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ピンボール

作者: 963special

くだらない街にある古いボーリング場は

オールナイトで住民に遊びを提供する


玉が転がるジェットのような音


ピンが跳ね飛ばされる抜けるような快音


悲鳴のような歓声


そんな周りとは全く関係なく

男は一人でピンボールをやっていた


ボーリング場にありがちな

ゲーム機を並べたワンコインの遊びに

熱中している危険そうな男


両手は激しく台の横のボタンを引っぱたくと

フリッパーという名の部品が激しくボールを弾き飛ばす


暴力的でありながらリズミカルに

男は手先だけでなく

全身を使ってゲームを楽しむ


台に腰でショックを軽く与え

ボールが自分に有利な動きをするきっかけを作り

腰をひねることでボタンを操る手のひらに

絶妙な力加減を与える


点数が伸びるほど男は興奮して

小さな言葉を発する


fuck!


oh yeah!sex!


そんな品のない単語を口にしながら

男はピンボールを続ける


最高のプレイをするが

品のない最低なヤツ


彼のおもちゃになっているピンボール台の気持ちは

きっと街中の女達にはわかるだろう


だから彼は一人でピンボールをやる人間になった



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