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第4話 避難

「なんだ?揺れが収まった?とにかく避難しないとな。」


その後心也はこの場をあとにした。海の方には消しゴムサイズの黒い何かがいたのにもかかわらず。


*************************************

7時37分 対策本部


「了解した。本部長!今現在グリードが、糸島市宮浦港にて動きが止まっているとのことです。」

「わかった。福岡県の避難状況はどうなっている?」

「現在糸島市では100%、福岡市でも100%、那珂川市、春日市、大野城市では98%まで完了しています。福岡県の全市町村で90%以上が完了しています。」

「わかった。九州全域にも避難勧告を出しておけ。こっちは防衛省と内閣府に報告しておく。」


**************************************


春日市役所の近くを横切ると、拡声器(メガホン)で何かを話している人の周りに人だかりができていた。心也は迷いなくその人だかりに向かって走り出した。


「トラックに全員乗れますので、慌てず2列に並んでお待ち下さい!!慌てず、前の人も押さずにお待ち下さい!!前の人が進んだら、止まらず前に進んでください!!」

「あぁ、この薄緑色のトラックに乗って避難するのか。」

「そこの人!!すぐに後ろに並んで!!大丈夫、君も乗って避難できるから!!」


男は大きい声で、しかし声色は優しく呼びかけてくれた。その人は優しく微笑んでいる。それは多分皆の不安を和らげるためだと思う。俺は避難に従って列に並んだ。俺の番は意外と早く回ってきた。


「止まらずお進みください!!はい、そこの男の人で乗るのやめてください!!次のトラックに乗り込んでください!!」


俺の前に並んでいた女性の人で、トラックに乗る流れが途切れた。俺の後ろには、さっき来た親子連れの家族が一組と、前にいる女性の一人が並んでいる。避難民の乗ったトラックが役所を離れる。そして俺達が乗るトラックが駐車場から顔を出す。


「皆さん、トラックが来たので乗り込んでください。奥から順に座ってください。」

(よし、やっと避難できる。)


俺はそう思った。だがそんな思いもすぐに打ち砕かれる。現実とはそういう世界なのだ。


ゴゴゴッ!!


「うッうわー!!」

「え〜ん。怖いよ!」

「大丈夫だ、早くこの車に乗って逃げるんだ。」

「慌てずトラックにお乗りください!!大丈夫です、ここはまだ安全ですので!!」

「やばいやばい、早くトラックにならなきゃ!」


俺と他の人も乗り込み、誘導員の人も乗り込んだ。トラックは、最後の人を乗せると勢いよくバックでUターンをして春日市役所をあとにした。


ブロロロロ


春日市役所をあとにして約3分後大きな音と衝撃が伝わってきた。俺は、走るトラックの後ろからそっと顔を出す。そこには平屋一軒分の大きさの怪獣と、黒いなにか(ミサイル)を怪獣めがけて放つ飛行機がたくさん飛んでいた。まるで人に群がる蚊の大群のように飛行機が飛んでいる。


(やばいやばい。あの怪獣ここに向かってきてたのか!?)

「なあ、このトラックもっと速度出ないの?」

「わかった。」


会話が終わるとトラックはいきなりスピードを出した


「うわッ。」

「大丈夫ですか?」


いきなり速度が出たせいで危うくトラックから飛び出しそうになった。だからといって速度が落ちるわけでもなく、その速度を維持したまま北九州自動車道を走る。




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