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4.入学式

目を覚ました。

天蓋付きのベッドで体を起こす。


「リリーお嬢様、おはようございます。」


ベラが部屋に入ってきた。

王立学園の制服を手に持っている。


「おはよう。」


「今日は入学式ですね!

最高に美しくしましょう!!」


身支度をした。


「本当にお綺麗です!」


艶のある金髪。

長いまつ毛に縁どられたブラウンの瞳。

新しい制服に新しい革靴。


「ベラ、ありがとう!」


「いえいえ。


…しばらく会えなくなるのが寂しいです。」


「私もよ。

15年間ずっと一緒にいてくれたベラたちと会えなくなるなんて。

そんなこと初めてで、想像できないもの。」


「長期休みになって、またお会いできることを楽しみにします。」


「私も楽しみにしているわ。」



その後は朝食を済ませ、エントランス・ホールに立った。


「お母様、お父様、使用人のみんな行ってきます。

またすぐに会いましょう。」


「行ってらっしゃい。」


「気を付けるんだぞ。」


「ええ、ありがとう。」


誰もいない馬車に乗り込んだ。

少し心細い。

笑顔を作って、見えなくなるまで手を振った。


王立学園まではどれくらいの距離だったかしら。

バックにいくつか本を入れてきた。

その中に地図もあるはずだ。


地図を広げる。


中心にあるのがテイバー山脈。

その真下に王都がある。

王都の左にはティシアン領。

王都の右には領とオーズベルト砂漠、そしてレドッテ領。

山脈の上は寒い地域が広がる。

王都付近の下は入江がある。

入江の上にあるのが王立学園の建つ島。

王都とアルストロ島との間には橋が一本かかっている。

つまり、これから王都に行き、橋を渡るということだ。


窓の外を眺める。

低級貴族や商家の娘向けのカフェたち。

金色に輝く王城。

遠くにうっすらと見えるローレン山脈。


「久しぶりの景色ね…。」


母方の祖父母である王家に、年一回ほど会っていた。

去年は公務が忙しいとのことでお会いできなかった。


だから、王立学園2年生になるウィリアム従兄様にも会えなかった。

同じ学校に通うのだから、これからは会えるだろう。

病弱と噂されている第1王子であるヘンリー様、もう1人の従弟とは会えるかわからないけれど。


眩い陽の光がさす。


入江に着いたみたいだ。

橋を渡っていく。


だんだんはっきり見えてきた。

歴史を感じさせる古城。

いくつかの丘に山。


正門前で降りた。


人の流れに続いてついた場所はフロアだった。

フロアに並べられた椅子に座った。


しばらくしてから、ステージの明かりがついた。

「皆さん、ご入学おめでとうございます。

校長として心からお祝い申し上げます、

王立学園は王家の避暑地だったこの島に創立した由緒ある学校です。

どんな学びを得るのか楽しみにしています。」


拍手をした。


「次に生徒会長の言葉です。」


革靴の音がして、金髪の男子生徒が現れる。


「ウィリアム従兄様。」


思わず小さい声で呟いた。


ウィリアム王子は私の2歳上の従兄弟。爽やかで優しい人だ。私が小さい頃たくさん遊んでもらった記憶がある。この国の第2王子で次期国王なのではないかと囁かれている有望株だ。けれど、その1番の理由は、第1王子が部屋に篭もりがちだということ。第1王子が体調不良だという噂がある。私でさえお会いしたことがあまりない。金髪でほっそりとした体格だった気がする。


「皆さん、王立学園へご入学おめでとうございます。

この国の第2王子で生徒会長、2年生ウィリアムです。

皆さんとここで学ぶことができることを嬉しく思います。」


フロアでいくつもの歓声が上がった。

読んでくださりありがとうございました〜!

もしよければブックマーク等してくださると嬉しいです

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