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英雄くんはおうちに帰りたい  作者: ホッシー@VTuber
第三章 英雄くんは王都へ行きたい
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第216話 強化装備

 それからノンとノエルは露店街を見て回ります。彼は物資の調達のためにこの場所は何度か行き来しましたがノエルと二人で回るとまた違った視点から露店を見ることになり、先ほどでは見つけられなかった素敵な露店を何度か発見できました。


「んー」


 数十分ほど経った頃、ノエルは一つの露店の前でジッと商品を見ていました。その露店はここでは珍しく宝石を扱っており、キラキラと光を反射するアクセサリーを売っています。


「気になったものがあったの?」

「ちょっとこれが気になって」


 これまで食べ物や冒険者の装備が売っている露店ばかり興味を示したノエルでしたが逆に衣服などのおしゃれ関係の露店はスルーしていました。そのため、彼女をここまで引きつけるアクセサリーはどんなものだろうとノンも気になってその視線の先にあるものを見ます。


(これ……)


 彼女視線の先にあったのは一つの指輪でした。前世でも見たことのない白い宝石が施されたそれはどこか不思議な雰囲気を纏っています。そして、なにより僅かな魔力を帯びていました。そう、この指輪は強化(エンチャント)装備。効果はわかりませんがこんな露店で売っていていいものではありません。


「さすがノエルだね」


 ノエルは魔法を扱えますが魔力感知は苦手らしく、この指輪を見つけたのは直感でしょう。ですが、魔力感知に優れているノンですら彼女に言われるまで指輪の魔力に気づきませんでした。露店の店主も強化(エンチャント)装備だと知らずに売っているのでしょう。


「ん? わたしすごい?」

「うん、冒険者に向いてると思うよ。お姉さん、これください」

「え!? き、君、お金は?」

「ありますよ、はい」

「ま、毎度あり……」


 もちろん、強化(エンチャント)装備だということを抜きにしても宝石を使ったアクセサリー。それなりの値段はしますが冒険者銅級のノンにとって気にならない程度だったため、誰かに買われる前にさっさと購入してしまいました。


「おー、ノンくん、大人」

「はい、どうぞ」

「ん? わたし?」

「うん、きっと君のためになるだろうから」


 強化(エンチャント)装備には呪われているものもありますがノンの魔力感知の精度なら呪いの有無も確認できます。この白い宝石の指輪にはそういった類の気配は感じられなかったため、ノエルへと手渡しました。


「……ありがとう」

「? どういたしまして」


 不意打ち気味にプレゼントされた指輪にさすがのノエルも動揺したようでもにょもにょとしながらお礼を言います。しかし、ノンは冒険者になりたいという彼女の夢を応援する、という意味で指輪をプレゼントしたため、彼女の様子に首を傾げました。


「じゃあ、次のお店に行こっか」

「うん」


 ノンに手を差し伸べられたノエルは手に持つ指輪をチラリと見て右手の中指に付けた後、彼の手を取ります。


「指輪、似合ってるよ」

「……ノンくん、わざとやってる?」

「え、何が?」


 不思議そうにする彼にノエルは小さくため息を吐き、肩を竦めます。その拍子に彼女の右手に付けられた指輪が光を反射してキラリと光りました。

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