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第12話 鍛錬

「……」


 睡眠サイクルが落ち着き、平穏な日々を生きていたノンですが今日は起きる時間がいつもより遅かったため、いつもの寝る時間になっても眠気がやってきませんでした。エフィがずっと歩く練習をしている彼の体調を気遣い、一日中、絵本の読み聞かせをしていたため、体力の消費が少なかったのも原因の一つでしょう。


(どうしよっかなー)


 現在、子供部屋にはノン一人。ほぼ一緒にいるエフィはご飯かお風呂かわかりませんが少し前に部屋を後にしています。きっと、ベビーベッドに寝かせた時、少しだけ眠たかったので目を閉じていたため、ノンが寝たと勘違いしたのです。なお、眠気はすぐにどこかへ飛んで行ってしまいました。


 久しぶりの一人。この時間をどうにか有効活用したいノンですが、天井を見上げ続けるばかりで特に何も思いつきません。感じるのはベビーベッドの柔らかい感触と窓の外から聞こえる僅かな風の音。そして、いつもと同じ何かが吸われる――。


「ぁー」


 ――そうだ、これだ。ピンと来たのでしょうか、ノンは少しだけ声を漏らしながら自分の手をジッと見つめます。


(今のうちに魔力のことを調べてみようかな)


 どうやら、吸われている何か――魔力(仮)に関して色々と検証するようです。


 これまでにわかっていることは三つ。


 一つ、魔力(仮)は体力とは違い、前世では感じることのなかった不思議な力であること。


 二つ、魔力(仮)は今も首から下げている指輪に吸われているような気がすること。


 最後、この現象が起こる直前、ノンは頭の中で『ステータス』と念じ、魔力(仮)が消費された気がすること。


「うー」


 たったこれだけのヒントで答えを導き出せるとはノンも思っていません。ですが、考えをまとめておけばちゃんと話せるようになった時にエフィに質問できます。


(それに……)


 魔力(仮)の行き先が指輪だとわかった頃から何となく、その流れを感じ取れるようになりました。例えば、こんな風に――。


「おー?」


 ――そう考えながら試しに指輪に流れる魔力(仮)を動かしてみると少しだけ流れが変わったような気がします。イメージは小さな川に手を入れると水の抵抗を感じるような感覚でしょうか。


 では、今度は小さな川そのものに干渉。すると、川の流れが変わりました。直線的な流れが体の中を巡るような動きに変化したのです。


(でも、結局、最後は指輪に行きついちゃうなー)


 それから試行錯誤を繰り返しましたが終着点だけは変えられませんでした。しかし、魔力(仮)を動かせるようになったのは大きな一歩です。今なら『ステータス』と念じた場合、何かが起こりそうでした。もちろん、そのせいで家族に心配をかけてしまったこともあり、安直に試すつもりありません。もう少し様子を見ることにします。


 それからしばらく魔力(仮)を動かすのに夢中になっているとそれらは彼の想像以上に小さな体に内包されていることに気づきました。これほどまでに巨大な存在が体の内側にあれば魔力(仮)の存在を知らなかった頃でも何かしら感じ取れそうなほどです。その原因として考えられるのはやはり、ノンが昏睡状態に陥ったあの現象でしょう。


(もしかして、指輪に吸収されたことで増えた? あー、でも、もう、眠――)


 魔力(仮)は消費すればするほど増加する傾向にあるのではないか。ノンはそう結論付け、ゆっくりと瞼を閉じます。慣れないことをして疲れてしまったのでしょう。脱力感を覚えながら彼はすぐに眠りについてしまいました。








 ――スキル『■■』の効果が発動しました。

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