間は大盛り上がり。
ギルドで出会った二人は黙って握手を交わし、すぐ別れた。
互いに伝説の人であり奇跡を共有したともいえるあの二人には言葉など必要なかったのだ。
…とかなんとか言われてるけど、たぶんマリーは何も話すことなんかないと思っていて、さっさとギルドでの用事を済ませたかっただけだろう。
ベオトラさんはそんなマリーに気圧されたんじゃないかな…
せめてものパフォーマンスとして握手くらいするよう促したのは周りの人か…もしくはエルマンかも。
ともかく二人の再会エピソードは王城にいる私の耳にも届いた。
王子も知っているようだし、もうすっかり王都中に知れ渡っているんだろうな。
…民衆好みの内容に改変されて。
「しかし私はヴィンリードと私の出会いほど劇的なものはないと考えておる!」
なんか始まった。
大きく手を広げたフェリクス王子は、恍惚の表情で夢想するように朗々と謳いだす。
うっとり閉じられる瞼の下でまつげが荒ぶっていた。
「三年ぶりに戻ってきた母国。疲れの残る体を持て余しつつ歩いていた中庭。そこで見つけた木漏れ日の下に佇む一人の少年はまるで人里に迷い込んだ妖精のようであった」
魔王です。
「精巧な人形のように一見すると冷たくも感じ、声をかけることさえ躊躇ってしまうほどの美貌を持つ彼は、こちらに気付くと花がほころぶように微笑んだ。そう、まるで初めて恋を知った少女のような瑞々しい笑みを私に向けたのだ!」
なんで少女になった。
「それが私にとってどれだけの衝撃であったか!」
知らんがな。
たぶんリードは普通にいつもの猫をかぶって挨拶しただけだし、他の人も同じように王子様に挨拶してたと思う。
あと、なんか勝手にリードが恋したことになってる。
権力者の妄想怖い。
下まつげが長い。
おそるおそる見上げたリードの目が死んでいた。
その目の奥が『こいつ殴っていいかな』って言ってる気がしたので、後ろ手で背中を撫でて宥める。
猫は最後まで被りましょう。
「フェリクス殿下、お話し中失礼いたしますわ」
「む、なんだ。私は今ヴィンリードと…おお、ラウラではないか!」
言葉が切れた頃合いを見計らい、横から声をかけてきたのはピンクブロンドの柔らかな髪を揺らし、たれ目の青い瞳が柔和な印象を与える美女だった。
年はフェリクス王子と同じくらいかな?
「久しいな」
「ご無沙汰しておりますわ。この三年間、殿下がいらっしゃらなくてとても寂しかったんですのよ」
「おお、すまぬな。私もこの国に残してきたそなたたちがずっと気がかりであった。それにしてもそなたの嫁いだ領地は遠方であっただろう」
「うふふ、今夜は殿下主催の舞踏会と聞いて、急いで馳せ参じましたのよ」
「愛いやつめ。よし、始まりのワルツはそなたと踊ろう」
「まあ、嬉しゅうございますわ」
フェリクス王子は昔なじみのお気に入りにすっかり気を取られている。
ラウラと呼ばれた女性はさりげなく殿下の視線をさえぎり、リードを捕まえていた手を自分の頬に添えさせ、体の向きを変え、ホールの中央へと誘導していった。
去り際、こちらにウインクを残して。
「…助かった」
「ラウラ様素敵」
ぐったりするリードと、鮮やかな助け船に感動する私。
カッコイイ。
あれぞヒーロー。
「アカネをどうしても連れてきたかった理由、わかっただろ?」
「ええ、まあ…」
パートナーなしであの王子の前に立つのは、車に乗らずにサファリパークのライオンゾーンを闊歩するようなものだ。
それにしても、フェリクス王子といい、ローザといい…
「リード様って強烈なファンつきやすいですよね」
「…なんのことかな?」
わかってるくせに、認めたくないらしい。
そしてフェリクス王子の『そろそろ始めようか』なんてゆるい号令とともにワルツが始まる。
一番簡単なワルツを危なげなくリードとこなし、一息ついた。
さあて、どのタイミングで抜け出そうか。
三番曲くらいまでいけば抜けてもマナー違反にはならないはずだ。
それくらいで帰りたいなぁ。
二曲以上同じ人と踊ると特別な関係アピールになっちゃうからリードとはもう踊れないし、他の人に気を遣いながら踊る気力もない。
リードとは『最初のワルツが終わったら壁際でおとなしく飲み食いしてよう』と相談済みだ。
食事中は他の人からお誘いがかかることも無いだろうし。
やる気なしモード全開で申し訳ないが、王子の誘いに応じて出席したという事実を作りたかっただけなんだからいいだろう。
「アカネ」
ぼんやり果実酒を傾けていると、リードが私の肩を叩いて注意をひいてきた。
意図されている方向に視線を向けると…
銀色に輝く短髪。
明るい朱色の瞳。
見慣れた配色なのに、人が変わるとこうも印象が違うのかと驚いてしまう。
野生の狼のような印象を受けるその男性は、少し離れた場所からこちらを値踏みするように見据えていた。
「…あの人ってもしかして」
「アドルフ・ベルブルクだろ。言ったじゃねーか、今日来るって」
リードと囁きかわし、内心で溜息。
舞踏会参加とかドレスのインパクトが強くて忘れていた。
…そうだった、この人の問題が残ってたんだ。




