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魔王の隣で勇者を想う  作者: 遠山京
第三章 令嬢と姉

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050私のシェリー

<Side:コゼット>



セルイラの屋敷。

もともと私が使っていた私室はそのまま残されており、私とスチュアートがセルイラに滞在中の部屋としてあてがわれている。

扉を開けて入室すると、視線をめぐらせる間もなく、サファイヤの瞳と目が合った。



「おかえり、コゼット」


「……」


「夫人から良い茶葉を頂いたんだ。君も飲むかい?」



彼のことだ。

ヴィンリードと私のやり取りも、中庭でのダンスも、きっと知っているんだろう。

知りながら、知らないふりをする。

優雅にティーカップを傾ける彼はいつだって穏やかに、こうして私を出迎えてくれる。

私の望まないことを、決してしない。



「プロポーズの時も…そうだったわね」



本当は知っていた。

彼が私を大切に思ってくれていること。

けれど私の外見だけを好んでいるのでは、深く触れ合ってこれ以上の失態を見せれば心が離れてしまうのでは、と思うと怖くて、彼の思いにも自分の思いにも蓋をしていた。

家族とも、幼いころから世話をしてくれているメイド達とも違う、完全な赤の他人ながら私の傍にいてくれる人。



「プロポーズ?」



扉の前に立ち尽くしたまま動かない私に、彼はゆっくり近づいて優しく声をかけた。



「二度目に会った時よ」



思い出すのは、今と同じくらい暑い夏の日。

熱烈なラブレターに、それとなくもう一度会いたい旨を返信して間もなくのことだった。

王子として忙しいはずのスチュアート王子は他のスケジュールを押してでも無理に私に会いに来た。

やっぱり親しくない相手の視線に己をさらすのが苦手で、ドアに半身を隠したままだった私。

けれど彼はそれを咎めるでも戸惑うでもなく、穏やかに微笑んでひざまずき、私に手を差し出した。

そして口にしたのが、プロポーズの言葉。



『私と結婚してほしい。式は君の望む通りのものを挙げさせてあげられるよ』



私にとっては最高のプロポーズだった。

スチュアートは察してくれていた。

王子の結婚式というものが、私にとってどれだけ苦痛な場であるかを。

晴れ姿を見せたいなんて思わない。

大勢の目にさらされるなんてごめんだもの。

だから王族に嫁ぐなんて有り得ないって思ってた。

でも王族だからこそ、私を全く人目にさらさないで式を挙げさせることもできたのよ。



「結婚式に、私が出なくて済むようにしてくれた」


「ああ…そのことか」



神殿で精霊に愛を誓うのがパラディアの婚儀だった。

けれど、その場に出たのは私ではなく…私の替え玉の女。

パラディア王家の者は必ず己の影を用意する。

大抵は良家の子女を侍女や近侍として迎え、その任を与えることになる。

王家の秘儀で外見を瓜二つに変え、要事には矢面に立つ存在。

悪い王族はそのまま影に乗っ取られてしまうという、怖い話のような噂まである。

これは王室の子を育てる際戒めとして伝えられる話だというけれど、果たして本当に作り話かしら。



「…まさか初仕事が国王陛下への謁見や結婚式の代理だとは思わなかったでしょうね」


「彼女は不満なんて口にしていなかったよ」


「…そうね」



きっと…言葉が見つからなかったんでしょうね…ええ、自覚はあるわ。

初めて聞いたとき、唖然としていたものね。

式典の時こそ要人は狙われやすいとはいえ、誓いの場となれば別だ。

王子ですら本人が出てきているのに、その妃だけは影だなんて話にならない。

けれど、そう分かっていても私はその場に出ることができなかった。

そしてスチュアートも…それを決行した。



「少しだけ、後悔しているの」


「何を?」



目の前に立つ彼の胸に、そっと頭を預ける。

体を小さく震わせ、動揺する気配が額から伝わってきた。

細く見えるのに、思ったより厚い胸板。

それを知ったのは、一昨日魔物たちから逃げるとき。

私を馬上に引き上げる力は強く。

無我夢中でしがみついた背中は広かった。


彼のことは信頼している。

けれどこうして体を預けて甘えることすら…私はこれまでできなかった。

夫婦はおろか恋人とすらいえない関係を、それでも彼は許してきてくれた。

体の接触こそほとんどなくても、私はずっと彼に甘えてきていたのだと今更気付く。



「あなたに…他の人に愛を誓わせてしまった。他の人が、あなたに愛を誓ってしまった」



息を呑む声が聞こえる。

遠回しな言葉。

けれどきっと彼には伝わったはずだ。

おそるおそる背中に回される腕。

慣れないその体温を拒まないでいると、強く抱きしめられた。

息苦しい。

初めての感触に違和感を覚えるけれど、不思議と体が熱くなるだけで悪い気はしない。

体が軋みそうなほどの圧迫感も、彼がこれまで抑えてきた思いの丈だと思うと受け止めたくなる。



「愛しているよ、シェリー。誓いの言葉が必要ならいつだって何度だって口にする。初めは興味本位だった。けれどずっと側にいるうちに、君の朝露のような繊細な心と愛情深い人柄にどんどん惹かれていった。あの日、誓いの場で口にした愛の言葉より、今のこの気持ちの方が強く、紛れもない本当の気持ちだ」



耳元に降り注ぐ甘い言葉。

ずっと聞いていたいような、耳をふさぎたいようなもどかしい思いが胸を焼く。

胸に押し付けられた私の唇から漏れ出た声はか細くて、返答は彼に届いたか分からない。

けれど抱きしめる力がいっそう強くなったのが、きっとその答えだろう。



『私もよ、シェリー』






==========

<Side:ヴィンリード>



すっかり光の失せた屋敷内。

サロンから続くバルコニーに立っていると、庭の木々の香りが髪を撫でる。

不意に強く拭いた夜風に紛れるように、現れた気配と声。



「約束通り待ってくれていたようね」


「美女からのお誘いをお断りするほど馬鹿な男ではありませんので」


「十分馬鹿な男だわ。私にそんな口上を使っても何にもならないわよ」



そう口にしながら俺の横に歩み寄ったのは、月の精霊と言われても納得してしまいそうな美女。

…アカネがこの世界に来た経緯は聞いたけど…無理があるよな、この人と姉妹の設定って…

アカネも素地は良いのだが、比較対象が悪い。

それにしても、昼間とは打って変わって堂々とした立ち姿だ。

ずっと口元を隠していたはずの扇を持つ手は下ろされ、美貌をあらわにしている。

そこに自信のないそぶりはいっさい見えない。



「普通に話してくださるようになりましたね。血を分けた姉妹以外でも大丈夫だと、自信がつきました?」


「…知ったような口ぶりね。まあ、否定はしないけれど一番の理由は違うわよ。貴方が私の平気な部類の人間だと確信が持てただけ」


「平気な部類?」


「視野が狭い人は平気なの」



その言葉に目を丸くした。

痛烈な皮肉だ。



「私を見ていない人。貴方もそう。私の事なんてどうだっていいって顔してる」


「…僕何かしました?」


「責めているんじゃないの。私にとっては心地いいもの。そういう意味では、スチュアートが一番苦手だわ」


「殿下はコゼット様のことをよく見ていますからね」


「だけど時々うまく目を逸らしてくれるの…悪いことをしてるとは思ってるわ」


「かなりやんちゃなさってますしね」



近衛兵の乱用とか。



「…そのことじゃないわ。私じゃない誰かに誓いの言葉を言わせたことよ」



婚儀の話か。

パラディア王家はだれもが影を用意すると聞いたことがある。

…まあ、何をしたかは想像がつくな。

影役の侍女もまさか誓いの言葉を言わされるとは思わなかっただろうよ。



「スチュアート様に愛されている自覚はおありだったんですね」


「そうでなければここまでしてくれないでしょう…ずいぶん女の趣味が悪い王子様だとは思っているけれどね」



そんな憎まれ口をたたきながら、その声はどこか優しい。



「よかった」


「何がかしら?」


「あ、いえ…コゼット様がこうして僕と話をしてくれるようになって良かったな、と」



思わず口についた言葉を慌てて誤魔化した。

…王子の一方通行かと思ってたけど、なんか解決したみてーだな。

とはいえ年下の義弟にこんな心配をされても不愉快だろうから口にするのは控える。



「それで?そんな話をするために僕を呼び出したわけではないでしょう?」


「…ええ。貴方が私の真意を確かめようとしたように、今度は私が確かめるために来たのよ」



風が黒髪を揺らす。

これまで逸らされ続けていたはずの新緑の瞳がまっすぐこちらを見据えた。

美人の真顔は迫力あるな。

自分も大概常人離れした容姿で、それを自覚して利用しているが、受け手に回ることはあまりない。

唇を引き結んで見つめ返す俺に、涼やかな声が突き刺さる。



「アカネちゃんをどうするつもりでいるの。貴方、何か企んでいるでしょう」



尋問にしてはずいぶん直球だな。

困ったような笑みを浮かべて見せる。



「どうしたんですか、急に。どうしてそんなことを?」


「怯えた獣の勘を甘く見ないでちょうだい」


「…獣…」



根に持ってるな…



「企んでいるわけじゃありませんよ。野望があるだけです」


「何が違うのよ」


「アカネを守ることがそれにつながります。彼女を裏切ることはありませんよ」


「それが信じられないのよ。そこまでアカネちゃんに入れ込む理由が分からないから」


「アカネがあまりに魅力的だから仕方ない、とは思わないんですか?」


「私は両親やシェドみたいに盲目的じゃないのよ」


「……」



どの口が言っているのかと、思わず言葉を失ってしまった。



「あなた、出会った翌日から守りたいとか言ってアカネちゃんに懐いていたそうじゃない。アカネちゃんの魅力はね。会ったばかりの人間に分かる類のものじゃないのよ」



なるほど、それは同意できる。

この様子だとおためごかしは効きそうにない…

いっそ、虚言だと思われてもインパクトのある言葉の方がひとまずは引き下がってくれるだろうか?



「そうですね、では僕の正体を明かしてしまいましょうか」


「正体?」


「僕はね、本当は魔王なんです」



さらりと口にする。

コゼット様は目を見開くでもなく、真顔で凍り付いていた。



「魔王としての凶暴性を抑えるのに、アカネの高い魔力が役に立っています。ああ、あと個人的にも彼女のことは面白くて気に入っているので」



反応が無いことも気にせずつらつら述べていると、凍り付いていたコゼット様の体が弛緩した。



「…なるほど、よく分かったわ」



目を見張ったのはこちらだった。

虚言に呆れて追及をあきらめた言葉ではなく、本気で腑に落ちたような声色だったから。



「…信じるんですか?」


「信じてはいないけれど納得したわ」


「正気とは思えませんが…」


「自分で言ったくせに随分ね」



いや、そりゃそうだけどよ。

僕は魔王です、なんて言われて納得するとか俺のイメージどうなってんだ。

からかわれているのかと訝しむが、コゼット様は眼下の庭に視線を落として真面目な声色で語る。



「アカネちゃんの尋常ならざる魔力について、報告は受けているわ。アカネちゃんだけじゃなくて貴方までちょっとおかしなくらい優秀な魔術師だってこともね…あの日、私達が魔物に襲われていた時に助けてくれた冒険者は貴方達でしょう?」



ちらりと視線を向けられて閉口する。

…やっぱり気付いていたのか。

あの時スチュアート王子が誤魔化してくれて事なきを得たと思っていたが…



「誤魔化せたと思っていたのね?この私がアカネちゃんの声を聞き間違えるわけがないでしょう」


「…それもそうですね」



納得してしまった。

俺も変な慣れ方してきてね?



「では何故止めなかったんです?」


「…スチュアートが見逃すことにしたみたいだったから」


「なるほど、王子を信頼していらっしゃるんですね」



そう微笑ましく言うと、コゼット様は慌てたように口を開いた。



「…そ、それにアカネちゃんは頭のいい子よ。本当に危ないと判断したら逃げるはず」



いや、判断はできても実行しきれない粗忽ものだぞ。



「…それに、あの時あなた達は何らかの方法で魔物の大群を退けた。ならきっと大丈夫だと…ああ、なるほど、あれも魔王様の命令に魔物が従ったというわけ。まさか暴走自体からして貴方の自作自演なんてことはないわよね?」


「まさか…そんなことをしても僕に何の得もありませんよ」


「…それもそうね。どうやらずいぶん叱られたようだし」


「…そのことは思い出させないでください…」



書類はもう見たくない。

いや、つーか本気で魔王だと信じ始めてないか、この人。



「それにね、今日一日話していれば分かるわ。あなたは頭の悪い人間じゃない。あんな王室の騎士団達でも生存が危ぶまれる場に駆けつけて、私たちを救出した後の対処まで買ってでようとするんだもの。アカネちゃんの爆発的な魔力を知っていて貴方がそれを許すということは、あの子の魔力を御せるだけの自負があるということ。十五歳そこらの少年にそんな力があるのが不思議だった」


「…魔王なら納得すると?」


「魔王について詳しいわけではないけれど、普通の少年と言われるよりは信憑性があるわね」



極論過ぎる。



「魔王と言う点は気にならないんですか?悪者ですよ?」


「言ったでしょう?魔王には詳しくないの。魔王の人柄にもね」



魔王の人柄なんか学者だって気にしねーぞ。

呆れる俺に、コゼット様は視線を流して微笑んだ。



「万人の味方だなんていう正義の勇者様より、アカネが気に入ったとか利があるから側に居るっていう独善的な魔王様の方が、よほど親しみが持てるし信頼できるわ」


「…同意しますが、あまり人に言わない方が良い価値観ですね。敵を作ります」


「あら、人と会いもしない人間に敵なんか作れないわよ」



酷い自虐をぶっこんでくる。

言葉を失う俺を見て、コゼット様は口角を上げた。



「気が済んだわ、けれどね魔王様、いいこと?平和を乱そうが世界を蹂躙しようが私の知ったことではないけれど、アカネちゃんを傷つけるようなことをしたら許さないわ」


「…僕はアカネの奴隷のつもりで今もここにいるんですよ。彼女を傷つけるような真似をするつもりはありません。彼女が僕を裏切らない限りは」


「あらそう。それならアカネちゃんがアカネちゃんでいてくれる限り、この世界は安泰ね」



けろっとそんな事をのたまうこの人は、実は結構図太いのではないだろうか。

繊細さと図太さを兼ね備えているところだけは、アカネと姉妹っぽい。



「私のシェリーが待っているから戻るわ。おやすみなさい」



そう言って満足げに去っていく後姿を見送り、苦笑する。

すると、入れ替わるようにやってくる人影があった。

気配を感じていたから驚きはしない。



「アカネ、どうしたの?」


「…寝付けなくてバルコニーに出たら、二人が話している姿が見えたから…」



なんだか複雑そうな表情で言いにくそうにするアカネ。

そういえばアカネの部屋からはこのサロンのバルコニーが見えるな。

俺の横に並び立つアカネは不機嫌そうに唇をとがらせていた。

寝間着姿で歩き回っていることを咎めようと思ったのだが、その表情を見て今は控えることにする。



「…何怒ってるの?」


「…さっきお姉様とすれ違ったけど、機嫌よさそうにおやすみの挨拶された」



それの何が悪いのか。

返答に迷っていると、アカネはさらに続ける。



「こんなの生まれて初めて。さっきバルコニーから見えた時、お姉様楽しそうに話してた。私の方が付き合い長いはずなのに…」



『いや、避けられてたから付き合えてなかったけど…』と小さくごにょごにょ呟く姿を見て、ようやく納得した。



「…やきもちやいてるの。しかも敵視するの俺の方なわけだ」



脱力する。

せめて逆にしてくれたら少しは立つ瀬あったってのに本当にこいつは…

アカネと話しているとつい仮面がはがれる。



「だってリードが来てからいろいろ事態が好転してるんだよ!」


「それは俺が優秀なんだから仕方ねーだろ」



褒められてんだか何だかわからない言葉を躱し、ため息をつく。



「ここんとこ、俺はアカネの為に身を粉にしてあれこれ動いたってのに寄こされるのは文句かよ」


「う…それについては本当に…感謝してます」


「言葉だけではどうとでも言えるよなー」


「ち、違うよ本当に!一段落したらリードにお礼しなきゃって思ってたの!私にできることならするから言って!」



アカネは本当に焦ったような顔で手を振り首を振りそう訴える。

魔力払う?魔力!とか何とか言い募る姿を見て、思わず笑ってしまった。

俺はさんざんアカネの奴隷だと言い張っているのだから、『奴隷なんだから私の為に働いて当然!』と返されても反論できないのに。

たぶん思いつきもしないんだろうな。

そんなご主人様だから、俺は…



「アカネ、じゃあ祝って」


「祝う?何を?」



疑問符を浮かべるアカネに、にっこり微笑んだ。



「いいから、祝え」


「ええ…よくわからないけど、おめでとう?」


「ん、ありがとう」



疑問符を張り付けすぎておかしな顔になってきたアカネを『用は済んだからさっさと寝ろ、寝間着でうろつくな』と小言とともに追い返す。

『説明くらいしてよ、私なに祝わされたわけ?』とか文句を言いつつも、急激に眠くなってきたようで目をこすりつつ踵を返した。

きっと寝たら忘れているだろう。


…アカネが急に眠気を催したのは、催眠効果のある花粉が流れてきたせいだ。

実を言うとバルコニーの近くにある桜の木をこっそり魔物化している。

いざという時に屋敷内の人間を無力化する為だったが、まさか初仕事がお姫様を寝かしつけることになるとは。

バルコニーに差し掛かる桜の枝を撫で、初仕事を労った。

また一人になったバルコニーは静かで、草の匂いのする風だけが吹き抜ける。



「シェリーか…」



アカネの部屋の窓に視線をやりながら、ふと呟く。



「身命を賭して守ると決めた相手なら俺のシェリーはアカネか?」



…どうでもいいな。

なんにしても、あの日俺は手を取る相手を間違っていなかった。

もしアカネが俺を裏切ることがあれば、魔王の力が完全覚醒する前に自ら命を絶ってひっそり勇者の気分を味わおうかと思っていたのに。

きっとかえって楽であろうその道を、俺のご主人様はきっと選ばせてくれないんだろう。


そして、そんなシェリーの心が間もなく他の男に掻っ攫われるのを、俺はまだ知らない。

朝露のような繊細な心ってどんなんだ。


三章はこれにて終了です。

今回はもともと他の人の視点が多かったので裏話は投稿しません。

四章は四月頃開始予定です。

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