表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集3

ひと粒に

作者: 夏生

米をとぐ

白い濁り

どんわり

沸き上がる


一粒は重さなど

ないようで

より集まると

腰が抜ける重さで


一粒では

成り立たない

一粒では

ただの粒止まり

なのに


より集まると

こちらを押し潰す勢い

熱を加えると

甘美な白い力となる


米一粒に神が宿る


かたい粒よく見れば

金色に輝く神が

ゆらゆら手を振っている

ような気がして


一粒も逃すまいと

手のひらの底深くして

白い濁り水を流す


掬いきれなかった

白米が点々と広がる

流して仕舞う

ごめんなさい、を

告げ忘れ


流された米にも

神が宿っていたら

罰を与えに戻ってくるかしら








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 祖母がよく、お米一粒をつくるのにも、お百姓さんが大変な苦労をしてつくっているのだと言っていたのを思い出しました。 そう考えると、一粒一粒に小さな神様が宿っているのかもしれないですねo(^…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ